2025年6月19日発売
堀トシヲ十九歳。東京モスリン亀戸工場女工。百年前に誕生した細井和喜蔵渾身の名著『女工哀史』の裏には共作者ともいうべき人がいた。妻トシヲである。貧しさから身を起こし各地の紡績工場を経めぐり、関東大震災、西宮大空襲を潜り抜け、そしてーー。戦前から戦後を貫く類まれな半生を描く評伝小説。加藤陽子氏、磯田道史氏推薦! 第一章 十歳から二十歳 大正二年(一九一三)-大正十二年(一九二三) 出会い それぞれの紡績工場 はじめての東京 ベストセラーに見た世界 ふたり暮らしがはじまって 関東大震災の襲来 九月一日の夜 九月一日の深夜から二日 九月二日の夕刻から三日 九月四日の亀戸警察署 九月五日から七日 第二章 二十歳から四十三歳 大正十二年(一九二三)-昭和二十一年(一九四六) 故郷へ逃れて 疑われた「一〇〇円」 再び東京亀戸へ 下目黒への転居 永訣の日 捨て鉢 争議と邂逅 スキャンダルからの逃走 賀川豊彦夫妻のもとで 弾圧強化と非常時日本 西宮大空襲 戦争に敗けて 第三章 四十三歳から七十歳 昭和二十一年(一九四六)-昭和四十八年(一九七三) 闇屋稼業 狙われた闇煙草 ニコヨン暮らし 労組立ち上げ 組合潰し 健康保険証が欲しい 日雇い母の会 和喜蔵の故郷へ 思い出してくれるなら 主要参考文献 謝辞
過保護で甘え上手な虎神様×けなげな社畜な青年 ◇限界社畜生活から幸せと溺愛がたっぷりすぎる愛され異世界生活へ◇ 「トモエは私の側にいてもらわないと、困るんだ」 社畜SEの巴は、エナドリを飲んでいる最中に、獣人の住む異世界へ飛ばされる。 そこには世界の綻びを治し続けて疲れて「何か元気が出るもの」を召喚した虎神様グンロンがいた。 グンロンに獣の本性を引き出してもらったら、ちんまりしたもぐら! 巴は土を耕すのが得意なもぐらの力で美味しい野菜を作ったり、 社畜時代の経験を活かしてグンロンの仕事を手伝ったり…。 何かとくっついて撫でて欲しいなんて甘えてくるグンロンに恋してしまった巴。 一方、生真面目で堅物なグンロンは巴に執着するほど、 巴をなんとか元の世界に帰してやらねばと思い悩み…!? 【人物紹介】 グンロン/ 虎の神様。責任感が強く優秀。 他の神が自分勝手なので、グンロンが苦労を背負う羽目に。 巴が可愛くて仕方なくて、初めての恋に翻弄されている。 大地 巴(おおち ともえ)/ 控えめな性格のせいで色んな仕事を押し付けられ、限界社畜生活を送っていた。 実家が農家なので土いじりが好き。グンロンがかっこよくて可愛い。