2024年6月7日発売
大きな物語がなくなったあとの複雑な時代に、 新しい出会いや発見、悲しみや葛藤を経験しながら成長する子どもたち、 うつろいゆく大切なものもの。それでもなお世代を超えて受け継がれる、 かけがえのない日々を描く新たな成長小説(ジュブナイル) いまほど世の中の仕組みが複雑ではなかった一九七〇年代。 『七夜物語』という不思議な本の世界を冒険した子どもたちがいた。鳴海さよと仄田鷹彦。七つの夜をめぐる冒険は、二人にとって大切な経験となるが、さよも仄田くんも「夜の世界」の出来事を決して思い出すことはなかった。 あれからおよそ三十年ーー。 さよの息子「絵」と仄田くんの娘「りら」は、両親と同じ小学校でクラスメートになっていた。二人もまた『七夜物語』の世界へと導かれるのか? 二〇一〇年の現代を舞台に、十歳から十一歳へと成長する二人の変化の兆しと、子どもたちを取りまく世界を鮮やかに捉えながら、ささやかな人の営みと、そのきらめきを届ける物語は、二〇一一年の「あの日」へと向かっていく。 著者の長編ファンタジー『七夜物語』から十二年、 次世代を生きる子どもたちの物語
“世界には仙山を中心に、八色の特徴を持った国がある。”金国・銀国・朱国・藤国・翠国・碧国・珊国…そして、黒い国「呂国」。不吉な色と忌み嫌われる黒の国の姫鈴華は前髪で顔を隠し、書庫に籠もり大好きな本を読んでいた。そんなある日、鈴華は突然婚約者に婚約破棄を告げられてしまう。時はたち、行き遅れと言われる年齢になった鈴華はある出来事をきっかけに仙皇帝妃選びの後宮に行くことになるが、鈴華は仙皇帝陛下の妃争いには目もくれず、大好きな本を読むため行動をはじめる。しかし、本を読みたいという行動力と本で読んだ知識によって鈴華は、後宮で起きる事件を解決することに!?
一九九九年に日本でピルが承認される約三十年前に、ピル解禁と中絶の自由を訴える一人の女がいた。派手なパフォーマンスで一躍脚光を浴びるも、その激しいやり口から「はしたない」「ただのお騒がせ女」などと奇異の目で見られ、やがて世間から忘れ去られてしまうー。謎多き女をめぐる証言から、世の“理不尽”を抉りだす圧巻の傑作長篇!
逃げるか、死ぬか、答えるか。十秒以内に決定せよーー長い旅路の末、伝説の図書館へとたどり着いた旅人に、守人は謎をかける。鍵となるのは十の物語。扉を開き、森羅万象に通じ、神に等しい力を手に入れることは出来るのか。本格ファンタジーの新旗手による意欲作! 装画・六七質/挿画・田中寛崇 プロローグ・エピローグを新たに書き下ろした完全版
悪女の本気(ざまぁ)お見せします 世紀の悪女が極上のざまぁをお見舞いする大逆転ストーリー。 <あらすじ> 次期王妃の公爵令嬢ウェスタレアは、親友の王女の陰謀により死罪を告げられ“世紀の悪女”と蔑まれながら毒杯を飲み干した──舌の裏に隠しておいた解毒薬と一緒に。解毒薬で死を免れた彼女は、今度は皇妃を目指すため隣の大国で女性全員が参加資格を持つ皇妃選定への参加を決心する。そうして隣国へと渡った彼女だが強運を味方に新皇太子に気に入られ、ついには皇妃の座に就くことに……? 「私は王妃を上回る権力を手に入れ、潔白も証明する。それが私の復讐」 もちろん私を裏切った王女にやられっぱなしでは終わりません。彼女の悪事裁きますーーこれは悪女が極上のざまぁをお見舞いする痛快復讐劇。
無事結婚式を挙げたアークとニア。新たな領主としてストンゲイズ地方へ転居した二人は、シルヴァリオの工作員がここで悪事を働いているという噂を聞きつける。「夫婦なのですから…支え合いませんと、ね?…アーク様?」(危ない、可愛さで死ぬところだった…)アークの武力とニアの知性で事件を解決しつつ、二人のラブラブ度も絶好調。ついにはシルヴァリオの王都攻略に踏み切り、ニアを虐げた黒幕と対峙することになるのだが…!?失踪から始まったすれ違いゼロのジレ甘ラブロマンス完結巻。
『HIDDEN CHAMPION』にて連載していた読み切り小説「スケートボードis 素敵」を元に改稿した短編集『Big Pants』から早5年。続編となる『Small Wheels』が遂に発売となります。 神奈川県葉山町に生まれ、横須賀米軍基地や湘南から横浜、東京までをスケートボードと一緒に動き回り、90年代にティーンエイジャーから大人へと成長する若者のリアルな姿。スケートボード、ギャル、クラブ、ギャル、アルコール、ギャル……、でもやっぱりスケートボードだ!!と、スケートボードに翻弄されながら30年以上に渡り青春をこじらせてきた著者・柳町 唯が放つ青春短編集、第二弾。 特別付録として、同じプロスケーターとして小説『眼鏡とオタクとスケートボード』を執筆している岡田 晋との対談も収録しています。