2022年10月12日発売
一度は売ったものの手放したことを後悔していた帯留めが戻ってきたと、旧知の東京のアンティークショップから連絡をもらったお草。早速その店に向かうが、そこで耳にしたのは顔なじみのバーの雇われ店長が殺されたらしいという話だった。生前に彼と約束を交わしていたお草はそれを実行に移すが、その後、新幹線で何者かに追われている様子の母親と少年と隣り合わせる。そして、その少年を預かることになるがーー。 殺された知人、生前の約束と怪しげな現金、最凶の男……。事件の全貌もわからぬまま少年と逃避行を続けるお草は、どこへ行くのか? 第一章 長い約束 第二章 メジャーと竹尺 第三章 湖に降る 第四章 神様の羅針盤、くまの寝息 第五章 薔薇色に染まる頃
1990年代春陽文庫で反響を巻き起こし、復刊が望まれていたリレー式ミステリ・合作探偵小説がついに新版で復活! 昭和のミステリ黄金期を彩った豪華執筆陣・約80名による全64作品、全8巻。 1巻には江戸川乱歩が参加した初期4作品を収録。 「春陽文庫から出た計十冊の〈合作探偵小説シリーズ〉によって、江戸川乱歩が参加した「合作」「連作」の全貌に、容易に接することが出来るようになったのは、日本ミステリ界にとって大きな事件だったといっていい」(1『五階の窓/江川蘭子』「編者解説」より) ■目次とあらすじ 「五階の窓」 江戸川乱歩/平林初之輔/森下雨村/甲賀三郎/国枝史郎/小酒井不木 会社社長がビル街の路上で横死……自殺か他殺か? 大正期の合作探偵小説第一弾。 「「五階の窓」執筆に就いて」 「江川蘭子」 江戸川乱歩/横溝正史/甲賀三郎/大下宇陀児/夢野久作/森下雨村 幼くして事件で両親を失った江川蘭子。後年復讐を目論む妖魔・蘭子の悪夢とは? 「殺人迷路」 森下雨村/大下宇陀児/横溝正史/水谷準/江戸川乱歩/橋本五郎/夢野久作/浜尾四郎/佐左木俊郎/甲賀三郎 完全犯罪は可能かー議論をたたかわす二人の男に届けられた挑戦状の謎は? 「黒い虹」 江戸川乱歩/水谷準/大下宇陀児/森下雨村/海野十三/甲賀三郎 棺桶殺人事件に始まる連続猟奇殺人事件。蛇とルビーの指輪にまつわる謎とは? 編者解説 執筆者プロフィール
母さんに“平凡なパートナー”をみつけて、“普通の幸せ”を手に入れてほしいのに。シングルマザーに育てられた17歳の少年ノウル。「今からでも幸せになってほしい」と願っていた母の恋人候補として急浮上したのは、親友の兄、やっと就職が決まったばかりの若者だった。「“平凡”ってそもそもなんなの?」と親友ソンハにたずねられ、その問いについて考え続けることで、ノウルがみつけたものとはー。寒い冬の空の下、少年が次の季節へ歩き出すまでの物語。
気鋭の歴史家林千勝が近現代史上第一級史料を紐解く! 国際金融資本の代理人が書いた「アメリカ内戦革命のシナリオ」は、国際金融資本のやり口を赤裸々に語っている。110年の時を経た今、我々は、彼らの描いた「新しい秩序」の完成を目の当たりにしようとしている…… 東部エスタブリッシュメントの腐敗、不正選挙に立ち上がったアメリカ国民。 「私は、この国の統治者である」--若きフィリップ・ドルーの鮮烈なデビュー! アメリカ第二次内戦で彼は「理想」を実現すべく「改革」を推し進めていく。 フィリップ・ドルーに「改革」を語らせている張本人は誰か? 彼が目指す「理想」は、誰のための「新しい秩序」なのか? 【『統治者フィリップ・ドルー』は、ロスチャイルド家の代理人が描いたアメリカ合衆国における内戦と国家改造の未来シナリオであり、また、国際金融資本家らがアメリカ合衆国を統治する巧みな手法(選挙の手法も含めて)をも赤裸々に描写している、一筋縄ではいかない極めて政治的で恐ろしい著作物です。(本書 序と解説より)】 序と解説 第一章 卒業の日 第二章 フィリップ・ドルーのビジョン 第三章 砂漠で見つけた運命 第四章 心が優越する世界 第五章 ターナー家の悲劇 第六章 新しい時代の預言者 第七章 勲章の効力 第八章 ベン・レヴィンスキーの話 第九章 新しいキャリア 第十章 グロリアの運命 第十一章 セルウィンとトールの謀(はかりごと) 第十二章 大統領の器 第十三章 出会い 第十四章 キング・メーカー 第十五章 貪欲の頂点 第十六章 露見 第十七章 保身 第十八章 グロリアの功労 第十九章 戦雲 第二十章 内戦勃発 第二十一章 戦いの前夜 第二十二章 エルマの戦い 第二十三章 戦いの余波 第二十四章 無冠のヒーロー 第二十五章 統治者フィリップ・ドルー 第二十六章 ドルーの覚悟 第二十七章 ワシントンの新時代 第二十八章 国際危機 第二十九章 司法改革 第三十章 新たな法の秩序 第三十一章 税制改革 第三十二章 連邦企業法 第三十三章 鉄道の問題 第三十四章 セルウィンの物語 その一 第三十五章 セルウィンの物語 その二 第三十六章 セルウィンの物語 その三 第三十七章 綿花の買占め 第三十八章 普通参政権 第三十九章 否定的な政府 第四十章 戦艦の進水式 第四十一章 新しい合衆国憲法 第四十二章 新しい州憲法 第四十三章 ボスのルール 第四十四章 生活費高騰の一因 第四十五章 弔い方法の改革 第四十六章 財産の賢い使い道 その一 第四十七章 財産の賢い使い道 その二 第四十八章 国際的連合 第四十九章 勝ち目のない勝負 第五十章 モンロー・ドクトリンの拡大 第五十一章 ラ・ツナの戦い 第五十二章 西半球北半分の統一 第五十三章 統治者の引き際 おわりに