2023年6月21日発売
うだつの上がらないサラリーマン、リク。かつて異世界を冒険したという特別な過去を持つ彼は、ある日、3人組の高校生が勇者として召喚されるのに巻き込まれ、再び異世界へ行くことになる。二度目となる異世界で、高校生をサポートしながら、国を蝕む魔族を打倒するというめざましい活躍を見せるリク。だが、元の世界へと帰る方法は分からないままだった。そこでリクは高校生達を連れ、勇者召喚の秘密を知る聖女に会うため、グランシア神聖国へ旅立つことに。リクが前の異世界で培ったキャンプスキルのおかげで、旅は快適に進んでいった。しかし、その道中でまたも魔族に襲われて……? おっさんと高校生の異世界冒険はまだまだ続くーー!!
ある日死にかけ、目が覚めると最強の氷魔法使いになっていた、元魔法適性皆無の落ちこぼれ貴族・ナハト。己の邪魔をする悪徳貴族を全員凍らせる事を決意した彼は、情報を集めるため、シャネヴァという街を訪れる。そこでは突然変異した魔物の出現や子供の失踪など、不穏な噂が後を絶たないという。そして、数々の事件の裏には、 ナハトを陥れた貴族の陰謀が隠れている事が判明するのだったーーついに黒幕との最終決戦へ。元・落ちこぼれ貴族の爽快世直しストーリー、完結!
追放された小国の元第六王子、レオン。二千年前の英雄の生まれ変わりである彼は、大国アルファリシアの地下に広がる庭園で、教皇ジュリアン、宿敵レディンとの最終決戦に臨む。ティアナが真の姿を取り戻し、戦いが激化する中ーー大地が裂け、その下から謎の古代都市が姿を現した! そしてジュリアンは言う。「貴方はまだこの星の真の姿を知らない」と。やがて明かされる衝撃の真実を前に、レオンが、ティアナが、今を生きる者たちが選ぶ答えとはーーかつての英雄仲間を探す、元英雄の冒険譚、堂々完結!
勇者召喚に巻き込まれ、理不尽に死んでしまったワタル。彼はひょんなことから、転生前にしか使えないはずの特典「チュートリアルスキル」を持ったまま転生することに。8歳の少年として異世界を生き始めたワタルは超便利なチュートリアルスキルの数々を使い、気ままな生活を始める。前世の飼い犬・コテツを仲間として召喚したり、スライムたちをテイムしまくり、彼らと触れ合う癒しのお店「ぽよんぽよんリラックス」を開店したり、猫耳族の女の子・エレナと力を合わせて獣人の町を発展させたり、イキり散らかす勇者を懲らしめて、勇者に虐げられていた美しい魔王様と仲良くなったりーー!? 心優しき少年が異世界すべての人々を幸せにする超ほっこり冒険譚、開幕!
これは本当に小説なのか!? 30年後の日本社会がどうなっているか調査をすると……仕事はAIにより「人間は不要」になり、働きたくても働けない人たちが続出。また、地方の過疎化は深刻化の一方だという。誰がこんな国にしたのか?そして、この国に明日はあるのか? 経済小説のトップランナーが描く、日本の未来。そしてそれを担う若者の生きる道とは!? 老いも若きも男も女も、全世代必読の未来予想小説。
私の趣味は、男性との肉体を伴ったかりそめの恋。それを、ひそかに「花摘み」と呼んでいるー。出版社に勤めるかたわら茶道を嗜む愉里子は、一見地味な五十一歳の独身女性。だが人生を折り返した今、「今日が一番若い」と日々を謳歌するように花摘みを愉しんでいた。そんな愉里子の前に初めて、恋の終わりを怖れさせる男が現れた。茶の湯の粋人、七十歳の万江島だ。だが彼には、ある秘密があった…。自分の心と身体を偽らない女たちの姿と、その連帯を描く。赤裸々にして切実な、セクシュアリティをめぐる物語。
15歳の少女が同級生に刺殺された。加害者の少女は、ある新人文学賞の最終選考で落選し、哀しくなったので殺したと供述。さらに、その新人文学賞を受賞した作家が自殺。遺書には、新人賞を受賞して申し訳ないと書かれていた。その後、加害少女は犯行の動機を二転三転させ、少年院にやってきた篤志面接委員(少年院などの矯正施設に収容されている者の更生と社会復帰を手助けする民間ボランティア)に「本当の犯行動機を見つけてください」と告げる。『ジャッジメント』で鮮烈なデビューを果たした著者が描く、赦しと再生のミステリー。
1918年、日本統治下の朝鮮。山間の小さな村で育った18歳のポドゥルは、ハワイで暮らす朝鮮人男性のもとへ嫁ぐため故郷をあとにした。結婚相手とはお見合い写真を交換しただけで一度も会ったことはなく、ハワイがどこにあるかもわからない。けれど、楽園と呼ばれるその島へ行けば、何不自由ない生活が送れるうえに、女性でも勉強ができると聞いたのだ。一枚の写真だけを頼りに、同じく「写真花嫁」となる同郷のホンジュとソンファと共に海を渡る。だが三人を待っていたのは、波のように押し寄せる試練の連続で……。激動の時代に痛みを背負いながらも明日を信じた彼女たちの、勇気と愛情に満ちた半生とは。国際アンデルセン賞・韓国候補作家が贈る、希望を捨てない女たちの愛と連帯を描いた傑作長編小説。
父に連れられ、宮中に足を踏み入れた少女ソン・ドギム。宮仕えに出された彼女が最初に命じられたことは、父を亡くしてからふさぎこんでいる世孫の話し相手となることだった。以来、世孫の目はいつも楽しそうに笑っている見習い宮女の姿ばかりを追うようになり…。この感情はなんなのか?運命の愛が始まる!
「三千円の使いかた」「ランチ酒」の原田ひ香が描く、 本×ご飯×仕事を味わう、心に染みる長編小説。 東北の書店に勤めるもののうまく行かず、書店の仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。そこは普通の図書館と異なり、開館時間が夕方7時〜12時までで、そして亡くなった作家の蔵書が集められた、いわば本の博物館のような図書館だった。乙葉は「夜の図書館」で予想外の事件に遭遇しながら、「働くこと」について考えていく。 すべてをさらけださなくてもいい。 ちょうどよい距離感で、 美味しいご飯を食べながら、 語り合いたい夜がある。
高校に入ってまもなく、ちょっとした一言で友達関係に“失敗”してしまった彩葉。もう、すべてが終わりだ…そう思ったとき、同級生の天宮くんに出会う。彼は、かっこよくて女子から注目されているけれど、ちょっと変わっている。写真部に誘われ、一緒に花火を見たり、公園の噴水にはしゃいだり、ふたりきりでお昼休みをすごしたり…マイペースな彼に影響されて、だんだん自由になっていく彩葉。しかし彼は、秘密と悲しみを抱えていた。大切な存在になっていた彼が消えてしまったとき、彩葉は…。苦しくて切なくて、喜びに満ちている。そんな希望の物語。
戦争の時代をたくましく生きる!昭和19年、国民学校4年生の稔は父を亡くし、母・妹と福岡市から立石村へと疎開する。なれない田舎の生活と学校でのいじめに苦しむなか、やがて起こる大刀洗空襲。悲しみといじめをのりこえ、強く生きる稔の姿を描く。
[商品について] ー哲学×ミステリー×私小説ー 或る夏の日、春に医学部精神科を卒業して、病院で実際の診療に携わり始めたばかりの砧は、叔母の嫁ぎ先である蓮沼家の別荘に滞在するためにある高原の駅に降り立った。小高い丘の上にある英国チューダー王朝風の様式を模倣した白い瀟洒な館で幼馴染の従妹・美果との久しぶりの再会を楽しんだ砧は、美果の押しかけ婚約者で小説家志望の氷室に頼まれて、幼いころに美果が患った神経症の治療の詳細を知るために、彼女をを治療した砧の恩師・藤波教授に氷室を紹介することになる。それが悲劇の始まりになることも知らずにーー信仰、哲学、秘学、そして人間の業が交錯する人間の実存を問う物語。 [目次] 第一部 蓮沼家の降霊祭 第二部 蛭間神父の犯罪 [担当からのコメント] 本書は、おそらく読んだ人の数だけ読後感のある特異な性質をもった物語であるといえます。そして人とは異なる自分だけが持つその読後感は、きっとこの物語を読んだことの正しい答えとなるのだろうと思います。この読後感を味わいたい方は、ぜひご一読ください。 [著者略歴] 成澤 昭徳 昭和17年 生まれ 昭和38年 詩集≪処女≫思潮社刊 昭和45年 詩集≪神秘≫青土社刊 平成30年 小説『飛鳥(あすか)伝説』文芸社刊 令和2年 戯曲『背教者』文芸社刊 令和3年 小説『暗い館』22世紀アート社刊