2025年1月23日発売
学生時代の友人に再会した作家は、「最期の時間を一緒に過ごしてほしい」と頼まれる。友人は末期がんだった。そして、心の準備ができたら薬を飲んで死を選ぶという。思いがけぬ日々のなかで作家が見たものはーー。全米図書賞受賞作家による感動作。映画化原作
奴隷オークションで、愛の重すぎるかつての弟子に買われて!? 成り上がるはずが奴隷落ち!? できそこないの魔女を救うのはーー 魔族に生まれながらも、折れたツノのせいで魔法が使えないリーニャ。仕事を失って闇オークションに出された彼女だが、なんと、かつての弟子・ジルに買われることに……!? 自分の屋敷に連れ帰ったリーニャに、ジルは即求婚! 七年前、ある事情によりジルの元を去った彼女だけど、さらに激甘になった彼は昼夜を問わず熱く迫ってくる。大魔導師に成長した弟子の、七年越しの師匠愛が止まらない!?
アメリカ文学の金字塔に、もう一度息を吹き込む 小林秀雄や谷崎潤一郎らも注目した小説『アメリカの悲劇』。「死刑制度」「中絶の権利」「宗教二世」などを描いたこの先駆的名作は、今や忘れられつつあった。 百年の時を経て新訳に取り組んだドライサー研究の第一人者が、研究者として再発見した〈メッセージ性〉と、翻訳家として格闘したその〈難解さ〉を語る。 海外文学を研究/翻訳する時の〈落とし穴〉とはーー? はじめに 第一章 主題論 一 凡夫の悲劇 現代でも悲劇創造は可能か/悲劇的英雄のリアリティ/凡人の悲劇/悲劇的小説のメカニズム/自然主義文学と悲劇的小説と/悲劇的凡人の実存/クライドが背負う法的問題/リチャード・ライト『アメリカの息子』/理知への失望、「民主の花形」への期待はずれ 二 「宗教二世」の悲劇 宗教大国アメリカ/ドライサーの自伝性 三 人工妊娠中絶禁止の悲劇 妊娠中絶禁止狙いの検閲、弾圧/フェミニスト運動家エルシー・メアリー・ヒル 四 リンチ、さもなければ陪審制か 潜在するリンチ衝動/衆庶群民の質 第二章 文体論 一 ドライサー流自由間接話法の繁茂 自由間接話法の訳し方/バフチン流「ポリフォニー小説」/小林秀雄、谷崎潤一郎の誤読 二 「意識の流れ」の流れ エリオット『荒野』の「非在の都市」/フィッツジェラルド『偉大なギャツビー』/ウィリアム・ジェイムズ心理学の「意識の流れ」/「意識の流れ」とドライサー/ドライサーはジョイス、フォークナーの先駆け?/ルカーチの前衛主義批判とドライサー称賛/ヘンリー・ミラーのドライサー評 第三章 本文批評 ドライサー小説の制作過程/ペンシルヴェニア大学図書館ドライサー・コレクション/英語版四書の校合から見えてくるもの/単純な誤植/前出語句と後出語句の不一致/引用符の誤植/校訂困難な食い違い/架空の地図から生じる混乱/大胆な校訂 引用文献書誌 あとがき 人名索引
ブラック企業に勤め人生の目的を失ってしまった三上陶冶(みかみとうや)。ある日、いつも通り乗車した通勤バスがカーナル王国の大規模召喚に巻き込まれ、異世界転移してしまう。転移先で陶冶が手に入れたスキルは、最強の【創造魔法】!? 王宮での英雄生活を提案されるも、そんなことには全く興味がなく、田舎でひっそりと暮らしたい陶冶は旅に出ることに。道中立ち寄った村で、いじめられていた双子の幼女に遭遇。助けてあげると、すっかり陶冶に懐いてしまいーー。こうして、三人での奇妙な暮らしがスタートする! 一見かわいい双子だが、実は魔女と竜人のハーフで、最強のチート能力持ち!? 双子の規格外な強さに圧倒され、慣れない育児に始めは戸惑う陶冶だったが、【創造魔法】を駆使して山を開拓したり、DIYやものづくりしたり、畑をつくって美味しいグルメを堪能したりーー段々と三人での生活が心地よくなり前世からの念願だった悠々自適な山暮らし生活を手に入れていく! しかし、陶冶の住む山にはひっそりと危機が迫っており…? 家族の愛は時に、チートスキルを凌駕する!? つよかわ双子と送る、ほのぼの山暮らし開幕!
優秀なテイマー家系に生まれたシャルル。10歳になったある日、毒のある魔物ならなんでもテイムできる【毒テイマー】であることが判明するも「ハズレでしかない」と実家を追い出されてしまう。通称・はぐれ者の漂着場に到着したシャルルだが、思っていたよりも治安が良くにぎやかな様子。教会に住むシスター・モナのお世話になりながら、シャルルは前向きに第二の人生をスタートする。ある日、クラゲの魔物をテイムしてみると、人間の言葉で意思疎通ができるように! さらに、薬剤師だった前世の記憶を思い出し「街の人のためにスキルを使いたい!」と意気込むシャルル。そんなシャルルが魔物の毒から作る薬は超一流! 瞬く間に「天上天下の毒薬師」として人気者になったシャルルは、王国御用達の商人と取引を始めたり、冒険者に連れられて憧れの異世界を満喫したり…スキルを使って大活躍する日々。シャルルのおかげで辺境もみるみる発展していき…!? 一方、実家では王女を巻き込む大事件が発生したようで…。 ちびっこテイマー×つよかわ魔物の気ままな薬師ライフ、開幕!
「はぁ……今日も何もない一日だったな……」交通事故に遭い不自由な暮らしを強いられていた青年。ある日階段から落ち命をおとしたはずだったが、気づけば異世界に転生していて!? 「本当に辛い思いをしたようだな……。魔法スキルが強化されるよう支援するので、思い通り生きなさい」神様から健康な身体とものづくりに役立つ生産系スキルを授かった青年は、「アレス」として健康な身体に感謝しつつ、異世界での暮らしを思いのままに楽しむことを決意する。しかし、アレスが何気なく使ったスキルの数々は、とんでもなく規格外だったようで… 「ええええ、なんだ、こりゃーーーー!!」 「アレス様のスキルは本当に素晴らしいです」 【加工】で品質改善された武器を売ったり【収納】で魔物を簡単に討伐したりーー。地味に暮らすはずが、竜人やエルフの娘をはじめ、周囲を巻きこみながら想像以上に活躍してしまうアレス。やがてその能力は商売と領地運営を通じて幅広く発揮されていきーー。地味な生産系魔法スキルがとんでもない力を発揮!? 平穏な暮らしを望む元病弱青年の成り上がり異世界譚、開幕!
田舎には何もないから都会に行く……日本中でこんなことが繰り返されてもう何十年になるのでしょう。はたして田舎には何もないのだろうか? いにしえの昔から人の営みがあり、懸命に生きた人間たちのドラマと物語があったに違いない。それを掘り起こし伝えてこなかっただけなのではないか。覚林と金輪五郎の人生を知ってもらいたい。 目次 天造の地 一、大切な宝物 二、山も海も 三、信じた道 四、こころの目 五、光の射す方へ 草莽 一、帰郷 二、蘭医 三、参戦 四、軍令 五、奮迅 六、草莽
出世しても、勲章をもらっても、満たされない人がいる。生き残ってしまったと自らを責め、自分には義務があると走り続ける。そうかと思えば、腹を空かせ食料を得るために一日を費やしながら、十分に満たされているとほほ笑む人がいる。家族と暮らし運命に従って生きるのが幸せだと。長谷川貞三と天鷺速男の生きざまをあなたはどう思いますか? 目次 吹雪の彼方 プロローグ 一、鷹巣 二、黒溝台 三、八森 四、八甲田 エピローグ 天鷺に舞う 一、欠けた月の輪 二、一〇年目の別れ 三、燃える城柵 四、それこそが命