2024年3月18日発売
15人vs15人の団体戦「七帝柔道」。この旧七帝国大学だけの寝技中心の柔道に憧れ、増田俊也は2浪の末に北海道大学に入学した。しかしかつて無敵を誇った名門・北大柔道部は、旧七帝大同士で競う大会・七帝戦で、2年連続最下位であった。さらに増田の1年、2年の七帝戦でも1勝も出来ず、主力の上級生たちはみな引退してしまう。かつてない絶望的なチーム状況の中、果たして北大、復活なるか。副主将となった増田は主将の竜澤とともに、部内外の仲間たちに支えられながらチームを率いていくー。
離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は一念発起し、山の上にある「学校」に通い始める。そこには様々な事情を抱える生徒たちが通っていたー。忙しすぎて“生活”が後回しになっている、大人たちへの応援歌!
吉原惣名主の川口屋平左衛門に「診てもらいたい」と頼まれた遊女・桐葉は、奇妙な女だった。彼女の言動に疑念を抱いたおゑんは、廓の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが…。
一九八〇年。ルイジアナ州の沖に小型飛行機が沈んだ。サルベージダイバーのボビー・ウェスタンは、海中の機内で九名の死者を確認する。だがブラックボックスがなくなっており、彼は十人目の乗客がいたのではないかと推測する。この奇妙な一件の後、彼の周囲を怪しい男たちがうろつきはじめる。徐々に居場所を失った彼は、追われるように各地を転々とする。テネシー州の故郷の家、メキシコ湾の海辺の小屋、雪に閉ざされた古い農家ー原爆の開発チームにいた父の影を振り払えないまま、そして亡き妹への思いを胸底に秘め、苦悶しながら。喪失と絶望を描き切ったアメリカ文学の巨匠、最後の二部作。妹の物語を綴る長篇『ステラ・マリス』と対をなす傑作。
一九七二年秋。二十歳のアリシア・ウェスタンは、自ら望んで精神科病棟へ入院する。医師に問われ、彼女は語る。異常な聡明さのため白眼視された子供時代。数学との出会い。物理と哲学。狂人の境界線。常に惹かれる死というものについて。そして家族ー原爆の開発チームにいた物理学者の父、早世した母、慈しんでくれた祖母について。唯一話したくないのは、今この場所に彼女が行き着いた理由である、兄ボビーのこと。静かな対話から孤高の魂の痛みと渇望が浮かび上がる、巨匠の遺作となる二部作完結篇。『通り過ぎゆく者』の裏面を描いた異色の対話篇。
四十一歳、モデルとして華やかな生活を送る美智。四十二歳、「ええとこのお嬢さん」で実家の両親と暮らす晴子。四十三歳、大手の外資系で働くキャリアウーマンの喜美江。全く違う境遇の三人が出会ったのは、土砂降りの日に飛び込んだコーヒーショップだった。初めは「見栄」や「プライド」でぎくしゃくすることもあった彼女たちだが、それぞれが抱えている悩みや問題を共有する中で、不思議な絆が芽生えていく。しかし、実はお互いに明かしていない本当の姿があって…心を許し合える関係でも、どうしても言えない秘密がある。三人の女性の人生が交差する時間を描いた、“第二の青春”群像劇。
日本一の泉源数を誇るが故に、それぞれの旅館が独立していて助け合うことの少なかった温泉街。「このままではいけない」それに気づいた人々が、老舗旅館の焼失を機についに動きだした。一人は社長、一人は議員、一人は女将として…。明治時代から続く福井県の名湯での実話を基にした、悲運からの再生奮闘劇!
経済を発展させ社会貢献を行うはずの銀行による信じられない暴挙。冷酷とも思えるその動きには依然として黒い策略が見え隠れしていた。金融機関と中小企業の攻防をリアルな筆致で描いた社会派小説。
インドの聖典『マハーバータラ』の作者、ヴィヤーナによって著された『シュリー・グル・ギーター』を、国際的に活動している神実現を果たした霊的なマスター、パラマハンサ・ヴィシュワナンダが解説する!