2021年2月17日発売
フフ、グモーニン英国の過去の記録!何ソレ!よく解らないけど私達、その中に武蔵丸ごと迷い込んだみたい。正に歴史の迷い子!つまり歴史の赤点!そんなレッドポイントな現地では誰がアーサー王を襲名するのかってあっちもこっちもどっちも争ってて、私達は“湖の精霊”として関わっていくことになっちゃったの。子供世代も合流した新規梅組メンバーで贈る、新しいホライゾンの物語!アーサー王伝説編、中巻!!
絶対無双たる十六名の修羅を争わせ、“本物の勇者”を決める六合上覧。凄惨な破壊をもたらした第二試合が終わり、次なるは、第三試合。柳の剣のソウジロウ及び移り気なオゾネズマ。一目で相手の殺し方を見出し、伝説すらただの事実へと堕する頂点の剣技を振るうソウジロウに対し、謎多きキメラのオゾネズマが用意していた“手”とはー。そして六合上覧の裏では、黄都、黒曜の瞳、オカフ自由都市など、各勢力の思惑が交差し複雑に絡み合っていく。全員が最強、全員が英雄、一人だけが勇者。“本物”を決める激闘は熱を帯びていく。
『野生のJK』こと柏野由紀子は今は亡き猟師の祖父から様々な手ほどきを受け、サバイバル能力もお墨付き。そんな彼女はひょんなことから異世界へ転移し、大衆酒場『ニホン』を営むことに。由紀子自らが獲った新鮮な食材で作る大衆酒場のメニューと健気で可愛らしい看板娘のララのおかげで話題を呼び、大商会のご隠居や自警団の親分までが常連客となる繁盛っぷり。しかも、JK女将が営む風変わりなお店には個性豊かな異世界の客たちが次々と押し寄せてきて!
音楽プロデューサーの悟は、テレビドラマの主題歌制作に苦戦していた。この楽曲がヒットすれば、低迷中のシンガー・義人は大復活を遂げる。悟もすべてを賭けていた。しかしドラマプロデューサーの多田羅は業界の常識を覆す提案を口にする。そんな折、日本は未曾有の危機に襲われる。社会的喪失の中、三人の運命の行方はー。
1980年代後期。FBIニューヨーク支局で捜査官として働くマリーは、黒人女性であるがゆえに能力を発揮する機会を与えられずにいた。そんな時、ブルキナファソの共産主義政府の弱体化を狙うCIAから、若き革命家トマ・サンカラにハニートラップを仕掛ける役目を言い渡される。自身の才能ではなく容姿を買われたのだと悟りつつも役目を引き受けたマリー。そして、さらにハイリスクな任務の見返りとして、幼少期から共にスパイに憧れて育った姉の謎の失踪について鍵を握る人物との接触を約束される。しかし、国民のための改革を推し進めるサンカラの人柄を知るほどに、任務に対する信念は揺らぎ始め…。舞台はアメリカ、ブルキナファソ、そしてマルティニークへ。史実を元に冷戦の知られざる一面を描き出すスパイ小説。
8月のある午後、ロシア東部のカムチャツカ半島の街で、幼い姉妹が行方不明になった。警察の捜査は難航し、事故か誘拐かもわらぬまま時ばかりが過ぎる。失踪事件は、半島中の女性たちに影を落としてゆく。姉妹の母親、2人を最後に目撃した研究者、心配性の恋人に束縛される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民族の母親…ばらばらに生きてきた12人の女性の言葉がつながるとき、事件はふたたび動き出す。カムチャツカの美しい情景、そこに生きる女性たちの痛みと希望を克明に描き、世界から注目される米国作家による文芸作品。2019年全米図書賞最終候補作、23の言語で翻訳決定。
聖母マリアの名を冠した医院を経営し、慈善活動でも注目される美容外科医の深淵貴夜には、封印した過去があった。最愛の人に裏切られ、救いの手を差し伸べる人には喰いものにされ、絶望の淵にあったとき、「ずっとあんたを想ってた」と、彼女の過去を知る男が現れる。暗闇から這い上がろうと愛を葬るとき、彼女の中で善と悪が反転するー世間からこぼれ落ちていかざるを得ない人たちの生を、誰もが陥るかもしれない悪を通して描き出す。死の意味とは?
ランチの煮魚を食べながら、その作り方を科学的に検証してしまうほどの理系大学生・涼太。ちょっと変わり者と言われる彼が出会ったのは、あまりに美しい「和菓子」だった。その「美味しさ」にも魅せられてしまい、すっかり和菓子の世界の虜に。勢いのあまり大学院に進まずに和菓子職人になることを決意し、製菓専門学校に入学してしまった。個性豊かな学生たちとともに和菓子作りに精を出すが、和菓子はとにかく答えがない。なんとか自分の和菓子を作ろうと苦心するも、全てを1か0かで考えてしまう理系的思考が、数値だけでは測りにくい和菓子作りの邪魔をしてー。
二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。お店の名物は「料理おみくじ」。今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だがー。
80年代ブリスベン郊外。少年イーライは犯罪と暴力はびこる町に暮らしている。母親は薬に溺れ、母に薬を教えた売人が父親代わり。本当の父の顔はもう覚えていない。兄はある時から口をきかず、唯一のまともな大人は元脱獄犯のスリム。親友であるこの老人に人生の真髄を教わりながら、いつしかイーライは“世界を変えることのできる”新聞記者になりたいと夢見るようになるがー全豪50万部突破、オーストラリアabia年間大賞受賞作。インディ・ブック・アワード2019ブック・オブ・ザ・イヤー受賞。MUD Literary Prize 2019金賞受賞。New South Wales Premier’s Literary Awards読者投票部門・新人部門受賞。