著者 : ゲソきんぐ
帝国三大組織の少女たちのもとにアールの名でリゾート地への招待状が届く。身に覚えのないアールも現地へと向かうと……。「休暇を楽しんでくださいませ、お兄様」妹と再会し、支配人として過ごすことになりーー。
戦争で重傷を負い、王都の病室で目覚めたノーマン。しかし目覚めた彼には過去の記憶に関する実感は無く、恋人や家族に対しても何の感情も湧かなくなってしまっていた。 そんな彼に与えられた新たな任務はとある≪アンロウ≫の少女たちとの交流、そしてそれに端を発する様々な事件の解決だった。 エヴァーグレイス学園での生徒の変調、家出した少女を追う探偵、ヘルカート通りに出現すると噂されている魔物、そして一般家庭で突如起きた集団発狂事件とはーー。 これはノーマンと彼を愛する4人の美しき少女の始まりの事件と、愛に至るまでのお話。
高2の春。藍井咲良は、同じマンションに住む美少女クラスメイト・水瀬美汐とバッタリ遭遇する。 いつもより早い帰宅……話を聞くと演劇部をやめたらしい。(何やらワケあり?) 「やめるのも選択肢のひとつだよ。俺だって高1の夏にサッカー部やめてるしな」 「え!? じゃあ、一緒だね!」 お互い境遇が重なった事で美汐にやたら気に入られ、急速に縮まる距離に戸惑う咲良! けど、ぽっかり空いていた時間が埋まる感じで何だか心地よい!? 美汐は特殊なこの仲を『部活やめた同盟』と名付け、放課後ラーメンや深夜ドラマ一気見など咲良を想像を超えた楽しい日々へ連れて行く。 途中退部同士でもっと強く繋がる青春物語!
エルドストロム帝国の三大組織ーー銀狼騎士団、火鳥商会、白鯨魔術院。帝国の秩序を守るには不可欠な存在の三大組織だが、帝国ではなく己の主にのみ忠誠を誓い、主の名を喧伝するため、日夜対立し手柄を奪い合っていた。 元皇帝騎士のアールは、皇女から三大組織を制御して欲しいと告げられ、組織を立ち上げた三人と会うもーー。 「ご主人様、ご奉仕させてください!」 「ボスのこと、ヒモにして養ってあげるから!」 「マスターは、甘やかされて、癒やされたいんだもんね」 アールが五年前に救った少女たちで! 恩返しに、何でも望みを叶えてくれる少女と組織を手に入れ!?
王都から逃げ出した《アンロウ》を捕えるべく歓楽街にある会員制カジノへ潜入することとなった探偵事務所『エレメンタリー』。 簡単な任務のはずだったが、待ち受けていたのは薬物で強化された《アンロウ》、それはかつての仇敵・ジムの関与を匂わせるもので……。 そんななか、かつて『カルテシウス』でエージェントをしていたと名乗る初老の男・ダミアンが現れる。“前任者”の存在、そしてその末路を知ったノーマンは、己の歪んだ正義の果てに待つ未来になにを思うのかーー。
バルディウムに現れた連続殺人鬼・ウィスパー。ロンズデーが過去に逮捕したはずの男。復讐に来たというそれは『宝石』と『魔犬』、2人が《アンロウ》となった事件と向き合うときを意味していた。 同じ頃、見た者は心神喪失となる怪異・泣き女の噂。クラレスが連れ込んできたとある女生徒が口にしたのは、かつてシズクが自殺に追い込んでしまったたった一人の親友の名でーー。 人間らしさと一緒に捨てたはずの過去が、重く交錯し潰し合う。いまだに忘れられない自らに嫌悪しながら、愚者たちはその心ーー《アンロウ》を燃やし続ける。
城壁都市バルディウム、ここはどこかの薄暗い部屋。 少年・ノーマンは拘束されていた。 どうやら俺はこれから尋問されるらしい。 語るのは、感情を力に換える異能者《アンロウ》について。 そして、『涙花』『魔犬』『宝石』『妖精』。名を冠した4人の美しき少女とバケモノに立ち向かった想い出。 「とっとと倒して、ノーマン君。帰ってイチャイチャしましょう」 「……いや、君にも頑張ってほしいんだけど?」 全くやる気のない最強で最凶な彼女たちの欲望を満たし、街で起こる怪事件を秘密裏に処理すること。 これこそが俺の真なる使命ーーーーのはずだった。 だが、いまや俺はバルディウムを混乱に陥れた大罪人。 魔法も、奇跡も、幻想も。この街では許されないようだ。 でも、希望はある。どうしてかって? --この〈告白〉を聞けばわかるさ。 第30回電撃小説大賞最終選考会に波紋を呼んだ、異色の伝奇×追想録。 ラスト、世界の均衡を揺るがす少年の或る〈告白〉とはーー。