2023年6月19日発売
1999年。ひとりの男がエジプトを発った。ホル・ホース……。かつて〈DIO〉の配下であり、〈皇帝〉と呼ばれたスタンド使い。 現在、探偵業を営む彼の目的は、〈DIO〉が飼っていた一羽の鳥だった。 ボインゴの予知が示した地・日本へ向かったホル・ホースは、ひとりの少年、東方仗助と出会うことになるーー。 これは、なくしたものを探し求めている者たちの物語である。 『恥知らずのパープルヘイズ』の上遠野浩平先生が描く、ジョジョ第3部と第4部の狭間の物語!! カバーイラストは荒木飛呂彦先生描きおろし!!
押し寄せる技術革新に立ち尽くすあなたへの、未来での正しい溺れ方 円城塔 推薦 紙面を縦横無尽に埋め尽くす、地球の形についての語り 言葉を話す猫とのしりとり 歩いてやってくる迷惑メール 奇想/幻想/未来SF--驚くべき9つの小説世界 スパムメッセージがヒトの姿を借りて、ある日玄関先に現れたら?--現実の少し先にあって、けれど決定的な変貌を遂げた日本社会を、若者たちの視点から活き活きと描いた近未来SF「二本の足で」にはじまり、独特の浮遊感ただよう幻想小説「あかるかれエレクトロ」や、タイポグラフィを駆使した実験小説「夕暮にゆうくりなき声満ちて風」まで。柔軟にして力強いイマジネーションの結晶9編を収めた、書き下ろしを含む初の独立短編集。 ■目次 「二本の足で」 「トーキョーを食べて育った」 「おうち」 「再突入」 「天国にも雨は降る」 「夕暮にゆうくりなき声満ちて風」 「あなたは月面に倒れている」 「生首」 「あかるかれエレクトロ」 あとがき
『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(文春文庫)の W映像化(テレビドラマ&韓国映画)決定 罪を犯さざるを得なかった女性たちに対峙する刑事・何森。 定年が迫る中で下した苦渋の決断ーー 話題沸騰シリーズスピンオフ 優秀な刑事ながらも組織に迎合しない性格から、上から疎まれつつ地道な捜査を続ける埼玉県警の何森稔(いずもりみのる)。翌年春の定年を控えたある日、ベトナム人技能実習生が会社の上司を刺して姿をくらました事件を担当することになる。実習生の行方はようとして掴めず、捜査は暗礁に乗り上げた、何森は相棒の荒井みゆきとともに、被害者の同僚から重要な情報を聞き出し──。技能実習生の妊娠や非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍による失業と貧困化などを題材に、罪を犯さざるを得なかった女性たちを描いた全3編を収録。渋みのある刑事たちの活躍を描く、〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ。 ■目次 「逃女(とうじょ)」 「永遠(エターナル)」 「小火(しょうか)」 あとがき
三百年余の長い眠りから目覚めた男が、23世紀の未来世界で見たものはーー H・G・ウェルズのディストピア小説を、黒岩涙香が翻案した名作が、現代かな遣いによる読みやすい形で復刻! 明治末期〜大正初期のSFマインドを知る、貴重な1冊。 西暦2230年、長い眠りについていた男が目を覚ました。三百年後の社会はテクノロジーによって一変し、彼自身は地上の土地をすべて所有する皇帝となっていた! だが、そこは理想の国ではなかった。政治闘争にくすぶる革命の機運と、人びとに迫る危機を知った彼は、二十世紀人の覚悟をもって命がけの行動に出るーー 科学技術への洞察と、人間社会への痛烈な批判を込めたH・G・ウェルズの名編を、作家に共鳴する黒岩涙香が大胆に翻案。『八十万年後の社会』(『タイム・マシン』翻案版)とならぶ、いまこそ注目のディストピア小説!【電子オリジナル版】
「お前を守りたい。だが、お前を愛しく思うたび、俺の中の竜がお前を求めて発情する」両親を殺され、敵に追われるセンチネルの王子ノイシュは、東の武人・雨月に助けられる。過敏な五感の刺激に苦しむノイシュに雨月が口付けると、柔らかな癒しに包まれた。雨月は唯一ノイシュの感覚の暴走を和らげ、守れる運命のガイド「薔薇の番」だったのだ。だが雨月は愛するほど黒い竜になる呪いにかかっていて…!「声も匂いも感触も、雨月さんは気持ちいい」溺愛センチネルバース!
白隠と並び称される誠拙周樗。不世出の名僧と母との心の葛藤を描いた感動作。禅僧として最高位に上り詰めた誠拙周樗は七歳のとき小僧に出された。最愛の母に捨てられたものと思っていた彼は、母の死後、それが苦渋の選択であったことを知った。母の辛い気持ちを顧みることが無かった吾身を深く恥じて後悔。そして懺悔の旅に出た。