2023年10月17日発売
美食を求めて旅を続ける元貴族の青年・アルと食いしん坊な聖魔狐の相棒・ブラン。 遠い母国グリンデルからドラグーン大公国へとたどり着いた二人は、近くの魔の森に自分たちの家を建て、のどかな生活環境を整えている真っ最中。 そんな二人の目の前に現れたのはその母国グリンデルの騎士たち。彼らはアルに対し、グリンデルに戻ってほしいと告げてきて──? 「僕はグリンデル国に赴くつもりはありません。貴族籍の復活もお断りします」 国が狙うほどの膨大な魔力を持つアルが選ぶのは、やはりブランとのどこまでも続くスローライフ。 問題ごとを振り払いつつ、ブランのお腹を満たす美食探しはどこまでも──! さらに、アルとブランのはじめての出会いを描いたストーリーも巻末に収録!
“最初からロスクレイに勝てる者などいなかった。” 自らの手を汚さず冬のルクノカを脱落させ、ロスクレイ陣営の勝利はもはや揺るがないように見えた。 だが、なおもその喉笛を噛み切らんとする逆理のヒロト、黒曜の瞳。 それぞれの理想を求める混沌のなか、戦いに飢えた柳の一太刀が“絶対”を斬り拓く。 第十試合。地球最後の柳生・柳の剣のソウジロウvs人工英雄・絶対なるロスクレイ。
「だからどうか、王になって。私の民を救って」 呪具の一部であった本を焼いてから約百年後、オスカーとティナーシャは東の大陸にわたり、残る呪具の捜索にあたっていた。未だ情勢が安定しない地域も多い中、彼らは幼い兄弟を拾う。 兄弟は行方不明になった父と姉を探しており、謎の失踪を遂げた家族の足取りの先には、とある「幸福な街」が生まれていたーー。 逸脱者の戦いと運命が、今再び歴史の上に現れる!
無事にディランの溺愛に気がつき、王都での暮らしを満喫していたエイヴリル。そこへ王太子・ローレンスが訪れ、ディランとともにある仮面舞踏会に出席するよう依頼される。 ダンスの猛特訓をして臨んだ舞踏会。不測のピンチもエイヴリルの特技で切り抜け任務は完了するが、新たな問題が浮上した。その解決のため、二人はディランの故郷・ランチェスター公爵領へ。 『好色家の老いぼれ公爵様』の二つ名をもつディランの父やその愛人たちともうまく付き合おうと意気込むエイヴリルだったが、到着早々、新入りのメイドに間違われてしまいーー? 第一章 悪女と仮面舞踏会 第二章 悪女のミッション 第三章 新しい依頼 第四章 ランチェスター公爵領へ 第五章 メイド・エイヴリルによる調査 閑話 テレーザ・パンネッラの企み 第六章 婚約者は悪女? 閑話 愛人たちの結束 第七章 悪女はティータイムを満喫する 閑話 ブランドン・ランチェスター 番外編1 ディラン・ランチェスターの手紙 番外編2 ローレンスとアレクサンドラ
花実母娘のルーツとなる祖母の壮絶な人生譚 花実は中学三年生となった。進路を考える年頃。そして、ほんのり初恋の気配も。そんなある日、花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う。その事件から、花実は「金」に対しての意識がより強くなり、よりシビアな中3となる。事件の犯人が判明するが、それは予想外のほろ苦い結果に。 そんなある日、見知らぬ女性から祖母タツヨの訃報が届く。以前「太陽はいつもひとりぼっちだ」と言い放ち去って行った祖母。そして、その女性からタツヨの日記を渡される。そこには、暗く辛い昭和を生き抜いてきたタツヨの長い長い凄惨な人生が刻まれていた。それを読んだ花実は・・・・・・。 前半と後半ではまったく違う世界を味わえる作品。本当に二十歳の著者が書いたのだろうか、と驚く展開、描写。著者のまったく新しい一面を見ることが出来る渾身の長編小説です。 【編集担当からのおすすめ情報】 初稿を読んだときの衝撃はすごいものでした。前半、クスッと笑えてじわっと泣かせる「るりか節」を楽しんでいたところ、後半にきてハンマーで殴られたような衝撃が。「えええ」と思わず驚くことをお約束します。そして、相変わらずの昭和ツウぶりに「一体、人生何回生きているんだろう」と本気で思うこと間違いありません。 『さよなら、田中さん』そして『太陽はひとりぼっち』『私を月に連れてって』に続く、人気の花実母娘シリーズ。この母娘のルーツにこんなことがあったなんて。ショックを受けつつも、だからこその真千子の母親としての頑張りや、かつてのタツヨの言葉が、大変な説得力をもって迫ってきます。それにしても、小学生の時に執筆した小説とすべてをリンクさせて、オチをつけてくるなんて、著者の力に思わず唸りました。 是非、この世界を味わってみてください。そして、ご感想を是非お聞かせください。よろしくお願い致します! 目次 一、金の星 二、星に願いを
自らが操縦するヘリの事故で恋人を亡くした転職組のヘリパイロット・宗田眞人、マルチリンガル通信士・手嶋沙友里、対テロのエキスパート捜査官・吉見拓斗。各々の管区で任務に就く3人に舞い込む事件。別々に思われた消えたタンカーの捜索と、ある密輸事件が交わるとき巨大なテロ計画が浮上するー三者の視点で描かれる苛酷な最前線。命と向き合う海保の矜持を描く!!
セクシー女優で人気インフルエンサー“希島あいり”の初恋、初体験、AVデビュー…純粋でちょっとエッチな私だけの物語。誰にも言えない、でも誰かに聞いてもらいたい…理屈じゃない行動原理。わたしは誰かのために今を生きてゆきたい。小説&グラビア&音声ファイル収録。
佐久間結衣が生まれ、生まれながらにして動物と話す力を持ち、多くの仲間との繋がりを有していた。仲間たちと話し合い、人の助けが必要であることを感じた結衣は祖父である幸太郎に協力を求めた。幸太郎は当初、結衣の不思議な力に気づかず、自らが頭が可笑しくなったと思い込んだ。しかし、結衣から度々、話しかけられ次第に結衣の力の影響を受けていった。動物たちと間接的に話しをすることにより、次第に人間の環境への負荷が動物たちにとって耐えがたいものであることに気づき、居住地であるハワイでも仲間を募り、環境保護の活動をすることになった。幸太郎を通じ多くの仲間が活動に参加し、イルカやウミガメたちの生活環境が見直されるに至った。また、結衣の周りにも多くの仲間が集まり、結衣の通う幼稚園を中心に多くの動物たちや友人を中心に幼児の虐待などの事件を解決するに至った。マスコミも巻き込むことにより少しづつではあるが社会に繋がりを作りつつあった。次第に能力も開花し、友人にも同様の能力を持つものも現れ、父親である遼太郎や直美も巻き込んでいった。動物たちの中でも、セントバーナードのピーター、アメリカンショートヘアーのたあま、兎のチャッピーとは特に仲が良く、情報を得ることにより、友人である小野寺真澄、野崎美緒の協力を得て彼らにも住居を提供することができた。アナウンサーの夏目のペットであるチワワのココにコンタクトを取ることにより仲間になり、協力を得ることができた。通う幼稚園の園長の酒井信夫、部長の小山昇は結衣の活動に理解を示し、協力をすることになった。父親の遼太郎も結衣の能力に感化され次第に協力するようになった。また、祖父である幸太郎を通じ、ハワイ大学の名誉教授のセリンジャーや日本の総理大臣である橋本総太郎ともつながりを持ち次第に活動の幅が広がっていった。
林真太郎、加藤健太郎、佐久間遼太郎は昭和59年5月5日林総合病院で生まれる。同日に生まれた3人は父親達が親友であることから、遊んだり、勉強したりと一緒に行動することが多く、いつも一緒にいた。その名前にも起因し、3人の太郎を取って周りの人達から三太郎と呼ばれていた。親同志の勧めもあり、小学校に入った頃から松樹会で空手を始めた。三太郎が中学生になり、学校の授業に不満を持ち、松樹会の館長の松井にそのことを相談したところ、門下に東大に入学し、司法試験の勉強をしている井田を紹介される。三太郎は親に頼み家庭教師を雇って貰うことにした。井田の指導は空手、学校の勉強と厳しく行われた。三太郎はそれに喰らいつき中学生にして高校生レベルの学力を身に着け、空手においても、松樹会の全国大会中学生の部において常に優勝を争うまでの実力に達した。そんな時、世田谷区立第7中学校においていじめによる不登校の問題が発生した。この問題を三太郎は井田に相談し解決すべくアドバイスを受けた。それは父親である医師の真一郎や弁護士の隆に相談して適切な判断を仰ぐと言うものだった。医師の診断書を持ち学校に行った三太郎は学年主任の尾形に相談し診断書を渡す。そのことにより、学校が解決に向け動き出した。それは弁護士や医師の専門家の意見を受け入れた判断だった。周囲の協力もあり、いじめ問題も解決し、三太郎は高校受験へと突入する。青陵国際高校に入学した三太郎は東大を目指し、真太郎は医学部、健太郎は法学部、遼太郎は経済学部にむけ努力する。青陵国際高校は学校の方針変更により進学校化を図ろうと努力するが他の有名進学校と異なる特徴が出せず、経営状態は悪化の一途を辿っていた。校長に世田谷第7中学を定年した長岡を迎えたことにより、同校に同中出身の三太郎が在籍することを知っていた長岡は校外アドバイザーとして、三太郎の父親の真一郎、隆、幸太郎を招いた。 3人の協力を得て、専門性を持った進学校となることができた。また、世田谷中学時代の尾形、斉藤を引き抜き、体育科の創設、英語教育の徹底を図り、米国大学留学への窓口を開いた。これらのことにより、入学希望者数が増加し経営危機を脱することができた。三太郎は東大に入学し、健太郎は司法試験、遼太郎は税理士試験、公認会計士2次試験と突破する。真太郎も医学部を卒業し、医師国家試験に合格し、大学病院と大学院で研究を行う。しかし、研究に行き詰まりを感じ米国留学を希望し、米国にて最新技術を学ぶべく渡米した。こうして三太郎が一人一人大人として成長していった。
社会から見捨てられたと感じたことから、日本に対する復讐劇は始まった、捨てられた子供たちを自らの懐に入れ保護し、社会に飛び立たせていった。子供たちも山本健一郎を慕い、いつしか新禄山会が構成されていった。父から引き継いだ志を胸に不合理な社会へと戦いを挑んでいった。父親である山本泰山は日本禄山会を率い、関東を制覇し、その構成員も一万名を超えていた。暴対法施行以来、日本禄山会の鎬も年々厳しさを増しており、日本禄山会本部から緊急幹部会議の呼び出しがあった。日本禄山会の創設以来、めったに開かれることの無かった幹部会議に幹部たちは疑心暗鬼に陥っていた。幹部会で告げられたことは、日本禄山会を解散するというものであった。幹部たちは解散が何故今なのか、泰山に詰め寄ったが、泰山の意思の揺らぐことはなかった。関連企業も代表者がオーナーになり日本禄山会の財産を譲られたが幹部の泰山に対する忠誠は鉄壁を誇っていた。暫くして、テレビニュースにより、泰山邸が全焼し、その焼跡から男性三名、女性一名の焼死体が発見され、山本泰山本人と妻陽子、身元不明者の男性二名とされていた。泰山の死後、その実子健一郎は幹部夏目の養子となり、夏目健一郎を名乗ることになった。山本泰山亡き後、長男の健一郎は常に世の中の不合理を憂いていたことから司法試験を目指し、裁判官になることを望んでいた。健一郎は東大へ進学後、司法試験に挑戦し、トップ合格を果たし、裁判官を目指したが、山本泰山の息子であることから成績優秀にも関わらず、任官は見送られることになった。健一郎の人脈から数名の弁護士が一緒に弁護士事務所を開くこととなり、弁護士法人翼が誕生した。受診に行った病院で医師の加藤愛と出会い、愛がボランティアで孤児院の診察を行っていたことから施設の状況を知り、NPOを立ち上げ、自らの財力やグループの力を使い施設の運営に乗り出す。日本禄山会の資金力を背景にした施設運営は子供たちに最適な環境を提供することができ、大学まで施設にいることを許可し、大学生となった者には子供たちの勉強を見させることにした。子供たちは健一郎の薫陶の元、大人になりグループ企業に就職したり、翼のスタッフとなったり、次第に健一郎を中心としたファミリーを形成するようになっていった。施設では、子供たちと触れ合い、子供たちを育てていくうちに自らも学び家族について深く考えるようになる。施設運営も軌道に乗り、日本禄山会は新たな局面を向かえていた。