2021年6月10日発売
その日、東京上空に現れた巨大な龍が、日本という国家の崩壊の始まりだった。魍獣と呼ばれる怪物たちの出現と、世界各地で巻き起こった“大殺戮”によって日本人は死に絶え、日本全土は各国の軍隊と犯罪組織に占領された無法地帯と化してしまう。ヤヒロは数少ない日本人の生き残り。龍の血を浴びたことで不死の肉体を手に入れた彼は、無人の廃墟となった東京から美術品を運び出す“回収屋”として孤独な日々を過ごしている。そんなヤヒロを訪ねてきたのは美術商を名乗る双子の少女ジュリとロゼ。二人がヤヒロに依頼したのは、魍獣を従える能力を持つという謎の存在“クシナダ”の回収だった。廃墟の街で出会った少年と少女が紡ぐ、新たなる龍と龍殺しの物語、堂々開幕!
キンバリーの今後を左右する一大イベント、決闘リーグの開幕が迫る。三年生に進級し成長を見せるオリバーたちは、そのために三人一組のチームを組むことになった。同学年の中でも実力上位と目されるナナオらは、他チームから徹底的にマークされて厳しい戦いを強いられる。一方で、例年以上に豪華な報酬と特殊なルールは、教師殺しの犯人を探すための教師陣の罠でもあった。さらに次期学生統括の座を巡る選挙戦もその影響を受け、駆け引きは激しさを増す。そんな中、ユーリィが追いかけていた「骨抜き事件」の犯人、サイラス=リヴァーモアが動き出す。激動のキンバリーで、屍漁りの魔人は何を企むのかー。
ー高校生にもなってキスしたことないって病気じゃない?完璧主義者を自負し、医師を志す俺、黒木光太郎は苦悩していた。そんなときに出会ったのは「誰とでもキスする女」と噂される同級生の日野小雪。「ね、勝負のルールなんだけど、チューしたくなったら負けってのはどう?」「な!?キスなんて不要だ!」「あはは、黒木ウケるーで、する?」誰がお前なんかと!と思いつつ。俺は目が離せなかった。俺にないものを持っているはずのこいつが、なんで時折、寂しそうに笑うんだろうか。「普通じゃない」ことに苦悩する、すべての拗らせ者たちに処方する原点回帰の青春ラブコメ!
再び電索官として。歩み出したエチカに新たな事件が立ちはだかる。RFモデル関係者連続襲撃事件ー被害者の証言から容疑者として浮上したのは、他ならぬ“相棒”ハロルドの名前だった。「きみの思考に入り込めたらいいのに」「あなたに潜れたらどんなにいいか」ままならない状況に焦るほど、浮き彫りになる“人”と“機械”の絶対的違い。埋められない溝に苦しみながらも捜査を続ける二人を待ち受ける衝撃の真相、そしてエチカが迫られる苦渋の選択とはー!第27回電撃大賞“大賞”受賞のSFクライムドラマ。哀切怒涛の第2弾開幕!!
ーやっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?-何やってるんだよ、俺ぇぇぇぇ!?いや、でも聞いてくれ。黒羽と白草だけでなく、真理愛まで意識するようになって、俺はもうどうしていいのかわからないんだよ…。3人と距離をとったけど、このまま見捨てられたら…それこそ後悔してもしきれないぜぇぇぇぇぇ!そんな最悪の状況で、生徒会から群青同盟に依頼のあったクリスマスパーティの日が近づく。『おさかの』も解消し距離をとる黒羽、俺の意思を尊重してくれる白草、逆に距離を詰めてくる真理愛と、3人それぞれの対応に胸が痛いぜ…。三者三様の戦略で末晴に迫るヒロインたちが、クリスマスパーティのステージでまさかの展開に!?な第8弾!
第七層のカジノを支配するナクトーイ家とコルロイ家の長きにわたる暗闘は、キリトとアスナの介入によって予測不能の展開に突入する。“モンスター闘技場”を牛耳るコルロイ家の不正を暴こうとするキリト。だがそこにはさらなる陥穽が仕掛けられていた。“秘鍵”奪還、フロアボス討伐、そして悪辣なる陰謀の阻止ー。数々の難題に対し、残された猶予はわずか二日。この高難度クエスト攻略の行方は、全財産をかけた闘技場での大勝負に委ねられた。「大丈夫、うまくいくよ、キリト君」十重二十重に待ち受ける罠を潜り抜け、キリトたちは勝利を掴めるのか?
次々と異世界の魔術種を撃破してきたダークエルフ・シーナと、その眷属・練介。だが学園内における魔術種との戦闘でRV式駆動鉄騎を無断使用したあげくに損壊させた代償は大きく、謎の人物から騎士団への呼び出しを受けることに。本部で出会ったのは、長門南駆動騎士団の筆頭RV駆操者にして若き団長・久瀬千紗人。そしてその傍らに立つのは、シーナと犬猿の仲である魔術種『エルフ』の女だった。「エルフだ!高慢ちきなクソ野郎!」「さすがはダークエルフ。粗暴ですね」思わぬところで出会った新たなる敵。一触即発の状況で、しかしエルフの眷属たる久瀬から提案されたのは、この世界を守るために協力関係を築こうというもので…?
茉莉の“おてつだい”の甲斐もあり、念願の“はじめて”を卒業できたホヅミ。喜びに浸るのも束の間、直接会って伝えたいことがある、と担当編集の双夜から呼び出しがかかる。逆らうこともできず渋々茉莉と訪れた編集部で彼を待っていたのは、思いがけない言葉で…!?「おめでとうございます。“放課後、制服姿の君と。”コミカライズ決定です!!」重版に続きとんとん拍子に話が決まったホヅミは、浮かれつつ誕生日や七夕を茉莉と過ごしていた。全てが順調に進んでいるかに思えた裏で、新たな波乱の幕が開けようとしていることも知らずー。拗らせ作家×世話焼きJKの青春リライトラブコメ、シリーズ第2弾!
高校生活初日の朝、佐久間伊織は銀髪碧眼の少女と猫が相対している場面に遭遇する。近づく猫に対して困惑気味の少女が発する言葉はー。「こ、こっちに来ちゃだめにゃー」思わぬセリフに困惑する伊織に気づき、足早に去る少女。これが涼原楓との出会いであった。楓と同じ高校、同じクラスとなった伊織だが、楓を見ているうちに、彼女がほとんど感情を表に出さないことに気づく。だが偶然楓の笑顔を目にしたことで、伊織は心動かされー。感情の乏しい少女を笑顔にさせる、甘くも焦れったい恋の物語が幕を開ける。
かつて魔術師が隆盛を誇り、その後、「反魔素材」の発明で、大きく衰退を見せた世界。残った数少ない「魔術師」である少女・オットーは、旅のさなかにある一人の剣士と出会う。その者、「光なき」眼帯の女性剣士。名を『ジークフリーデ・クリューガー』。両目とも見えぬはずが、一瞬で野盗の群れをなぎ倒すその力に、「新種の魔術」の片鱗を見たオットーは、その力を研究したいという一心で彼女を追う。それが、身も心も“沼”に落とすことになると知らず…。混乱の時代に出会った少女二人の、数奇な運命を描く。
共和国、存在しない「86区」。一人の年端も行かぬ少年兵が、その地獄の戦場に降り立った。彼の名はシンエイ・ノウゼン。エイティシックスたちの『死神』として、傷つき倒れた仲間たちの遺志を、行ける限り先へと連れていく使命を背負うことになる者ー。これは彼を『彼らの死神』へと変えた人々との出会いと、その絆を断ち切った残酷な、そしてあっけない死と破壊の物語の数々。Ep.10『フラグメンタル・ネオテニー』。血赤の瞳の奥に輝く、わずかに残った断片を追う。