2023年3月26日発売
知能犯の時空トリック知能犯の時空トリック
官僚を殺すだけでなく、官僚組織自体を翻弄する犯罪者。倒叙ミステリとしては珍しいほど大規模な犯罪計画に圧倒された。 ーー 文芸評論家 千街晶之 硬直した社会システムへの風刺に満ちた、まったく新しい倒叙ミステリー。名刑事と天才的殺人者との息詰まる対決! ーー 作家 大倉崇裕 計画停電の夜、県検察院のトップが殺害された。周囲の監視カメラがシャットダウンする間隙を突いた犯行。唯一の目撃証言が指し示した容疑者はーー地域の人々から愛されるベテラン警官・葉援朝だった。葉には愛娘を有力政治家の息子に轢き殺されながら、示談に甘んじ揉み消しに協力させられた過去があった。被害者の検事長は、事件隠蔽の調整役のひとりだった。 葉への内偵が慎重に進められる中、新たな死者が出る。人民法院の裁判長が、自宅マンションで上階から落下した敷石材の直撃を受けたのだ。不幸な偶然が重なった事故死と思われたが、捜査責任者の高棟は現場の些細な痕跡から、力学の知識に長けた人物による計画犯罪を疑う。葉援朝の背後には、彼を伯父と慕うエリート校の物理教師の影があったーー前作『知能犯之罠』を上回る狡猾な計画犯と捜査陣の頭脳戦、その果てにある壮絶な人間ドラマに刮目せよ!
一休どくろ譚・異聞一休どくろ譚・異聞
牛車で女を攫う吸血鬼、人を呑み込む路地、霞の中から現れる神出鬼没の切り裂き魔…一休宗純とその盲目の侍女・森のもとに持ち込まれる奇妙な怪事件の数々。応仁の乱前夜の京都を舞台に、風狂の僧・一休が魑魅魍魎の正体を暴き打ち祓う、痛快時代伝奇ロマン!
PREV1NEXT