著者 : しらび
犠牲はー大きかった。“電磁砲艦型”との戦いは、セオの負傷はもちろん、幾人もの仲間の命をその荒波で飲み込んだ。シャナ。シデンの隊「ブリジンガメン」副長だった彼女も、その一人であった。復讐を誓うシデン、そしてシン行方不明の報に動揺して狙撃できず、シャナ死亡の遠因となったクレナは、平静を失う。しかし、戦況は少年少女らを慮ることはない。“電磁砲艦型”の逃亡先ー現在交信可能な最後の国家・ノイリャナルセ聖教国。レギオンの脅威と戦う同胞でありながら、ヴィーカたち連合王国や、連邦上層部すら警戒する謎の国家に、シンたちは足を踏み入れる…!機動打撃群・派遣作戦最終盤のEp.9!“敵を撃てなければ、兵でいることはできない。”
三段リーグ最終日の翌日。『史上初・女性プロ棋士誕生!』の報に日本全土が沸き立つ中、雛鶴あいは関西国際空港を訪れていた。親友の水越澪が海外へ旅立つのを見送るために…沈みがちになる気持ちを隠して明るく振る舞うあい。意外な人物との再会をきっかけに、事態は思わぬ方向へと動き出す。「最後に一つだけお願いがあるんだ」同じ頃、あいの師匠である八一は東京の病院にいた。満身創痍で眠り続けている銀子の傍らに…。あい、澪、綾乃、シャル、そして天衣。五人の少女が集う最後の一日を描いた、約束の13巻!!飛び方を覚えた雛鳥は今、大空へと羽ばたくー
水上租界“那由多”に辿り着くもその矢先、分断された一行。ユウとアインは大魔術師クアルダルドの“ポータル”に囚われ、伊集院たちは“那由多”を統治している亡命エルフの理事会と接触していた。理事会と国防軍との間に生じる不穏な空気を感じながらも、久々の文化的な生活を満喫する伊集院たち。一方のユウとアインはクアルダルドの歓迎に戸惑いつつ脱出方法の模索を開始する。そんななか、ユウは三号を継承することに対して抵抗を感じていた。皆の希望となって戦うこと、ヒーローとしての資質に対して悩み始めた彼が出した答えは…。丈月城×しらびによるヒーローVS異世界の革命的戦記、怒涛の第2巻!今、王は帰還するー。
突如、現代社会に現れたポータルから、異世界文明は人類への侵攻を開始。ドラゴンが飛来し、大魔術師が襲撃する世界へと変貌した。中学生の一之瀬ユウは国家プロジェクトの幼年従事者として、国防軍所轄のナノテクノロジー研究所に徴用される。彼は運命の導きにより、かつて国防の要であった人型戦闘機械『アスラフレーム三号』の継承者として選ばれる。それは『着装者三号』の愛称で親しまれ、日本に平和をもたらす救世主としてグッズ化、映像化もされるなど、社会現象になるほどの人気だった。大人も子供も憧れた彼はまさしく、ヒーローだったー。丈月城×しらびによる、ヒーローVS異世界の革命的戦記、ここに開戦!
“レギオン”完全停止の可能性。終わらぬはずの、戦争の終わり。それは人類の悲願。明日への希望。しかし、戦士たちはー戦いが終わった先、戦場で死ぬ定めだった「エイティシックス」は、どこへゆくのか。“シリン”との出会いで、死を恐れぬことの不気味を知った彼らは、閉じていた未来への眼を、無理矢理に開かされた。ある者は、愛する人を見つけた。ある者は、世界を見て夢を描いた。だが…、それが出来ぬ者は。温かい希望の光が、彼らの鉄の意志と結束を歪め、そして。ついに、過去最悪の犠牲を生む。平穏を許さぬ、新章開幕のEp.8!“辿り着いた海は、彼らに血を求めた。”
奨励会三段リーグ。四段になれる者は2人だけという苛酷な戦場。そこに史上初めて女性として参戦した銀子は、八一と交わした約束を胸に封じ、孤独な戦いを続けていた。八一もまた、新たなタイトルを目指し最強の敵と対峙する。そんな2人を複雑な思いで見守るあいと、動き出す天衣。そして立ちはだかる奨励会員たち。大切な人の夢を踏み砕くことでしか夢を叶えられない。それが将棋の世界で生きるということ。銀子が、創多が、鏡洲が…純粋なる者たちの熱き死闘に幕が下りる奨励会編堂々のフィナーレ!第28回将棋ペンクラブ大賞優秀賞。
上位指揮官機“無慈悲な女王”。それは対レギオン戦争で守勢に立つ人類に与えられた“銀の弾丸”。『第86独立機動打撃群』の活躍で“彼女”の確保に成功した連邦・連合王国は、轡を並べる第三国「ヴァルト盟約同盟」にて、その解析と「尋問」を開始する。一方、大戦果を上げた者たちにも報奨が授与された。特別休暇。鉄と血にまみれた日々を、僅かひととき遙か遠くに置き、シンとレーナはじめ皆はそれぞれに羽を伸ばす。が、同時に“その二人以外のほぼ全員”はある思いを共にしていた。それは。“お前らいい加減、さっさとくっつけよ”もう一つの戦線がついに動く(!?)Ep.7!
「私を殺して…」奨励会三段リーグで三連敗を喫し心が折れた銀子は、八一に懇願する。「俺が連れて行ってあげますよ。絶対に死ねる場所へ」こうして二人は将棋から逃げた。それは同時に、なぜ将棋を指すのか問い直す旅でもありーなぜ、八一は銀子を『姉弟子』と呼ぶようになったのか?なぜ、銀子は女流タイトルを求めたのか?八一と銀子の出会いと修業時代の日々、そして“浪速の白雪姫”に隠された最大の秘密が遂に明かされる告白の第11巻!将棋の神が定めし残酷な運命は、誰に微笑むのか?
誇り高く戦い、そして死ぬ。それが我らのさだめ。生への執着など、とうの昔に、はるか彼方に置いてきた。…そう思っていた。そう信じていた。だが戦場へ臨み、潰され、壊され、朽ちることを良しとする“シリン”達の姿は、「エイティシックス」である彼らの目指す生き方が、只の狂気であると蔑む。生きる意味とは何か。苦悩するシン。シンを理解しようと心を砕くレーナ。だがその想いは不格好にすれ違ったままー連合王国の命運をかけた「竜牙大山攻略作戦」の火蓋が、無情にも切って落とされる…!『連合王国編』完結のEp.6!戦わねば、生き残れない。だが戦えば生きられるわけでは、ない。
竜王、遂に小学校の教壇に立つ!「澪たち、くじゅるー先生に鍛えてもらいたいんです!」小学生の将棋大会『なにわ王将戦』で優勝を目指すJS研。しかしあいの新しい担任にJSとの同居を問題視された八一は、自らの潔白を証明するため小学校で将棋の授業を受け持つことに。一方、女流名跡リーグ進出を目指すあいの前には謎の女流棋士が立ちはだかり、そして銀子は地獄の三段リーグで孤独な戦いを始めようとしていたー。それぞれの戦場で繰り広げられる魂の激突。決意と別離の第10巻!小さな背中に翼が生えたとき、天使は自らの力で羽摶き始める!!
探しに来なさいー。シンが聴いた“レギオン”開発者・ゼレーネと思しき呼び声。レーナたち『第86機動打撃群』は、その姿…白い斥候型が目撃されたという「ロア=グレキア連合王国」へと向かう。…だが。それは生への侮辱か、死への冒涜か。「連合王国」で行われている対“レギオン”戦略は、あの“エイティシックス”たちですら戦慄を覚えるほどの、常軌を逸したものであった。極寒の森に潜む敵が。そして隣り合う「死、そのもの」が彼らを翻弄するー。“連合王国編”突入のシリーズ第5巻!雪山に潜む怪物たちが、彼らに、笑みとともに問いかける。
夜叉神天衣。わずか十歳にしてタイトル挑戦を決めたシンデレラは、両親の墓の前で誓いを立てていた。「お父さま、お母さま。必ず女王のタイトルを手に入れます…私たちの夢を」しかし彼女の前に立ちはだかるのは、史上最強の女性棋士にして師匠の姉弟子ー空銀子。二人が争うのは女王のタイトルだけなのか、それとも…?“浪速の白雪姫”と“神戸のシンデレラ”が遂に激突!アニメ化も果たしますます過熱する盤上のお伽話、家族の絆と感動の第9巻!シンデレラの頬を伝う一筋の涙を、若き竜王の飛車が拭い去るー!!
日本から飛ばされた異世界で、沢木浩介たち二年一組は王女プリシラと共に修学旅行を続けていた。そんな旅の裏側で、プリシラが彼女にとっての憧れの異世界・日本を学ぶ、もうひとつの異世界修学旅行があった!『新聞』『学校』『寿司』『コンビニ』『アイドル』『漫画』『侍』『バレンタインデー』『SNS』『落語』等々、毎回ひとつのテーマについて、プリシラたちが学んでボケてツッコんでと大騒ぎ!読売中高生新聞にて連載された全八十九編を加筆・修正の上で完全収録。シリーズ最厚ボリュームの超豪華「DX」な番外編!
ついに運命の再会を果たしたシンとレーナ。どことなくいい雰囲気を醸し出す二人に、フレデリカとクレナは戦慄し、そして気を揉むライデンらの苦労は留まることを知らない。しかしそんな束の間の休息を破り、レーナを作戦司令とする新部隊に初任務が下った。共和国85区内北部、旧地下鉄ターミナル。地下深くに築かれたレギオンの拠点が、その口をあけて彼らを待つ。そこに見えるのは闇。レギオンの、共和国の、そして彼の国が虐げた者たちの、闇。シンとレーナー二人が出会った後、初めての共闘を描く『Ep.4』!“地の底からの呼び声が、彼らに新たな試練を告げる。”
「そうだ。京都へ行こう」順位戦が終わり、プロ棋界は春休みに突入した。八一はあいを伴って京都を訪れるが、しかしそれはデートでも慰安旅行でもなかった。『山城桜花戦』-女流六大タイトルの一冠を巡る戦いを見守るため。挑戦者の月夜見坂燎と、タイトル保持者の供御飯万智。「殺してでも奪い取る」「…こなたはずっと、お燎の下なんどす」親友同士の二人が撃突する時ー八一とあいは女流棋士の葛藤と切なさを知る。春の京都を舞台に、華よりもなお華やかな戦いが繰り広げられる秘手繚乱の第8巻!
修学旅行中に突如飛ばされた異世界で、王女プリシラと共にクラスメートを捜しながら修学旅行を続ける浩介たち二年一組。異世界各地に散らばっていたクラスメートも、ついに残るは山田という少年ただ一人。その山田こそが、魔王を倒し異世界を救った勇者であった。あとは合流してもとの世界に還るだけ…のはずが、山田は日本への帰還を拒否!勇者山田を説得するため、異世界を巻き込んだ最後の大騒動が幕を開ける!そして、浩介たちとプリシラとの別れの時が…。笑いと涙の、出会いと別れの異世界修学旅行、最終日!!
清滝一門の祝賀会。師匠である清滝鋼介九段から叩きつけられたその言葉に、八一は衝撃を受ける。順位戦ー名人へと続く階段で、昇級のチャンスを迎えた八一と、降級の危機にある清滝。師匠の苦しみを理解しつつも八一は己の研究を信じて破竹の進撃を続ける。一方、棋力のみならず将棋への熱をも失いかけていた清滝はー。「衰えを自覚した棋士が取れる手段は二つ…」残酷な運命に抗うのか、従うのか、それとも…?笑いあり涙ありの浪速ド根性将棋ラノベ、号泣必死の第7巻!
敵“レギオン”の電磁加速砲による数百キロ彼方からの攻撃は、シンのいたギアーデ連邦軍の前線に壊滅的被害を与え、レーナが残るサンマグノリア共和国の最終防衛線を吹き飛ばした。進退極まったギアーデ連邦軍は、1つの結論を出す。それはシンたち「エイティシックス」の面々を“槍の穂先”として、電磁加速砲搭載型“レギオン”の懐にー敵陣のド真ん中に突撃させるという、もはや作戦とは言えぬ作戦だった。だがその渦中にあって、シンは深い苦しみの中にあった。「兄」を倒し、共和国からも解放されたはず。それなのに。待望のEp.3“ギアーデ連邦編”後編。なぜ戦う、“死神”は。何のために。誰のために。