2021年7月13日発売
水たまりで息をする水たまりで息をする
第165回芥川賞候補作 ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すがーー。 【著者略歴】 高瀬隼子(たかせ・じゅんこ) 1988年愛媛県生まれ。東京都在住。立命館大学部文学部卒業。2019年「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞。2020年に同作でデビュー。著書に『犬のかたちをしているもの』がある。
幻燈記幻燈記
榎本了壱は、少年期から、詩、ダンス、美術、デザイン、映像、演劇、出版、編集、俳句、そして、文化やアートイベントへと、奔放な遊牧民のように、領域を定めない表現の世界を越境し続けてきた。そして今、文章と絵画の一人コラボレーションで、渾身の吃驚奇想の迷宮世界を表出し始めている!
中国怪談奇談集 新装増補版中国怪談奇談集 新装増補版
ひと味ちがう「怖い!」「不思議?」中国歴代の怪談・奇談集10作品に収められた怪異譚・奇談61話。鬼、鬼女、妖怪、死者と霊魂、不思議な現象など、日本の怪異妖怪にも通じる興味津々の内容。好評だった2002年のオリジナル版に新たに20点の挿画を加えた。
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