2025年12月24日発売
その頑固さゆえに新卒で勤めた会社を早々に辞めた新島翡翠は、親友の玉置緑から喫茶店経営の相談を受ける。 自分たちのこれからの未来を想像したその日、彼らは「悪魔憑き」の出現に巻き込まれてしまう。 目の前で親友を失った翡翠の前に悪魔のアスタロトが現われ、協力すれば友人を救うことができ、 さらに「悪魔憑き」への復讐が出来ると告げられる。翡翠の決断はーー。
就職難の貧乏騎士アウグストは借金返済のため、高額報酬である「死体回収人」の護衛に飛びついた。 しかし雇い主は、危険な案件ばかりを呼び込む銀髪の美少女でーー!? 「……何かがおかしい」 この死体は本当にモンスターに殺されたのだろうか? 死体を運ぶだけのはずが、行く先々で不可解な事件が巻き起こる!
《記憶をなくした男と三人の女性たちのドラマ》 第一次大戦に出征した夫クリスの帰りをロンドン近郊の屋敷で待つ妻キティと、いとこのジェニーのもとに、みすぼらしい身なりの女性がクリス負傷の知らせを持ってやってくる。病院に収容された彼は砲弾ショックで過去十五年間の記憶を失い、ひたすらかつての恋人に会いたいと望んでいた。訪ねてきた女性こそがその元恋人マーガレットだったのだ。やがてクリスが戦地から帰還し、彼をめぐる三人の女性たちの葛藤に満ちた心理ドラマが始まる。過去の幸福な記憶に浸るクリスと、十五年後の現実を生きつつも彼に寄り添うマーガレット。記憶喪失の治癒を願うキティ。それらを見守るジェニー。彼らにとっての真の幸せとは何なのか。戦争と階級制度の問題、ケアの視点からも再評価される英国モダニズム小説の名作。併録の短篇「終わらない結婚生活」は、強い女性に対する〈男性性〉の不安を戯画的に描いて鮮烈な印象を残す。
本屋の営みは、物語を生きること。 【あらすじ】 祖父が遺した商店街に戻った三角詠太郎(みすみ・えいたろう)は、 かつて本屋だった空き店舗を前に、ひとつの決意をする。 「地元で本屋、やることにします」。 棚づくり、仕入れ、販売方法、SNS施策、売れ行きを見守りながらの判断……。 表には見えない書店の日々の試行錯誤を追いかけながら、 「本屋ができるまで」のすべてがリアルに描かれる新感覚の書店小説です。 書店や出版に関する専門用語には解説を収録し、 楽しく読みながら、 物語を通して 本にまつわる知識も身につく1冊! 本が好きな人へ。 そして、本屋さんを愛するすべての人へ。 【目次】 第一話 書店員の孫 第二話 新しい本屋 第三話 本屋さん、はじめました 第四話 日々の本屋 第五話 本屋はつづく COLUMN ・サンカク書店のつくりかた ・サンカク書店の間取り図 ・出版流通の基本 ・本屋さんをはじめるには? ・本屋さんの基礎知識 ・とあるチェーン書店員の1日 ・とある独立書店員の1日 ・もっと本を届けるために 【特別付録】:書店・出版用語集
太平洋戦争時、日本軍の侵攻に抵抗するフィリピンの住民たちが自由のために戦う中、一人の少女が神話的想像力によってエンパワメントを歌い求めるーーフィリピン系アメリカ人女性作家ブレイナードの半自伝的なマジックリアリズム小説にして歴史証言の文学。本邦初訳。
J・ロバート・レノン氏は、アメリカ・コーネル大学で教鞭をとる教授でありながら、精力的に創作活動を続ける現役作家である。これまでに数々の長編小説と短篇集を発表し、その独自の文体と鋭い洞察力によって、アメリカ文学界で高い評価を受けてきた。今回、私が翻訳を手がけたのはレノン氏の3作目の短編集 Let Me Think(2021)である。71編の作品が収められたこの短編集は、原著において1頁19頁の掌編であるが、どの作品も、日常の中に潜む不条理な真実を機知に富んだユーモラスな文体で描き出している。 レノン氏の物語の魅力は、平易でありながらも奥行きのある文章にある。登場人物たちは、誰もが共感できる「ごく普通の人々」であるが、その行動や思考の背後には、人間関係のもつれや、現実と意識の間に広がる深い闇が見え隠れする。 レノン氏の前作の短編集 See You in Paradise(2014)では、14編の作品が「いま・ここ」とは異なる時空との接触を描き、読者を幻想と現実の狭間へと誘った。本作Let Me Thinkにおいても、レノン文学の核心である「多層的な現実」が、軽妙な語りと奇抜な発想によって鮮やかに描き出されている。 今回の短編集は、一見、無意味に思える短文の寄せ集めのように見えるが、読み進めるほどに、私たちの生きる現実が決して一様ではなく、無数の意識の集積であることに気づかされる。氏の作品は、単なる娯楽作品ではなく、私たちが生きるもう一つの現実を照らす「一つの思考実験」である。そのことは、日本を代表する翻訳家・柴田元幸氏が、レノン氏の作品をいくつか紹介されていることからも覗える。氏の文学的価値は高く、アメリカ文学史に名を刻む現代作家の一人であることは間違いない。 私は2022年9月、レノン氏が勤務するコーネル大学を訪問し、学部生、大学院生、教授陣に向けてLet Me Thinkの日本語翻訳の意義を解説してきた。その場には、世界的な文学理論家で、現在、コーネル大学名誉教授であるジョナサン・カラー氏も同席されており、カラー氏も、レノン氏の作品を激賞されていた。カラー教授からは、レノン氏の作品を翻訳する私の仕事に対して心のこもった励ましの言葉をいただいた。カラー氏の激励を裏切ることのないよう、これからもレノン氏の作品を日本の読者に届けていきたい。
独特の匂いで知られる滋賀県の伝統料理ふなずしをめぐる小説ついに登場! ふなずし名人と呼ばれる天海祐希似のヒロイン比呂絵や、その友人で色気たっぷりのシゲちゃん、大学院卒の漁師を夫に持つ漁協組合長の孫娘・奈津子、琵琶湖の沖島の元気なおばちゃんたちなど、魅力的な女性たちが大活躍。竹生島の意外な状況や、ビワコオオナマズの奇想天外な動きなど、読みどころ満載。人気作『湖猫、波を奔る』ファンには×××たちの再登場がうれしい。カバーや各章トビラのイラストは、島めぐりや郷土料理などの本で人気の松鳥むうが担当。 ■目次 序 章 湖畔の葬列 第一章 比呂絵の鮒ずし 第二章 海津の春雷 第三章 沖島のおばちゃんたち 第四章 海津漁協の宴 第五章 大学院卒の漁師 第六章 臨終勤行 第七章 湖底の国宝 第八章 琵琶湖の神猫 第九章 チーム比呂絵 終 章 埋み火 序 章 湖畔の葬列 第一章 比呂絵の鮒ずし 第二章 海津の春雷 第三章 沖島のおばちゃんたち 第四章 海津漁協の宴 第五章 大学院卒の漁師 第六章 臨終勤行 第七章 湖底の国宝 第八章 琵琶湖の神猫 第九章 チーム比呂絵 終 章 埋み火