2021年4月6日発売
初詣で 照降町四季(一)初詣で 照降町四季(一)
文政十一年暮れ。男と駆け落ちした鼻緒屋の娘・佳乃が三年ぶりに照降町の実家に戻ってきた。父は病に伏し、見習いとして浪人の八頭司周五郎を受け入れていた。町の人びとの人情に触れ、佳乃は女職人として鼻緒挿げの腕を磨く決意をするが、そこへ元亭主が追ってくるー。著者初、江戸の女性職人を主人公とする書き下ろしシリーズ(全四巻)
きみは知らないきみは知らない
「日曜日は一週間のうちの一日にすぎない。でも、そうでない日曜日もある」十一歳の少女ユジの失踪をきっかけに、次第に明るみになっていく家族それぞれの秘密。一人ひとりのアイデンティティの揺らぎや個々に抱えた複雑な事情、その内面を深く掘り下げ、現代社会と家族の問題を鋭い視点で緻密に描いた長篇作。ソウルの江南を主な舞台としつつ、在韓華僑のほか中国朝鮮族なども題材に、地勢的にも幅を広げて描くなかで、社会の隅で孤独を抱えながら生きる多様な人びとの姿をあぶり出していく。
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