2021年3月1日発売
かつて身をていして国を守った騎士・イオニアは、天使のように美しい辺境伯の四男・レオリーノに生まれ変わる。レオリーノは夢の中で、イオニアの人生をたどり、身分差から想いを封じた王弟・グラヴィスへの思慕を思い出す。さらに敵国の内通者によって殺された記憶までよみがえり、慰霊祭の日に裏切り者と対峙するが、逆に拘束されてしまう。命の危機にひんしたレオリーノが、「ヴィー!」と助けを求めると、イオニアを喪って以来、すつかり厭世的になっていたかつての親友であり将軍・グラヴィスが現れー!?
シナリオライターの私が転生したら悪役令嬢!?今回の人生でも乙女ゲームを開発中!恐れられているコワモテ男子も巻き込んで…!無骨に見えながら中身はオトメ。ゲームづくり仲間のハズがきゅんとしてしまい!?無骨な隠れオトメシが悪役令嬢に恋を。異世界ラブコメ。
1995年、大地が裂けた。時代が震えた。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と未曾有の災厄が相次いだ一年、戦後五十年かけてこの国が築き上げたあらゆる秩序が崩れ去っていく…。雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編。
シングルでも結婚でもない、女2猫4の愉快な生活。単なるルームメイトでも、恋人同士でもない。一人暮らしに孤独や不安を感じはじめたふたりは、尊敬できて気の合う相手を人生の「パートナー」に選んだ。韓国で話題の名作エッセイ、日本上陸!
ドラマの撮影中に起こるさまざまな事件やトラブルを鮮やかに解決するベテラン俳優の南雲。-そこにはある秘密が隠されていた。名演技に潜む「罪」と「罰」-『教場』の著者が、芸能界に生きるものたちの“業”を描いた連作短編ミステリー。
「ぼく」は息子が生まれて、いろんなことを思い出した。そうだ、ぼくはずっとカリフラワーを七面鳥だと信じていたんだ。ビルも地下も歩道橋もない、広島の林業の町に生まれたぼく。力も気も胃も弱い。父親・フミヤアキは、酒を飲んで運転し、カープが負ければ家中のものを捨て、「早うせい」が口癖。「そとづら」だけはいい。デコトラで、スナックで、家業の乾物屋で、スキー大会で、野球場で、運動会で、結婚式場で、パリで…。四歳、九歳、十九歳、三十八歳の4章で綴られる、子と父の物語。
一九八〇年代、バブル景気、冷戦の終結に向けて動く社会の中で、新左翼各派はうちつづく党派闘争(内ゲバ)で混迷を深めていった。先細りする組織の中で、中年となった“軍人”には“闘争の意味”とともにもう一つ悩みがあった。息子が“新新宗教オウムなんとか教”入信・出家するという。息子の奪回をくわだて、“軍人”は培ったゲバルト技術で立ち向かうー。
たまきはる(魂極る)=「いのち」にかかる枕詞。「魂」が「命」の限りまで燃え盛り尽きることをあらわす。生きてある者たちが、海の果てに思いを焦がし、やがてひとつの答えを見出すまでの彷徨を、今はなき三陸の失われた鉄路の上に描き出す、東日本大震災の犠牲者鎮魂と三陸縦貫鉄道顕彰の中編小説。三陸沿岸の各地と鉄道の貴重な写真を豊富に収載し、東日本大震災十年のときに捧げる、稀有なる一冊。