著者 : ゆうきみすず
香港の陰の実力者・カイの家で、マフィアに襲われたミキとゆーさん。救いにきた紅さんは「ゆーさんの母は生きている」と告げた。両親の店の火事、孤児となった日々…ゆーさんの謎と記憶の空白は、埋まるのか!?一方、マフィアに捕らわれたままのカイ。周囲の反対を押し切り、カイを助けにいくゆーさんと、彼についていく覚悟を固めたミキ。さらに、よしのとメグも加わって…。「とラブるトリオ」感動のフィナーレ。
横浜の倉庫街にあるラーメン屋台の月林軒。聖(セイント)マリア女学院のミキ、よしの、メグ。三人の冒険は、いつもここから始まる。屋台の主人・ゆーさんは、実は陰の仕置人。そんなゆーさんの過去には、大きな謎が秘められていた。彼の両親の香港にあった店の火事の真相、さらに、その記憶がないのはなぜか?「真実を知ることは必ずしも幸せになれない」陰の香港の実力者・カイのこの言葉の裏には、いったいどんな意味があるのだろうか。
思い立ったら即、行動!(むてっぽうで、おっちょこちょい)の香山まなは、誰もが認める熱狂的アニメファン。(オタッキーって、わけじゃないヨ)。今、夢中なのは、『魔獣戦士ライレリアス』!それもレイナ役の声優・市瀬さやかさん!!録音スタジオの近くで事故(ホントに?)からさやかさん(いーヒトなんだ!)を救ったまなは、スタッフたちと親しくなり、さやかさん宛ての脅迫状を見た(しんじられない!)。「レイナと同じく、新たに生まれ変わるための死を授ける」だって。許せない!でも大騒ぎしたら、『ライレリアス』が打ち切りに!?どうしたらいい。
福岡・中洲にパーゴーラーメンを出す屋台があるという。それは、昔ゆーさんのお父さんが作っていたものと同じラーメンかもしれない。手がかりを求め、福岡に旅立ったゆーさんとミキ、メグ、よしの。ところが問題の屋台が見つからない。かわりにミキたちが見つけたのは、真っ赤なジャケットを着て、髪にも赤いメッシュを入れている、お師匠さま〜。
「真珠のネックレスを奪おうとしたのは、あなたじゃないの!?」いきなり容疑をかけられて、納戸に閉じこめられてしまったリミ。おまけに彦音くんにまで見捨てられるなんて、大ショック…。濡れ衣を晴らすためにも、ぜったい真犯人を見つけなきゃ!!…崇音の代理で出席したパーティーで、事件に巻きこまれてしまったリミ。脅迫状や殺人は、本当に真珠の呪いなのか。
女の人の肖像画に見とれ、ミキとのデートをすっぽかしたゆーさん。おまけに大事な屋台の仕事まで休むなんて、そんなに絵の女の人が気になるの?まさか、あの絵に一目惚れしたってこと?大ショック!ゆーさんのバカ!!…走りだしたミキは絵描きの少年の自転車にぶつかった。あやまるミキに、いきなり絵のモデルになってほしい、だなんて。…ええっ?ちょ、ちょっと待って。
港の見える丘公園で女性がおそわれ、現場から怪しい覆面の男が立ち去った。事件解決にのりだすリミと彦音-。それにしても、あの、別人になった彦音くんはしっかりしているのに、ふだんはまったく頼りなくて、イヤになっちゃう。だいたいこんなピンチのときに変身してくれないないんて、犯人をつかまえられない。でも、覆面の怪人って、敵なの味方なの。すると犯人はいったい…。
「あ…あんた」そいつは、このあいだ、私がチカンと間違えた男の子だった。あいかわらずボロボロのコート姿だ。「またあんたね。こんなとこうろつかないでよ。私には探偵さんに会うっていう大切な用事があるんだから」「あの、探偵なら、もうここに来ています」「ええっ」私は絶句した。こいつが、探偵。
いつもなら、ラーメンの道具しかおいていないゆーさんの屋台。その屋台の棚においてあった、そこには不似合いな小さな宝石箱。そして、珍しく屋台を閉めて、山に行くと言いだしたゆーさん。…きっと、なにかあったんだわ。だから、こうして私たち、山までゆーさんを尾行してきたのに…。いったいどうして、宇宙人とたたかうことになっちゃったの。
「俺の力の続くかぎり、ぜったいお前を離さない…」あの無口でシャイなゆーさんの口から、そんな甘い言葉が出てくるなんて。でも、ゆーさんの腕のなかで、それを聞いているのは私じゃい。すごくきれいな顔をしているけど、間違いなく男の子だったの-。-大ショックのミキだけど、トラブルはまだまだ続いて。
昴たちにとって、最後のインターハイが、ついに始まった。-2年まえの春、ゼロから出発した、俺たち青葉が丘高校バレー部。ここにくるまで、楽しいことばかりじゃなかったけど、仲間がいたから、バレーが好きだから、がんばってこれたんだ。そして今日、俺たちは走りだす。高校バレーの頂点を目指して-。いよいよクライマックス。『すばる』完結編。
「まかせろ」そう叫んだ昴ははボールを打ちこむ。しかしボールは、アンテナの外を抜けていった。-インターハイを1か月後に控えた試合で、青葉が丘は星南学院に敗れてしまう。ある弱点が、チームの足かせとなってしまったのだ。これを克服するには、メンバーの交替を避けるわけにはいかないが、昴は一緒に頑張ってきた仲間を捨てられず…。
「まだオープンしていない、大評判の遊園地に、無料で特別ご招待」-こんなオイシイ話、見逃せないよね。というわけで、私とメグとよしのは、それぞれパートナーを連れて、『マジカルランド』にやってきたの。ウサギの人形に出迎えられて、木馬に乗って地下の遊園地へ。うわさどおりのすてきな場所で、私たちは夢中になったんだけど、じつは、怖いワナが待っていて…。
太陽の輝くハワイに、日本ユースチームのメンバーは到着した。彼らが参加する環太平洋ユース大会は、目前まで来ている-。試合に向けてはりきるメンバーのなかで、ただ一人、昴だけは表情がさえない。監督が、練習中も昴ばかり叱りとばし、けっしてレギュラーチームに入れようとしないからだ。不調でもないのに…。理由がわからず自信をなくしていく昴に、明るい笑顔はもどるの。
いま、私たち-ミキ、メグ、よしの-は、南の島・トトアレバ王国にきています。景色はいいし、食べ物はおいしいし、ホント、最高の気分。ところが、祈祷師のルンガ婆さまが、何者かに襲われるという、恐ろしい事件が起きてしまったの。そのうえ、私たちの友だちでもあるマーナ王が、犯人にされちゃった。真犯人を捕まえて、マーナの無実を証明するため、捜査を始めた私たちだけど…。
「俺が、ユース日本代表選手の候補に!」思いがけない知らせに、昴の心は大きく弾む。国際大会出場-、世界へ羽ばたくための、第一歩が始まろうとしているんだ。この調子で、宿敵のSKGを、次の春高で打ち負かしてやるぞ。はりきる昴だったが、やはりSKGの誇る鉄壁のブロックは厚かった。超高校級の選手たちを相手に、青葉が丘のメンバーは全力を尽くし…。
「これ以上、この問題に首を突っこむな」それはないでしょ、ゆーさん。私は、ゆーさんの力になりたかっただけなのに…。でも、私はあきらめないから。必ず、ゆーさんのお母さんのこと、調べてあげる。というわけで、手がかりの写真を見せてもらおうと、超有名な歌手のクリス・フォーチュンを、再び訪ねたミキ。ところが、当のクリスは、コンサートも放りだして、行方をくらましていた…。
「ここに写っているのは…!」突然、私たちの前に現れたカイ。記憶喪失になっていて、まるで別人のよう。それだけでも驚いたのに、彼が持っていた写真を見て、私、ミキはまたびっくり。だってそこには、幼いころのゆーさんと女の人の姿が。もしかしてこの女の人、ゆーさんのお母さんかもしれない。でも、肝心のゆーさんは、あまりうれしくないみたい。どうしてなの-。