著者 : 十文字青
もう一人じゃない。仲間がいる。TVアニメ用特典小説を含む短編集第2弾。 パーティを離れ、修行のためモモヒナと共に行動していたユメは、絶体絶命の窮地を乗り越えオルタナへと帰ってきた。 だが、どうも様子がおかしい。仲間との再会は叶うのか。オルタナに漂う暗雲の正体とはーー。 「強くなれるまで、よわよわのユメのまま、がんばるしかないからなあ」 修行を終えたユメの決意と成長を描くエピソード『月下に吠ゆる私は狼』。 そして、ランタが無謀にもモグゾーに料理勝負を挑む『正義と正義』、デッドスポットを倒して得た懸賞金の分け前を巡る後日談『お楽しみはこれからだ』など、TVアニメ用特典小説も併せて全4エピソードを収録!
享年29歳。僕は日本で死んだ。生まれ変わった異世界では同じ顔をした女に、しかも毎回18歳で何度も殺された。呪いのような生と死の螺旋。5度目の人生、魔王の庶子ロワとして生まれた僕に、最大の好機が!色々あって、暴虐無道の帝国に抵抗する連合軍の指揮を任されたのだ。僕が総帥って…でも、やるしかない。ここには僕の家族が、友が、仲間達がいる。-さあ、僕の手で物語を動かそう。戦場で交錯する歓喜と慟哭。巨人族、魔族、傭兵達、バラバラだった国々と種族が一つとなり、帝国への反撃の狼煙があがる。連合軍を率いる“僕”のかつてない大反攻作戦が始まる!
ある日、僕は死んだ。享年29歳。しがない社畜の儚い末路だったーはずなのに、まさか生まれ変わった…のか?でも、僕はまた死ぬ。運命の悪戯なのか。死んでは生まれ変わり、そのたびに“彼女”が僕を殺す。漆黒の髪。赤い眼。僕を“劣等種”呼ばわりする“人間の帝国”の彼女が。そして、とうとう5回目の人生。成り行きでとるにたらない傭兵暮らしをしていた僕の許に、突然アークラントの“魔王”から使者が来た。はあ?僕が魔王の隠し子だって…!?-これは何度も生まれ変わった挙句、何の因果か魔王の血を受け継いだ“僕”がやがて英雄へと至る物語ー泥臭くも華麗なる大逆転劇が幕を開ける!
「もっと強くなりたいって、思っててなあ!」パーティを離れる決意をしたユメを残し、海賊の島を去ったハルヒロたちは、自由都市ヴェーレへ。怪しげな貿易商人ケジマンの隊商を護衛しがてら、未だ遠いオルタナを目指すことに。旅は意外と順調。と思った矢先、数々の伝説に彩られた『レスリーキャンプ』…かもしれない巨大なテントに遭遇する。運命の悪戯か、その中へと足を踏み入れてしまいー!?「ハルヒロ。…ようこそパラノへ」雨合羽をまとった謎の人物に誘われ、他界パラノでの魔訶不思議な冒険が始まる!!
オルタナに戻るべく、ハルヒロたちは山だらけの敵地を突き進んで海を目指す。冒険に次ぐ冒険の末、ようやく辿りついた海辺には一隻の船が乗り上げていた。様子を窺うハルヒロたちの前に、なんと付け髭をつけた少女が現れる!「あたしはモモヒナ!であーる!名を名乗れーっ!」謎の海賊(?)モモヒナとの出逢いに導かれ、大昔から竜が住まうというエメラルド諸島へと向かうハルヒロたち。到着した一行を待ち受けていたのは、その竜に襲われて大混乱に陥っている海賊の楽園だったー!?灰の中から生まれた冒険譚が、舞台を海に移し新たな物語を紡ぐ。
幾多の危機を乗り越え、グリムガルへの帰還を果たしたハルヒロたちだったが、戻ってきた出口の先は人間族の勢力圏から遠く離れた土地だった。状況把握のため偵察に出たハルヒロとユメは、幸運にもクラン「暁連隊」に所属する有名パーティ“颱風”ロックスのメンバーと出会う。だが彼らはある目的を達成するためにオークや不死族の集団と戦闘状態にあった。助力を期待したハルヒロとユメだったが、逆に望まぬ戦いに巻き込まれ、残るランタ、メリイ、クザク、シホルたちも別行動を強いられてしまう。パーティがバラバラになり、かつてない苦境に立たされたハルヒロたちの行く末はー。
最強&伝説の義勇兵たちとハルヒロが共闘!? 「目標はもう決まったわけだろ? それなのに、帰るってどういうこと?」 ハルヒロたちとトッキーズが発見した「黄昏世界」は新たな狩場として注目を集めていた。ハルヒロたちも、以前は逃げるしかできなかった白い巨人を撃退し、安定した稼ぎを得られるまでになっていた。しかし、あるクランの行動がきっかけで「黄昏世界」の危険度が跳ね上がってしまう。そんななか、以前に加入した「暁連隊」のリーダーであるソウマと再会したハルヒロたちは、なし崩しに複数のクランが参加する、大規模なミッションに加わることになる。 精強な義勇兵たちと共に戦うことで、ハルヒロは何を見て、何を思うのかーー
幾度も開かれる扉。廻る楽園。仮面の男が繰り返すのは果たして悲劇なのか。世界は終わり、そして始まるだろう。娘は収穫を誤り、姉は妹を犠牲にされ、女は星屑に踊らされる。果てなき物語にもたらされる答えとは?避けられぬ罪と、悲しき祈りが紡ぐ異なる地平線の全てが今、明かされる。さあ、心に深い傷を負う者よ。その心に深い闇を飼う者達よ。あの仮面を被った笛吹き男が待っている。「-楽園パレードへようこそ!」
逃れ、逃れて絶望の果てにアトル達が辿り着いた剣の王国の城塞都市キャメローにも屍霊の魔の手が伸びていた…!陥るは絶対絶命の危機。現れたのは救いの手か、それとも恐るべき罠か。束の間の休息を楽しむことなど、滅びが迫るこの世界では許されない。弓手ルーイは謎めいた笑みを浮かべ、ツェン・ヨーガは怪笑し、カヤは宝石の瞳で見つめ、バーバラは微笑する。今まさに風雲急を告げる屍霊幻想一大叙事詩、極大衝撃の第二幕!
ワンダーホールに来てから数ヶ月。ハルヒロたちは少しずつ、だが着実に実力をつけて迷宮を攻略していた。そんな時、探索中に見たことのない「穴」を見つける。前回…たしか三日前にこの場所を通りかかったときはなかった穴。それは未発見の新エリアかも知れず、一番乗りしたパーティには大きな利益がもたらされる。踏み込むかどうか迷うハルヒロだったが、変わり者が多いが実力はあると評判のチームトキムネが現れ、合同での探索を提案される。灰の中から生まれた冒険譚は、新たな出会いと共に続いていく。
“目覚めよ。”と言われて目覚めると、そこは見知らぬ世界だった。エルフの森を旅立ち、ドワーフの国へとやってきた俺達は、ノールとかいう奴らが攻め込んできたのを撃退するのに一役買った。ドワーフ連中にも感謝されたが、旅はここで終わりじゃない。次に向かうのは「自由都市ヴェーレ」。海に面した都市国家だ。そこで俺は、ある理由からサハギンたちがうじゃうじゃいる島へ行くことになりードワーフの少女ハイネマリーも加わり、ますます賑やかになるキサラギたち一行。英雄譚の第三幕は、様々な出会いを経ての大冒険!
アトルは剣の王国の勇将・父ハラルに従って兄達と共に馬の王国へと赴き、その帰り道で“異変”に遭遇する。野営の最中、まるで伝え聞く屍霊のような者達に襲われたのだ!人々は恐れ、混乱し、屍霊達が全てをのみこんでゆく。そしてアトル達の運命までも…。『薔薇のマリア』執筆の十文字青と『オーバーロード』イラストを手掛けたso-binの二人が贈る、過激で残虐で濃密で暗黒系な屍霊幻想一大叙事詩ここに開幕!
思わぬ活躍で有名になったハルヒロと仲間たち。自信を付けた仲間たちと、悩み続けるハルヒロのもとに後輩となる義勇兵達が現れる。そこにはハルヒロの記憶に残る名前を持った少女もいた。そんななか、オルタナの街はオークたちの居座るデッドヘッド監視砦の奪還に向けて動き出していた。報奨金目当てに作戦参加を決めたハルヒロたちは、レンジやチョコたちと共に初の大規模戦闘を戦うことになる。灰の中から生まれた冒険譚は、いま大きな節目を迎える!
北の街で暮らす高校生・乾真冬。入学当初に友達作りに失敗し、灰色の学校生活を送っていた真冬だが、押しの強い先輩・押領司姫香に無理矢理入部させられた放送部で、同じようにして入部させられた同級生・由切園と出会う。たどたどしくも、次第に距離を詰めていく二人。しかし、ある夜、由切は謎めいた言葉を残して真冬の前からこつ然と姿を消してしまう…。彼女はどこに消えてしまったのか?その姿を追い求め、真冬は異郷の地に旅立つー。無限の世界を彷徨うすべての人に贈る、哀切の青春譚。
爆発的に増え広がった吸血種たちに対抗するため人類が“人類再生教団”を結成してから約百年。鳴海諒は幼い頃に両親を惨殺され、仲間たちと吸血種に飼われていた。ようやく生きながらえることができた鳴海は生涯をかけて吸血種への復讐を誓う。やがて彼は第七十六使徒先遣隊の第四教僕隊の特攻隊長として吸血種を手にかけることを生き甲斐としていたが、激戦の果てに命を堕とす。しかし数日後。死んだはずの鳴海は復活した。あろうことか宿敵・吸血種の手によって…。吸血衝動に苦しめられながら鳴海は闘う。「我、狼を狩る狼たらん」権謀術数蠢くこの最果ての東で、今宵も月が赤く囁くー。
マリアたちの決死の敢行で“獄の獄”から完全復活を遂げたトマトクン。激戦のシャッコーに舞い戻ると、かつてない強さで悪魔たちを押し戻していく。そんな中、宙に浮かぶエルデンと共に、伝説の魔導王が姿を現し!?一方、幾万もの悪魔に取り囲まれ、防戦一方のワールオックの孤城に、アジアン率いる昼飯時の援軍が近づいていた。そのわずかな希望に城内の戦士たちは息を吹き返し、秩序の番人がついに攻勢に出るのだった!
おれたち、なんでこんなことやってるんだ…?ハルヒロは気がつくと暗闇の中にいた。何故こんなところにいるのか、ここがどこなのか、わからないまま。周囲には同じように名前くらいしか覚えていない男女、そして地下から出た先に待ち受けていた「まるでゲームのような」世界。生きるため、ハルヒロは同じ境遇の仲間たちとパーティを組み、スキルを習い、義勇兵見習いとしてこの世界「グリムガル」への一歩を踏み出していく。その先に、何が待つのかも知らないまま…これは、灰の中から生まれる冒険譚。
1915年、罹患者が発熱し血液を欲するという奇病が爆発的に流行した。死をまぬがれた五億五千万人は快復せず、自傷したり他者を傷つけてまで血を啜ろうとするその存在を、人々は畏怖を込めて“吸血種”と呼んだ。吸血種と戦うため、人類は人類再生教団を結成、徐々にその力で人類側を勝利に導いた。それから約百年。第七十六使徒先遣隊の第四教僕隊としてリアン・ハートは“最果ての東”と呼ばれる地に降り立つ。世界の治安は人類再生教団によってもたらされるべし、と希望に燃えるリアンだったが、この街は人間と吸血種が共存する退廃的な都市だった。人が敵なのか、吸血種が敵なのか!?権謀術数蠢くこの最果ての東で、今宵も月が赤く囁くー。