2024年5月23日発売
作家は、小説は、本は、どういう未来に向かっているのかー。読書に関する特殊な法律が課された世界の作家(「ハンノキのある島で」)。正確に訳すことが限りなく不可能なマイナー言語の日本で一人の翻訳者(「バベルより遠く離れて」)。あらゆる小説を斬りまくる文芸評論家が出会った、絶対に書評できない本(「木曜日のルリユール」)。書けなくなった元「天才美人女子大生」詩人のたったひとつの願い(「詩人になれますように」)。「本の魔窟」に暮らす蔵書家が訪れた不思議な古本屋(「本の泉 泉の本」)。いろいろな書き手のもとを巡っていくダブルクリップの旅と、本にまつわる5つの物語。
幼い頃から毒を与えられていた雪花。その毒はある能力をもたらした。それは、くちづけした相手を殺してしまうというもの…前王朝の復興を企てる両親は、彼女を暗殺者として後宮に送り込む。雪花は正体の見えない内通者に怯えながら、人質に取られた弟と、皇帝暗殺の密命との間で揺れ惑う。ある日、美しい青年・紫蓮と再会した雪花。彼はかつて雪花を救おうと手を差し伸べ、「いずれ俺の妻にする」と将来を誓つてくれた初恋の人だったー。毒の運命に抗う、純愛後宮譚。
フリーの編集者・正木和也は妻と5歳の息子・蒼太を連れ、ひと夏を都会の喧騒から離れた避暑地の別荘「カブトムシ荘」で過ごす。それは、妻子が負った列車事故のトラウマを癒すための滞在であり、知人の精神科医が好意で貸してくれた私荘であった。時折、失せ物探しや予知など不思議な能力を見せる蒼太。そして、蒼太にしか見えない友達・コウタ。正木は別荘の外れの墓地で詩織という少女に出会い、村に伝わる不気味な奇譚、子を攫う妖鬼“コトリ”の存在を知る。そして始まる村の夏祭り、蒼太が消えた…。脳を撹乱する衝撃の展開、現実が足元から崩れ去る戦慄のホラーミステリ!最恐小説大賞受賞作。
圧倒的な強さを持ち、仲間からも恐れられるSランク冒険者のジン。これ以上強くなったら化け物になってしまう…と冒険者をあっさり引退。祖父が遺した砂漠の店“カフェ・ダガール”を継ぐことにする。クリアするたびに素材がドロップされる超危険なダンジョンに入りなぜか居合わせた見習い聖女のシュナとモンスターを倒しまくる!スライムのタピオカや、魔獣の肉のかつサンドなど、前世知識を駆使したメニューは、誰もが驚くほどの美味さ。料理レベル・マイナス24のシュナが、うっかり超危険物質を生み出したりするものの、常連客もできておおむね順調。かと思いきや、家族がシュナを連れ戻しにきたり、宇宙船が漂着したり、はたまた、最強騎士団に決闘を申し込まれたり!?非常識なレシピを取り揃えて、“カフェ・ダガール”本日も開店!
寝る間も惜しんで働き続けた結果、死んでしまったヒビキ。そんな彼の前に「私の代わりに良質な睡眠を取ってほしい」と言う女神が現れ、眠るだけで強くなる“安眠スキル”を与えられる。第二の人生はのんびりできそうだと、喜んで異世界に転生することに!快眠度に応じていろんな特殊効果を発揮するというスキルを活用するため、森で出会った聖獣をもふもふしながら昼寝したり、ゆっくり温泉に浸かってみたり…異世界を満喫しながらどんどん強くなるヒビキ。いつの間にか無意識に瘴気を浄化したり、さくっとモンスターを討伐できるほど最強になっていたよう。ついには辺境の村を救ってしまい、なぜか領主を任されることに!?作物が豊かになったり、鬼人族が仲間になったり…ヒビキの活躍でにぎやかになった領地。そんなある日、村を襲う瘴気の原因を探っていると、大暴れする聖樹にたどり着いて…!?もふもふ眷属とはじめるのんびり領主生活、スタート!
女神のミスでひとりさみしく死んでしまった前世。今度こそ家族に愛されてみたい…と願うと、“親バカポイント”を貯めて、“神獣カタログ”から好きな神獣を召喚できる規格外チート付きで新しい人生がプレゼントされることに!しかし、主人公・リオの転生先は地獄の島と呼ばれる孤島。天候は大荒れで、作物は全く育たず、明日の食べ物もままならない…劣悪な環境からみんなを助けるべく、リオは早速スキルを使ってみることに。「ぅぁぁぁ〜!(“神獣マスター”はつどう〜)!」すると目の前には、天気を操ることができる大きなフェンリルが!さらに、海を司るリヴァイアサンや高い戦闘力を持つグリフォンなど規格外な神獣を次々召喚し、荒れ果てた島はレア作物や素材が採れる最強領地へと大発展!「不毛の地を大開拓する赤ちゃんがいる」と、リオの活躍は王都でも話題に。そんなある日、冷徹と噂の皇女が直々に島を訪ねてきて…!?過保護な両親と神獣とはじめる、最強赤ちゃんの楽しい領地開拓!