小説むすび | 2023年10月12日発売

2023年10月12日発売

嫌いになれなくて嫌いになれなくて

わたしを誤解し、軽蔑している彼になんて もう二度と会いたくなかったのに。 大学生のテディは心を決めかねていた。親友のジェンナから、 この休暇に実家のカナダの牧場へまた遊びに来ないかと誘われている。 皮肉っぽい笑顔を見せるジェンナの兄で牧場主のキングを見ただけで、 女の子たちはぼうっとなるけれど、わたしはもう彼に会いたくない。 最初、彼に奇妙なほどじろじろと見つめられたとき、 まるでむき出しの肌を冷たい指で触れられたような気がしたから。 結局、親友の誘いを断りきれず牧場を訪れたテディに、 理不尽にもキングは辛辣な言葉を投げつけた。男たちに色目を使った、と。 なんてひどい人! 彼のおかげでいつも動揺させられてしまう。 彼は敵だ。そのことをけっして忘れてはだめ……。 様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、北米ロマンス界最重鎮D・パーマーの『よみがえる情熱』『初恋は秘めやかに』の関連作です。

【POD】見えないものたちの踊り【POD】見えないものたちの踊り

〜 今を生きる人々の92のストーリー / WEB連載「92の短い長編小説」の全編版!! 〜 ローマの、ごくごく普通の市井のひとたち。 その一癖も二癖もある、バラエティーに富んだたくさんの登場人物たちを磨きぬかれた言葉で削ぎ落して描かれたショート・ショートのような短いストーリー。 「誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国」、「罪のスガタ」の著者シルヴァーノ・アゴスティの話題作!! 「監修者あとがき」より 僕が(あとがきで今さら言われても、という声も承知で)あえて提案したいのは、 これら物語の「服用」を、一日最大一話にとどめることである。速読や斜め読みなんてもってのほか。スローに行こう。いくら気に入った話があっても次に期待して先を急がず、読み終えた内容を頭の中に入れたまま一日を過ごしてみてほしい。あるいは夜を越えてみてほしい。そのストーリーの成分がじんわりと浸透するかもしれないし、しないかもしれない。物語というものが僕たちの心の薬だとして、それが効く効かない、合う合わないは別として、一度に過剰摂取するのはよろしくないのではなかろうか。そんな調子で、この本をぜひ長めにそばに置いてみてほしい。

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