2021年5月6日発売
宇宙を彷徨う人類と謎の生物・奇居子の死闘を描いた弐瓶勉の傑作SFロボットアクションを、ラノベ作家・アサウラ氏が「船内で働くある一般人の視点」でノベライズ! 表紙・本文イラストは「グイン・サーガ」「ウィザードリィ」の末弥純が描く。
ビッグスモール家の次男・ノクトは外れスキルと思われた“拡大&縮小”を駆使して、父から受け継いだ弱小領地を順調に発展させていく。その手腕を聞きつけ、ノクトのもとに続々と集う個性豊かな面々。土魔法を操る魔法使い、“人化”のスキルを持つドラゴン、長命で経験豊富なエルフー心強い仲間たちと共に最強の領地を目指すノクトはある日、鉱山を探索中に稀少な鉱石・マナタイトの鉱脈を発見する。これで領地はますます発展…と思われたが、隣領を治めるハードレット家も鉱脈の採掘権を主張する。両家の交渉は決裂。最終的な決着は“疑似戦争”でつけられることに。万能スキルを手にした転生者の領地開拓譚、絶好調の第2弾!
最後の天族・イリスを巡る事件も終わり、再び穏やかな日常へと戻ったレイン達。 戦いの傷も癒え、冒険者稼業を再開した一行だったが、 ホライズンでタニアの名を騙る竜族による襲撃事件が発生ーー疑われたタニアが騎士団に身柄を拘束されてしまう! タニアの濡れ衣を晴らすため、レイン達は真犯人を探し出すことを決意。 ドラゴンの目撃情報が相次ぐ北の山へと出発するのだが……!? さらに、Aランク昇格試験のため訪れた王都で、レインは自らの出生の秘密を知る事に……! 「あたしが、何度でも止めてあげるわ。だって……約束したもの」 「……ありがとう」 大切な仲間と出会い成長していく冒険ファンタジー、過去と未来が対峙する第6幕!
風の戯れ、波の戯れ、生死の戯れ…… 思わぬ災禍と失恋の苦痛を乗りこえ、それをネクストステージへの引き金とすべくもがく青年の姿がコロナ禍の今に重なる表題作。人生航路で出会う「魔」の味が苦く深い、熟達の筆致が光る短篇集。
1950年代の模索 「スモッグだ!」クラウディアに叫んだ。「あれが見える?スモッグの雲だよ!」 だが彼女は、…何かに気をとられていて、鳥のひと群れが、飛ぶのを見ていた。そして私はといえば……。 存在の仕方が異なる五人の副次的人物との関わりから描かれる「私」という人物像。樹上を軽やかに渡り歩く「ペンのリス」カルヴィーノの1950年代の模索がここにもある。他に掌篇四篇併載。─本邦初訳─
『紀ノ川』研究の真髄を観る! 著者の半田美永氏は、有吉佐和子と同郷であり、紀ノ川流域の歴史・地理・民俗等に精通している。「花・文緒・華子」という、明治・大正・昭和三代の系譜を物語る作品として理解されてきた本作を、物語の〈詩と真実〉の落差に注目、第三部の華子のまなざしの行方を問題とした。作品に封印された〈真実〉とは何か、その解明を試みた画期的な一冊である。(明治大学名誉教授・林雅彦) 史実に架空の人物を配することによって、新たな《真実》獲得するというのが、有吉佐和子の物語観であり、史実そのものを超えたところに、彼女の作品世界が構築される。このような創作態度は、彼女のほぼ作品の全てにみられることであり、学問的に未解決な歴史的事象こそが、作品の素材として選択されることになる。(序章より)