2022年9月13日発売
マカオ黒帯団マカオ黒帯団
漂流民・薩摩の謝五郎はマカオに定住する。阿片禍に苦しむ人びとを見て西洋列強の牙を痛感する。孤児院を設立した謝五郎は道教の道士から自己の立ち位置を悟らされた。風評、疫病、放火等多くの苦難にめげず、広州に支部設立を決意。…支配する者とされる者、欲望渦巻く都市における波瀾の人間絵巻。
詩人 白石 (ペクソク)詩人 白石 (ペクソク)
一九三〇年代、モダニズムの技法を取り入れつつも古語や方言を巧みに用い、植民地下にあっても人々の生活に息づく民族的伝統と心象の原風景を、美しい言葉遣いで詩文によみがえらせて一世を風靡した詩人、白石。南北分断後は北朝鮮の体制になじめず筆を折らざるをえなくなり、その消息は長らく不明のままとなった。本書は、韓国を代表する抒情詩人である著者が、敬愛してやまない白石の生涯を丹念に追い、小説を読むように、また白石の作品世界を深く味わえるように再構成した、決定版といえる評伝である。詩のみならず、随筆や分断後の北朝鮮で書かれた作品を多く収録しているほか、同時代を生きた詩人・作家たちの足跡も辿ることができ、資料的価値も高い。
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