著者 : 椎名優
8月をループする街“架見崎”。プレイヤーが命がけのゲームをするこの地で、最大手チームの2つ“平穏な国”と“PORT”が、ついに交戦するーそう予見した香屋歩とトーマは、戦いを「引き分け」に持ち込むため、もうひとつの大手チーム“架見崎駅南改札前”へ向かう。そこには最強のプレイヤー“月生”ただひとりが所属していてー「そんな風に我侭に、貴方はなにを目指すのですか?」「安全な世界ですよ。僕でも安心できるほどの」架見崎全土を巻き込む戦いの裏側で、臆病な少年による、世界のルールを打ち破るための革命が、静かに進行する。
大災厄の日、悠太は不思議生物ニムエに命を救われた。高校生になった悠太は、そのニムエをきっかけにクラスで人気者の少女、恵と仲良くなる。ニムエが二体揃うと過去に戻れる事に気づいたふたりは、大災厄を回避し、亡くなった恵の幼馴染みを助けるため、過去を改変する。しかし改変後、銀髪の少女が現れて告げた。「恵は亡くなった」と…。今度は恵を助けるため、銀髪の少女と奮闘を始めた悠太に、残酷な選択肢が突きつけられるがー!
「ヒーローになるつもりですか?」「違う。僕はお姫様になりたい」闘うより、護られたいー臆病であることを誇る高校生・香屋歩と幼なじみの秋穂栞が迷い込んだのは、8月がループする街“架見崎”だった。ここを訪れた人々は任意の特殊能力を与えられ、乏しい物資を巡る戦争を繰り広げていた。だが、ふたりが希望した能力は戦闘の役に立たないもので…。生存戦略に反則はない。ルールブックの穴をつく、臆病者の戦いが始まる。
高校生の永瀬は、ある朝同じクラスの生徒が列車に飛び込むところに遭遇してしまう。なぜ死を選ぶのか、理由を考えるが答えは出ない。そんな永瀬は、友人の深井から蝶は羽ばたかないという言葉とともにあるカプセルを渡される。それはとても小さなタイムマシンであり、バタフライ効果の根源に作用するという。半信半疑ながら夜にカプセルを飲んだ永瀬が目覚めるとー二週間以上も過去に戻っていた!そして永瀬は、雨宮と雨の屋上で出会う。会話の流れで、彼女の希望を知っていることがばれた永瀬は、願望の実現ー自殺の方法を調べることを手伝うことになりー!青春を鮮烈な筆致で描く、第6回講談社ラノベ文庫新人賞“大賞”受賞作が登場!
「私が将来の夢を失くしたのは、貴方に出会ったからよ」能力を失くした相麻菫。「私は貴方を、覚えていません」能力を失くした春埼美空。改変された咲良田で、ケイはひとり、ふたつの記憶ー街に能力が存在する本物の記憶と、能力が消滅した偽物の記憶ーに直面していた。自らの過去に区切りをつけるため、ケイは初めて咲良田を出てー。複雑でシンプルな、大人のような少年がたったひとつを祈り続ける物語。堂々完結。
「私は死神です。つい先ほど、貴方は死ぬ予定でした。でも誠に勝手ながら、寿命を三日ほど延長させて頂きました」夏の病院。入院中の少年の前に現れたのは、ミニスカートに白いTシャツの少女だった。死神には、月ごとに集める魂の“ノルマ”があり、綺麗なところをより集めて新しい魂にする=「ペットボトルのリサイクルみたいなもの」と言うのだが…。『サクラダリセット』の河野裕&椎名優が贈る、死神と四つの濁った魂の物語。
「これで、最後だから。たぶん、あと数日で、すべて終わる」復活後、姿を見せなかった相麻菫。しばらくぶりの彼女からケイへの連絡は、奇妙なものだった。一つ目は、春埼と一緒に交差点でゴミ拾いをしろというもの。一方、管理局対策室室長・浦地は“咲良田のリセット”-全能力の消滅を目論んでいた。彼は未来視能力を持つ二代目魔女・相麻に接触し…。初代魔女が名前を失う前、咲良田の「始まりの一年」が明らかに。最終章突入。
「私を普通の女の子にすることが、貴方にできる?」復活した相麻菫。ケイは彼女に、咲良田の外にー能力が存在しない世界に移住することを提案する。だがそれが上手くいくのか、彼にも分からなかった。確証を得るため、ケイは管理局の仕事を引き受け、春埼、野ノ尾とともに、九年間眠り続ける女性の「夢の世界」へと入る。そこでケイは、ミチルという少女と青い鳥に出会いー。“咲良田”とは?能力とは?物語の核心に迫る第5弾。
「リセットを、使えません」相麻菫の死から二週間。浅井ケイと春埼美空は、七坂中学校の奉仕クラブに入部する。二人は初めての仕事を振られるが、春埼はリセットを使えずにいた。相麻の死をそれぞれに考えるケイと春埼。ケイは、相麻が死んだ山へと向かい…(「Strapping/Goodbye is not an easy word to say」)。中学二年の夏の残骸、高校一年の春、そして夏ー。壊れそうな世界をやわらかに綴る、シリーズ第4弾。
「どうして、君は死んだの?」“記憶保持”の能力をもつ浅井ケイ、“リセット”の春埼美空、そして“未来視”の相麻菫。二年前。夏の気配がただよう、中学校の屋上で、相麻は問いかけた。「私たちの中に、アンドロイドがいると仮定しましょう」夏の終わりに向けて、三人は考え続ける。アンドロイドは誰?最も人間からかけ離れているのは、誰ー?二年前死んでしまった少女と、すべての始まりを描く、シリーズ第3弾。
レガリオン帝国がセーロフ王国に侵攻を開始する。ヴィクトルの不気味な宣告が現実のものとなり、騎士学院の面々もついに戦場へと赴くのだった。すでにセーロフ王国は持久戦に持ち込むため、国土の半分から撤退をしていた。その際、取り残されている民間人がいることを知ったジャンは密かに救出を目論む。だが、それは敵占領地深くから縦横に移動するという無茶なものだった。検問を突破するため、クリスやティアナは修道女に変装し、ジャンは農夫に化けるが、敵も馬鹿ではない。行く先々で予想もしない事態に陥り!?大人気、学園ファンタジー第4弾。
騎士学院に予期せぬ訪問者がやってくる。海洋連合に名を連ねるウルス公国の公女サラ。しかも自分はジャンの許婚だと言う。奔放な彼女の言動に腹を据えかねたのかティアナが爆発。ジャンは婿にやらんとムキになる始末。ついにはジャンを賭けた二人の勝負に発展し!?一方、対レガリオン帝国戦線に消極的な公国を抱き込みたい騎士学院は同盟を申し込む。だが公国に同様の提案をする帝国と利害が対立。結果、大公の酔狂により同盟相手は勝負で決めることに。その勝負とは各国の竜騎士達が腕を競い合う競技「プラネッタ」だった。ジャンは再び仮面の男と相まみえることになり…。
「貴方は、貴方の未来を知りたい?」能力者が集う街、咲良田。記憶保持の能力を持つ少年・浅井ケイと「リセット」能力を持つ少女・春埼美空は、管理局の要人に呼び出される。名前を持たず、「魔女」と名乗るその初老の女性は、30年近く隔離され、窓一つない部屋に住んでいた。彼女の能力は、未来を見ること。その役割は、咲良田の未来を監視すること。そして魔女は、自身の死期が近いことを知っていたー。待望の第2弾。
レガリオン帝国の急襲。そしてアバディーン王国は地上から消滅した。最愛の兄を失い、復讐に燃える亡国の王子ジャン。だが、相手は超大国…。ジャンの想いは空回りするばかり。そのとき運命は彼に転機をもたらす。「あなたを騎士学院に入学させます」美しき少女は無表情を崩さずそう言った。竜と契約し空を駆り、強大な力を振るう竜騎士。一握りのエリートにだけ許された竜騎士養成学院へ、ジャンを入学させるという。だが、それは亡き兄になりすますという偽装入学だったー。眠りし己の力を知らず、竜騎士に力を求めた少年の物語、開幕。陰謀渦巻く学院を舞台に繰り広げられる学園ファンタジー。
「リセット」たった一言。それだけで、世界は、三日分死ぬー。能力者が集う街、咲良田。浅井ケイは、記憶を保持する能力をもった高校一年生。春埼美空は、「リセット」-世界を三日分巻き戻す能力をもっており、ケイの指示で発動する。高校の「奉仕クラブ」に所属する彼らは、ある日「死んだ猫を生き返らせてほしい」という依頼を受けるのだが…。リセット後の世界で「現実」に立ち向かう、少年と少女の物語。
正宗の持つ黒い鍵“パンタソス”の力で、ツグミの事件は一応の解決を見た。だが飯見町には“赤い目”に関する噂が蔓延し、多くの人々が“赤い目”の悪夢に囚われ目を覚まさなくなってしまう。必死に悪夢の“親”を探す直人と綾乃を尻目に増え続ける犠牲者たちーこのままでは“赤い目”が実体化し、現実世界に出てきてしまう。一方、ツグミの仇を討つため先走った正宗は、“赤い目の悪夢”の“親”が誰かをついに突き止めるが…。人気シリーズ、いよいよ完結。今回も口絵は椎名優描き下ろしのプレビューコミック仕様。
ささいな行き違いからケンカをしてしまった直人と綾乃。だが鈍感な直人は、綾乃が怒っている原因に気が付かない。そんなある日、棗に誘われ二人きりでプールに出かけた直人は、そこでツグミと名乗る謎の女性からの呼び出しを受ける。町はずれの民家にツグミを訪ねた二人の前に現れたのは、「赤い目」を持つ夢神の女性だったー。一方、ひとり別行動を取っていた綾乃は見知らぬ少年の襲撃を受ける。少年の手にはーもう一つの“黒い鍵”パンタソスがー。