2024年7月29日発売
第171回芥川賞受賞作。古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。 「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋) 会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。
偽りでも、我慢でも、諦めでもない、人生の最終章に見つけた真実の夫婦愛。幸福な老いの日々とは、「幸せな祖父母」になることじゃない。互いに「個」として認めあい、労りあい、支えあうことだ。『疼くひと』『最後のひと』のベストセラー作家が描く最終章の選択。
日本一ソフトウェアが贈る夜道探索アクションゲーム第三弾、待望のノベライズ! 学校にいたはずのユズは、真っ暗な森で目を覚ます。覚えているのは、夕闇迫る学校の屋上で何かがあった、という断片的な記憶だけ……。 途方に暮れるユズは、見知らぬ女性から「あなたは呪いをかけられた。呪いを解くためには、【失くした思い出】を集めなければならない」と告げられる。 ユズは、記憶を取り戻すべく夜の町へ行き、真夜中の学校や、棚田のある田舎町、竹林の人形屋敷などを探索していくーー。 すべての【失くした思い出】を集め、呪いが解けたときに待つ驚きの真実とは?
王命を受けて、仮面祭りさなかの隣国へ赴くことになったクリスタとジェラルドたち。しかし、滞在先となった侯爵家令嬢・ルナリアが「私こそジェラルド様と結ばれる運命だったのです」と高らかに宣言して邪魔をしてくる。動揺するクリスタの一方で、ジェラルドはルナリアの身勝手な行動と妻と二人きりになれない不満で爆発寸前に。そんな中、宝石人の子供であるディアンの出生の秘密に関する手がかりを発見。その直後、何者かから襲撃を受けて!?
第一王子の婚約者フェリシティは結婚式当日「お前は相応しくない」と何者かに命を奪われ、目覚めるとなぜか一年前に戻っていた。これまで妃になる重圧に加えて、婚約者バージルの冷たい態度に耐えていたフェリシティ。殺されるくらいなら婚約解消してやる!そう決意したが…バージルが別れないでくれと懇願&全力で謝罪してきて!?しかも別人級に溺愛してくる彼にフェリシティは困惑MAX。長年冷遇してきたのに、バージルの目的は一体ー!?
南の国境線を守る公爵家の一人娘ユーフェミアは、婚約者のヒューゴが別の令嬢と抱き合っているところを目撃してしまう。彼とは独断的な父の意向で政略的に決まった結婚だった。それでも想いを寄せていたユーフェミアは、彼の幸せのため身を引くことを決意。持っていた特別な癒しの能力を使って神殿の仕事を手伝うべく家を抜け出し東の公爵領へ向かう。彼女の失踪を知ったヒューゴは後を追うが、東と西の公爵が次々と立ちはだかって!?