著者 : 三嶋与夢
善良さ故に奪われ続けた前世の反省から、奪う側である「悪徳領主」を目指すリアム。貴族の子弟が集まる幼年学校で彼が出会ったのは、気が強そうな公爵令嬢のロゼッタ。悪徳領主たるもの、高慢なお嬢様の「くっころ」を見たい!リアムは積極的にロゼッタに絡んでいくがー「たとえ落ちぶれても公爵家の娘。お前なんかに礼など言うものですか!」ロゼッタの家はある理由から帝国内で虐げられていた。そんな境遇から気丈に振舞い周囲と距離を置くロゼッタだが、リアムは気にせず踏み込んできて…?悪徳領主が目標なのに悲劇のヒロインを救っちゃう勘違い領地経営譚、第3幕!!
善良さ故に奪われ続けた前世を反省して「悪徳領主」を目指すリアム。貴族教育として他家へ修行に出るリアムは、修行先で贅沢するために賄賂を贈るがー「ついに復讐の時が来た!これでお前も私の悪意に気が付くだろう!」案内人によって他の貴族と扱いを入れ替えられ、貧乏貴族向けの厳しい扱いを受けることに!それを「賄賂が通じない清廉な貴族」と勘違いしたリアムは、自分と同じ扱いの貴族を「悪徳領主仲間」とさらに勘違い。同室の美少女クルトや妙に距離が近い美少女エイラといった「悪徳領主仲間」と友情を深めて…!?悪徳領主が目標なのに他家から名君と尊敬されちゃう勘違い領地経営譚、第2幕!!
元聖女セルマを救出したライエル一行。セレスと戦うために、セルマを旗印に宗教国家ザインを手に入れると息巻く歴代当主たちだったが、ライエルには率いる兵士も資金もなかった。そこでライエルと歴代当主たちは、パトロンを得るために自由都市ベイムの商家トレース家に目を付ける。しかし、ベイムでは無名の冒険者に過ぎないライエルたちを大商人が支援してくれるはずもない。そこで、六代目が思い付いた作戦はトレース家の長女であるヴェラを口説き落とすというものだった。戦争をするための資金を支援してもらうため、ヴェラを口説き落とすことに悩むライエル。中途半端な気持ちでヴェラを口説くも、呆気なくフラれてしまうことに。そして、ライエルがヴェラを口説いたことは仲間たちにも知られてしまうのだがー。
ノエルをめぐって意見が対立するアンジェとリビア。お互い相手のことを理解し、想っているがゆえに、歩み寄れないでいた。そんな中、リオンに死に別れた弟の面影を重ねるルイーゼが、聖樹の生け贄に選ばれてしまう。しかもルイーゼ本人は弟が呼んでいると自ら率先して、その身体を捧げようとしていた。何か裏があるに違いないと、リオンはルイーゼ救出に向かうのだが…。番外編「アーロンちゃん」。
好き勝手に生きてやる! なのに、なんで領民たち(あいつら)感謝してんの!? 星間国家アルグランド帝国ーーその辺境惑星を治める伯爵家に生まれ、幼くして当主となった転生者リアム。 彼は善良さ故に奪われ続けた前世の反省から、今度は奪う側である「悪徳領主」となって民を虐げようとするのだがーー 「こんなの搾り取ろうにも、搾りかすも出ねーよ!!」 受け継いだ領地はこれ以上虐げようのない荒れ果てっぷりだった! 虐げても大丈夫なようにと、まずは領地を繁栄させていくリアム。 それでもできるだけ悪徳領主らしく振る舞うのだが、何故か民からの好感度は上がりっぱなしで……!? 悪徳領主を目指してるのに名君と崇められちゃう勘違い領地経営譚、開幕!!
自由都市ベイム。「冒険者の本場」とも言われる巨大都市に到着したライエルたちは、まずはギルドにて登録を済ませようとする。しかし、いくら他国で経験があろうと、ベイムで実績のない者は依頼も受けさせてもらえず、ダンジョンにも潜れないのだという。新人扱いとなったライエルたちは、ギルドの信用を得るために、街道の掃除や代筆などの地道な雑用に明け暮れる日々が続いていった。一方、ベイムでライエルに絡んできた新人冒険者のエアハルトは、雑用依頼ばかりなことに文句を言い、受付嬢に無理を言って、迷宮探索に参加することになるのだがーー。
セレスに立ち向かうことを決意した一行は、まずは王都を離れ、冒険者の都市ベイムに向かおうとしていた。しかし、ライエルに恨みを持つリオネルにより「国家反逆者」として指名手配されてしまい、国境を抜けて移動することが難しくなってしまう。しかたなく迂回ルートを辿ることにすると、偶然、関所で興味深い話を耳にする。どうやら近くの国で、秘密裏にダンジョンを管理しているのではないかという。歴代当主たちは大盛り上がりで、ダンジョン討伐を提案してくるのだがー。
宮廷貴族の企みを潰しグリフォンを討伐したライエルたちは、事実が隠されることがないように、先んじて王都に噂を広めていた。宮廷貴族たちはサークライ家に責任を押し付け、追い詰められたラルフはグリフォンの死体を引き渡すようにライエルを呼びつける。一方、モニカが街で情報を集めていると、王太子が他国の姫との婚約を破棄したという噂を耳にする。しかし、王都の住民は何故かそのことに違和感を抱いておらず、平穏そのもの。王都に漂う嫌な雰囲気を警戒していたライエルは、婚約破棄された姫君リアーヌに会い、この国の異常の原因を教えられる。リアーヌが挙げたのは、ライエルの因縁の相手。ライエルを屋敷から追い出した妹・セレスの存在だったー。
王都セントラルに到着したライエル一行。ミランダとシャノンの実家であるサークライ家に招待され、二人の父親である当主のラルフと面会する。ラルフは父親としてライエルのような男に娘を預けておけないと言う。それを認めないミランダと喧嘩になりそうな中、現れたのがリオネル・ウォルト、宮廷貴族ウォルト家の男子だった。領主貴族であるウォルト家は、元を辿れば宮廷貴族の出身である。当然、王都セントラルには宮廷貴族であるウォルト家が残っている。サークライ家の次女と恋仲であるリオネル。ミランダとシャノンを抱えてしまったライエル。年齢も近く、そして同じ青髪青目と似ている二人なのだがー。
新たに仲間を加えたライエル一行。アラムサースで仲間にしたのは、ミランダ、シャノン、ポヨポヨ(仮)の三人だった。どんな場面でも活躍する優秀なミランダ。古代人が作り出したメイドロボであるオートマトンのポヨポヨ。魔眼という凄い能力を持ったシャノン。この三人がいればアラムサースで大活躍も可能ーーな、筈だった。そう、筈だった、のだ。ライエルの一番になりたいと公言したミランダは、パーティーの人間関係を壊してしまう。ポヨポヨはノウェムの事を女狐と呼んで敵対心を抱いていた。魔眼を持っているが、ソレを活かしきれないシャノン。シャノンに関しては、ライエルを「ヒモ野郎」と罵る始末。新しい仲間を加え、新たなパーティーで大活躍するはずが、連携も取れなくなりボロボロになってしまうのだが……。
アラムサースは学園が支配している学術都市。金さえ出せば、知識や技術を得られるアラムサースで自分を鍛える冒険者も少なくない。そんな学術都市に活動拠点を移したライエル一行は、知識や技術を得ることの他に、仲間を集めたいという大きな目的があった。アラムサースは地下迷宮を抱えており、冒険者にとっては稼げる上に自分を鍛えられる。ただ、地下迷宮に入るためには、学園の許可も必要。仲間が少なく、実績もないライエルたちに許可は出ない。ライエルはなんとか地下迷宮に入る手立てを考えるのだがー。