著者 : エドワード・スミス
大翼鳥に乗って戦う“王禽騎兵”が戦場の花形とされる時代。多くの優秀な騎兵たちが鎬を削る中、風よりも速く、竜よりも力強く、誰よりも蒼空を華麗に舞う少年と少女がいた。ジュスト共和国が擁する第五七王禽騎兵隊の隊長、ラゼル。ガサツで好戦的ながら、どこか憎めない真っ直ぐな少年。アンケルニア帝国が誇る白銀乙女騎士団の隊長、ミスラ。気さくで面倒見もいいが、ひときわ負けん気が強い少女。背負う国家も、生まれ持った性格も、まったく異なる二人が、譲れない信念をぶつけ合いながら戦う、爽快かつ痛快なスカイバトル・ファンタジー!
異世界なんて、現実にあるわけないだろ。フィクションだよ、フィクション。幼馴染の亜希奈はアニメやラノベが趣味で異世界ラブ!なようだが、まったく俺には理解できないわ!!しかしある日、現実とは思えない場所、異世界と呼ぶしかない空間に足を踏み入れる。これはもう「実在した以上、現実だ」と考えざるをえないだろう…。世界神会議から「異世界へ転移して戻ろうとしない者を帰還させてほしい」と依頼された俺は、神々の代行者として、亜希奈とともに様々な異世界へ出向くことになる。現実主義者の俺が、異世界の平和を守ることになろうとは…!
人々の期待を背負って、強大なる魔王を討ち果たした少年トウカは、勇者として華々しく国に凱旋した。しかし、彼に報いるべき王家は非情にも裏切り、少年の命を奪い取ってしまう。この日、ひとりの勇者が死んだ。宇宙に漂う巨大な竜骸で形成された惑星。そこに生まれ、数奇なる運命に導かれる、かつて勇者と呼ばれた少年の物語。復讐の刃とともに厳しく荒れ果てた地を彷徨う彼の行く手に、希望という名の光明は差すのだろうか?いま、禁断の叙事詩が紐解かれるー。
東部の覇者はどちらか?ついに雌雄を決する時がきた。名将バネッサの陰に隠れがちだが、スコットは紛うことなき俊英である。この会戦を機にさらに才能を開花させた青年が、カイの前に立ち塞がる。これは東部戦線を占う戦いだけではない。勝者は英雄への道を突き進む。歴史に名を刻む存在になることを誰もが予感していた。最終決戦は知略をつくし、大軍を縦横に動かす総力戦となった。そして、伝説の一騎打ちが始まる。最新鋭の鉄騎竜メシエを駆るスコット。今や同盟の象徴となった騎士竜レイバーンを駆るカイ。勝者は果たして?
ヴェーチェル領を掌握し、カイはついに領主にまで上り詰める。郡主の子が領主になった例は皆無。この快挙は王国が大きく変わりつつあることを世に知らしめるのだった。だが、安息の時はない。東部一の勢力を誇る領督スコット・クロンダイクが、カイたちヴェーチェル同盟に宣戦布告をするのだった。王国に鳴り響く猛将バネッサ率いる精鋭クロンダイク軍と同盟は激突する。竜に乗る騎士たちが戦場を疾駆し、矛を交える。華々しい英雄譚が幕を開ける!百戦錬磨のバネッサはやはり只者ではなかった。硬軟を使い分ける戦略に、同盟軍は劣勢を強いられるが!?
王国最強と謳われる蒼竜騎士ルガールにからくも勝利したカイ。それは驚きをもって近隣の領主たちに受け入れられる。あっけなく鎮圧されると思われた郡主たちの反乱は、王国の歴史に新たな1ページを刻もうとしていた。エレナの兄リチャードなど優秀な補佐も揃い、カイたちはヴェーチェル領を制圧すべくシギル家の本城に迫る!本来なら、すでに勝敗は決したと言ってもよい戦い。だが、ウェイン・グローザはさらなる刺客を送り込む。通称「蛇」。その者は王国軍においても畏怖される実力の持ち主らしい。ヴェーチェル城攻防戦の決着はいかに!?
地方郡主の子カイ。武道はからっきしだが、頭はよく回り口も達者。幼馴染のエレナを許嫁とし、ささやかな領地を継ぐ。待つのは平凡だが幸せな人生。だが王都の政変により、それは一変する。王国軍戦略参謀ウェイン・グローザが王位を狙い兵を挙げたのだ。エレナが王位継承権を持つ血筋であったことから、カイは戦乱の只中に巻き込まれていく。統治者たちは絶対的な武力を有しているー鉄騎竜と呼ばれる巨大兵器を保有するのは領主以上の階級だけ。地方郡主が太刀打ちできるものではない。だが、カイは違った。彼には鉄騎竜を超える竜とそれを乗りこなす才能があり!?
タキオンの指揮により数々の死線を潜り抜けた2D小隊は、次第に正規軍の中でも名声を得ていく。友情と忠誠心、二つの強い絆に結ばれたシドウを筆頭に、クラスの練度はさらに高まるのだった。一方で女子人気も高まるタキオンに、メリーは内心やきもきだが。部隊を守るため、着々と布石を打つタキオン。軍部の政治情勢を見抜き、後ろ盾となる有力者に巧みに接近する。だが、その企みが災いしたのか、親地球派の急先鋒チャーチ大佐の画策により窮地に追い込まれてしまう。部隊存亡の危機に出された条件は、軍属学校部隊による撃破記録はないという最難ミッションだった!
地球の士官学校からやってきた火星への親善大使タキオン。だがそのエリート転校生は品行方正ではなかった。傲慢にも見える振る舞いは、軍属学校のクラスメイトの総反発を招く。教育係を任されたメリーは、その美しい顔に戸惑いを浮かべつつも、彼の真意を探ろうとする。その日を境にして、軍属学校の生徒には厳しい戦場への出動指令が増加する。動揺するクラスメイトにタキオンは驚くべき陰謀を告げるのだった。僕たちは名誉の戦死をするように仕組まれている、と。そして、反発する生徒たちに宣言するー僕を指揮官にしてほしい、そうすれば全員生き残れる、というのだが!?
時は大正。伝統とモダンが共存する帝都東京。その街を闊歩する青年が一人。若くして帝国大の助教授の肩書を持つ美青年は、博学多才にして超自然的なことにも通じているとか。警察の手に余る事件が彼のもとに持ち込まれることもあるという。そして、彼の傍らにいるのは助手の美少年。その賢さとまっすぐな心を青年はこよなく愛し、常にそばにおいている。これは帝都の巷で起こる不可思議な事件を、助手の少年が記録したものである。
教師として赴任するや早々、侵略宇宙人を退治するという離れ業をやってのけた新任教師。その名はユーマ・森次。やることなすこと破天荒だが、筋の通ったユーマを生徒たちは慕っている。教師以上の想いを抱く少女もいるが。あの事件からほどなく、宇宙人が退去した跡地に騒動が勃発。地球外生命体と思しき巨大な卵が発見されたのだ。自衛隊も出動する事態に世間は騒然となるが、ユーマは違う。あれこそ俺の地球侵略作戦第一号!と意味不明の宣言をするのだが。
どこにでもありそうなのどかな港町。唯一よそと違うのは、この町の海が宇宙人に占拠されていることだった。ある朝、宇宙船に向かって怒鳴り散らす青年を舞依は見かける。自らが真の侵略者であると意味不明なことを説く青年を見て、登校前の高揚した気分が萎える舞依だった。舞依の災難は終わらない。なんと新しい担任が、あの青年、ユーマだったのだ。言動は変だが、どこか筋が通っているユーマはいつの間にか生徒達の人気者に。だが、彼にはとんでもない秘密があり!?第18回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。