2025年8月22日発売
どれだけ伝えても足りないーー 「私にとっての最愛は貴方です」 王城でフェリクスとともに暮らし始めたレイラ。国を挙げた一大イベント「カーニバル」の開催に街はお祝いムードに包まれていた。レイラとフェリクスも街へ繰り出しお忍びデートを楽しむなか、カーニバル三日目に事件は起きた。なんと、地下牢に投獄されていたリーリエが脱獄したという。リーリエの強大な魔力によって危険にさらされたフェリクスは、レイラの叔父が開発した新薬『満月の狂気』を服用することに。しかし、その薬にはある副作用があった……。 さらに、レイラの持つ闇の魔力にも異変が起こりーー?
「普通の生活を送ってみたい」 研鑽を重ね、魔術師としての頂点に立った男が人生の終盤に抱いたのはありきたりな願いだった。弟子達が発明した魔術具が一般化することでまもなく様変わりするであろう世の中。そんな未来で、今度こそ平凡に楽しく暮らしたいーー! そして新生の魔術で生まれ変わったマナールは、『普通の生活』を目指して行動を開始する。しかし、転生しても大きすぎる力を秘めたマナールは常にトラブルを呼び寄せてしまい!? 「普通に暮らしたいだけなのに! なんでこうなるんだ!?」 極みに至った彼の実力は、まさに規格外!本人の意志とは裏腹に頼られてしまうマナールは、世界を揺るがすほどのトラブルも楽々解決。名だたる魔術師もあっさりと倒してしまうーー! さらに、転生を知らないはずの弟子になぜか正体がバレていて!? 果たして彼は、平穏な生活を手に入れることができるのか!? 魔術師の街で、今日も最強の魔術師が(結果的に)大暴れ!
激務につぐ激務の日々を送るサラリーマンのハル。唯一の楽しみである「農場物語」をプレイしていると突然意識が遠ざかり、気付けばキャラの姿でゲームの世界へ! しかも目の前には巨大化した飼い猫ブルルンまでいて!? 「せっかくだからゲーム以上の農場を作ってみるか」「にゃーん!」 スキルを使って不毛の大地に農場を作り出すハル。作物はあっという間に収穫、便利アイテムも一瞬で実体化、ブルルンの背に乗れば広い農場も自由自在で、異世界暮らしは楽々快適! さらに、食料難の猫人族に泣いて崇められたり、人助けしたら結果的に神様の不調まで治してしまったり…とハルが暮らす農場は聖域として評判を呼んでいく。しかも、相棒のブルルンはなんと聖獣になっていたようで…!? ハプニングだらけの異世界も愛猫と一緒なら悪くない! ほのぼの農園ファンタジー!
前世プレイしていたゲームに出てくる悪役兄弟の末っ子赤ちゃんに転生したアリステア。やさしい家族に愛され幸せをかみしめるが、原作では黒幕に操られたせいで一家丸ごと滅ぼされてしまうことを思い出す。なぜか本来ゲーム主人公が持つはずの「万能の力」を授かったアリステアは、家族の危機を救うため転生早々ひと肌脱ぐことに! スキルと前世知識をフル活用して、伝説の魔女や山奥に住む竜を手懐けたり、海の神獣を仲間にしたり…兄たちと協力して、徐々に黒幕を追い詰めていく。気づけば、原作でゲーム主人公が成し遂げるはずの成果まであげてしまっていて…!? 悪役になる前の平和な日々を守るため、生後間もない頭脳派赤ちゃんが立ち上がる! 爽快大逆転ファンタジー、開幕!
中2の涼は転校先の学校で、どこか大人びた同級生・百合と出会う。初めて会うのになぜか懐かしく、ずっと前から知っていたような不思議な感覚。まっすぐで凛とした百合に涼はどんどん惹かれていく。しかし告白を決意した矢先、百合から聞かされたのは、75年前の戦時中にまつわる驚くべき話でーー百合の悲しすぎる過去の恋物語だった。愛することの意味を教えてくれる感動作。
アジアの現代作家作品を集め、作家名の五十音順に排列した図書目録。1970年代〜2025年4月までに日本国内で刊行かつ日本語に翻訳された図書を対象とし、東アジア(日本を除く)、東南アジア、南インド、中東の主な作家による小説・詩・戯曲・ノンフィクション作品を収録。2,186人のアジア作家別に翻訳作品5,430点を一覧できる。巻末に便利な「書名索引」「国・地域別索引」付き。
アメリカ合衆国在住の作家バリー・ユアグローがトランプ政権下のアメリカに住む不安を小説に。 『ボッティチェリ 疫病の時代の寓話』からわずか5年。ユアグローから再び届いた「アメリカのいまを伝える」緊急文書。 「ここに収められた物語は心の、思いきっていえば魂の訴えである。」(柴田元幸) “昨年の大統領選で、本書の収録作「彼」で言及される「彼」の元とおぼしき人物が、七千万以上の国民に支持されて大統領に復帰して以来、合衆国から暗い知らせが届かない日はない。そして、七千余万の人たちのうちかなりの人数にとっては、それら暗い知らせも暗くはなく、ひょっとすると喝采すべき明るい知らせなのかもしれない、と思うと気持ちはますます暗くなる。 とはいえ、そんな吞気なことを言っていられるのも、あくまで当方は外国にいて、いまのところは直接、精神的にも物理的にも甚大な害は被っていないからだろうーーいまのところは。が、暗さの渦中にいる人々は、どんな思いで生きているのか? バリー・ユアグローから届いたこれらの寓話は、そのひとつの実例を伝えてくれる“ (訳者あとがきより) ーー 『松明のあかり』作者からのメッセージ 2020年、コロナ・ウィルスがニューヨークで猛威を振るっていたときに私は『ボッティチェリ』を書きました。そしていま、別の疫病のさなかに『松明のあかり』を書きました。今回は全米で猛威を振るっている政治的な疫病です。この本に収めた一連の寓話は、切羽詰まった警鐘であり、助けを求める訴えであり、自分が子供のころに移ってきた国でいま為されているさまざまな酷(むご)いことに対する苦悶の叫びです。日々押し寄せてくる、アメリカのみならず世界中を危険にさらしている暴虐、非道、噓のただなかで生きる、その痛みに満ちた経験を、これらの物語は想像力を通して綴っています。ところどころで暗いユーモアを使ってもいますが、絶望に陥らないため、ただ単に絶叫してしまわないために笑うのです。日本の読者の皆さんに、アメリカにいる私たちが、私たちの多くが、いまだ人間でいること、なんとか人間らしさを保ち、私たちの名において日々為されていることに深い恐怖を覚えていることをわかっていただければと思います。『ボッティチェリ』を素晴らしい本にしてくれたチームが、この『松明のあかり』も素晴らしい本にしてくれたことに感謝します。 バリー・ユアグロー 2025年7月20日 柴田元幸訳 ーー 《感想コメント》 小川洋子さん 「民主主義の断末魔の声が響く中、まさに急送文書のように届けられた 貴重な一冊。掌にのるこの一冊が、あかりとなるよう、祈るような思いです。」 ーー 佐川亜紀さん 「現在の危機の本質を鮮明に描いていて、この通りと… 松明のあかり ドッキリ 国境 カット! 何か 情報 埃 揺り木馬 光沢 地図帳 ティーカップ のたうつ 彼 ゴヤ 塹壕の日々 気をつけて 飾り戸棚 危険 君は何をした? 墓 逃れる 枕の下に見つかったさまざまな政府のリスト 訳者あとがき