2024年8月29日発売
魔術が終わる時代に、ふたりは戦場で出会った。 17世紀、イングランド。母と暮らした幼い頃から、オスカーの願いは〈世界のルールを解き明かす〉ことだった。数学の才を持つ彼は、ケンブリッジ大学でニュートンに師事する。けれど、王位継承を巡る反乱が勃発し、戦場へ。窮地に陥った彼の命を救ったのは、人知を超えた力を操る謎の男、アズ・テイルズだった。物理法則に従わない未知の存在を解き明かそうとするオスカーと、自分が解き明かされる日を待ち続けるアズ。ふたりの出会いが、人類の〈科学〉と〈戦争〉の歴史を動かす。 Prologue 1話 昇る落陽 2話 英雄の語り手 3話 共同研究者 4話 満月の夜 5話 ふたりの天才 6話 自然哲学の諸原理 7話 その確信の名前 Epilogue
里美は、娘の汐里とふたりで暮らしている。若い頃の前科が原因で家族とは疎遠になり、やがて生活に困窮した里美は罪を犯してしまう。愛を夢見て、妬んだ里美と、愛を求めて、姿を消した汐里。一度は訣別したふたりだが、再び巡りあい、そしてー。透明な筆致で家族の本質を追求した長編小説。
天賦の才能をもちながらピアニストの夢破れた調律師の「わたし」は、若い妻を喪った初老の男性、林サンと出逢う。亡妻の残したピアノをめぐって二人の運命は絡み合い、やがて中古ピアノの販売事業を手掛けるため、運命の地ニューヨークへたどり着く…。シューベルト、ラフマニノフ、リヒテルやグールドといったクラシック音楽の巨匠たちが抱えた孤独が綴られた本作は「聴覚小説」と評され、台湾文学金典奨をはじめ主要な文学賞を総なめにしたベストセラー。
「久しぶり、俺のこと恋しかった?」息をのむ瞬間を切り取る、夏の日の煌めく奇跡。鮮烈な筆致で描きあげた、宝物のような小説。
人間を操ってきたものとは何か?開いたパンドラの箱。明らかになる人類史のキーワード。封印されていたものが、今ひもとかれる「新しい小説」-。表題作「新しい人間」と「彼には本名がない そればかりか人間でさえない」の2篇を収載。
若くして莫大な富を築き、何不自由ない暮らしを送る音喜多は元FBIアドバイザーという異例の肩書を持つ美貌の天才心理学者・久嶋に惚れ、久嶋の元へ足繋く通っては、マイペースな彼の要求すべてに応えることを喜びとしていた。人の心が分からないと言いつつ、音喜多を邪険には扱わない久嶋と身体だけの関係が続く日々。甘い逢瀬を、そしてなぜか舞い込む数多の事件の解決をともに重ねるうち、久嶋も音喜多のことを、ある種特別な存在と認識するようになってきたらしい。音喜多に懸想する警察官僚、投資詐欺にあいかけた資産家、それぞれの出会いが新たな事件を呼びー!?本格派ミステリーBLノベル「スクランブルメソッド」シリーズ第4弾。
100万人が共感した、愛と孤独と旅のエピソード。ノルウェー、メキシコ、日本、イタリア、イギリス、フランス、インド、中国、ベトナム、カンボジア、ペルー、ブラジル…50ヵ国200都市以上。カメラを抱えて旅するうちに、見えてきた風景とはー。