2014年10月8日発売
東京・深大寺の参道でテレビ番組のディレクター、井上美奈子がお遍路姿の絞殺体で発見される。彼女が企画した“お遍路ゲーム”収録目前の出来事だった。翌日、捜査本部に「お遍路の途中で人が殺される」という電話が。徳島に飛んだ十津川はお遍路姿に変装し収録を見守るが、新たな殺人事件が発生する!!巻末に長篇推理「寝台特急トワイライトエクスプレスを爆破せよ」連載!!
カレの正体は貧乏神!?BHK(貧乏神被害者の会)が主催する“貧乏を断つ”ためのサロン。そこには働かないイケメンの彼氏をもつ様々な女たちが集まって…文藝賞受賞作『おしかくさま』に続く痛快小説!
ひとりの平凡な男が突然消えた。弟直行は、土佐清水で起きた放火殺人事件、四国の寺で次々と見つかるバラバラ死体が、兄の失踪と関わりがあるのではと高知へと向かう。真相を探る度に嘘をつく義姉を疑いながらも翻弄される直行。夫を殺したかもしれない女に熱い思いを抱きながら、真実を求めて事件の迷路を彷徨う。禁断の愛、交錯する嘘と真実。これぞ、連城マジックの極み。耽美ミステリーの名手が遺してくれた渾身の1000枚!闘病中に書き上げた執念の大長編を、追悼の意を込めて、一周忌に刊行ー。
一九七〇年代は、日本SFの黄金期である。ホラー、コミカル、ナンセンス、アクション等々、小説やマンガのあらゆる楽しみが、SFという可能性の中で結晶し、新しい世界を切り開いていく。-はなやかな話題と、挑戦的姿勢、それが生み出す傑作に満ちていた一九七一年の日本SFを、同時代に居合わせたかのように体験できる歴史的アンソロジー。
ゴミ回収車自殺…アヒルボート自殺…セザール彫刻式自殺…病院で知り合った自殺志願者ポールとノルベール。ダメ男ふたりがアイデアの限りを尽くして繰り出す、奇想天外な自殺方法の数々。フランス映画の巨匠ルコント監督が仕掛ける、抱腹絶倒のユーモア小説!
それはまるで映画から抜け出したような、不思議なぬいぐるみの旅行会社。甘えん坊の息子、亡くなった母、引きこもりの青年、病気の子供たちー。ぬいぐるみに託されたそれぞれの人生の、4つの真実の物語。
几帳面で整頓好きな普通の男の暮らしに突然入ってきたシルビア、そして小鳥を食べる娘サラ…。父娘2人の生活に戸惑う父親の行動心理を写しだした表題作「口のなかの小鳥たち」など、日常空間に見え隠れする幻想と現実を、硬質で簡素な文体で描く15篇。スペイン語圏における新世代幻想文学の旗手による傑作短篇集。