2021年11月8日発売
一九二三年、大震災による未曽有の被害で帝都は壊滅状態にあったー。不安と恐怖から人心は乱れ、治安は荒れるばかり。さらに、その混乱に乗じて陸軍が胡乱な動きを見せる。果ては、致死の感染症の恐怖もひたひたと忍び寄り…。今まさに瓦解せんとする首都を救うため、集められたのは…竹取の翁、光源氏、坊っちゃん、伊豆の踊子・薫、半人半虎の李徴ら、日本文学が生んだ名キャラクターたちだった!?決して交わるはずのない面々が、それぞれの物語世界から躍り出て、一致団結。絶体絶命の東京を舞台に大立ち廻り!彼らは無事、帝都を守り抜けるのか?奇想天外、摩訶不思議。圧巻の一大文学エンタテインメント。
葛城無門は、師・松本太由の仇である柳龍光を追い、伝説の場所、“ゆうえんち”に入園した!!柳を狙う無門だが、格闘猛者が集うこの場所では、次々と難敵が現れる!!激戦を制す無門…次の相手はなんと義理の叔父・神奈村狂太!!死闘の行方は!?そして、柳龍光は…!?
女子大生・神尾容子は八戸の蕪島で、奇妙な唄を口ずさむお遍路とすれ違う。数日後、お遍路らしき絞殺死体が「ピラミッド」へつづく山道で発見された。同じ頃、古文書『都賀留三郡史』真贋論争の取材で、ルポライター浅見光彦は青森県を訪れる。大和朝廷以前、津軽に王朝が存在したと記す三郡史を発見した神社の宮司は史実と主張。かたや偽書だとする人々の相次ぐ不審死に遭遇する光彦。これはアラハバキ神の祟りなのか!?それとも…。
工学部の伝統である、先輩が新入生を教育する制度ーその名も「SOTUS(ソータス)」。大学三年生のアーティットは、その教育係のリーダーとして一年生を指導していた。先輩の厳しすぎる命令に全員が萎縮する中、正義感が強く優秀な一年生・コングポップだけは動じなかった。一人前の工学部生の証である「ギア」をめぐり、「先輩を僕の妻にして、あなたのギアを奪う」と衝撃的な宣言をし、何かにつけアプローチしてくるコングポップ。最初は生意気な後輩として敵視していたアーティットだが、だんだん心を許しはじめ…!?
新入生教育の最後のイベントで、コングポップとアーティットは、同じ学科の学生たちとリゾート地へ行くことに。今までの厳しい姿からは一変、親しみやすい態度のアーティットに一年生たちが喜ぶ一方で、コングポップは複雑な心境を抱いていた。そんな中コングポップは、「ギア」に込められたもう一つの意味を知る。“-誰かにギアを預けるということは、その人に心を預けるということ。”彼は他でもない、アーティットに自分のギアを預けたのだった。一方アーティットは、自分のコングポップに対する気持ちがなんなのか、答えが出せずにいた。ギアが継承され正式な「先輩と後輩」になった彼らが、次に進む道とはー…。番外編もたっぷり収録した大ボリュームでお届け!!