著者 : 真鍋卓
有馬温泉の一角に佇む、深夜0時にひっそりと灯りが点る和菓子屋「夢菓房 風月」。父親が危篤との知らせを受け帰郷した陽斗を出迎えたのは、父の和菓子屋を継いだ弟・良夜。随分前に父親は亡くなり、精霊の沙羅と二人きりで営業しているらしい。極度の人見知りである良夜に店を切盛りできるわけがない。やむなく陽斗は協力することになるが、客人はなんと神様や妖ばかり。しかも何故か良夜はご立腹の様子。陽斗は神様、ひいては弟のためおぼろげな記憶を探りながら、桜の菓子を作ることになるが…?書き下ろし。
あやかしが訪れる和菓子屋さん『春寿堂』の何気ない日常を抄録。名月や玉藻、あずきが結ぶ、小さな“ご縁”の行く末は? 桜羊羹、草餅、柿菓子、雪饅頭ーー四季折々の和菓子作りと、あやかし語りをご賞味ください。
高野山の片隅にある和菓子屋『春寿堂』。そこは人もあやかしも訪れる、賑やかなご縁を紡ぐ場所。ところが店主の妖狐・玉藻が突然いなくなってしまった! 代わりに弟子の名月が店を切り盛りする事になるけれど……?
秋も過ぎゆく春寿堂。あやかしの集う和菓子屋さんに、またもや珍客が訪れた。名月の許嫁を自称する女性・紅葉は、第六天魔王の化身という厄介な存在で!? 紅葉が強引に迫る縁に対抗するため、名月の奔走が始まる!
名月の活躍で高野山に春が訪れてから数ヶ月ーー和菓子屋さんの繁忙期、お盆を意識する頃合いが来た。だがそこへ舞い込んだのは、春寿堂に霊のための道を通すというお達しで!? 突然の立ち退き命令に、玉藻は……?
はっきりとした記憶はないが海で遭遇したらしい俺が目を覚ますと、そこは妖怪と人間が闊歩する日本からは隔絶された謎の島だった!真の名前を隠し、島民番号と思い思いの呼称で互いを呼び合う島で出会ったのは、コトコと名乗る少女。島から出る方法がわからず、イクトという名前を与えられた俺は、コトコの家に居候することに。渋々ながら島での暮らしを始めた俺は、妖怪たちと人間が巻き起こす奇妙で愉怪な事件に次々と巻き込まれていきー。田舎の事件、妖怪島コメディ。
妖狐・玉藻が営む和菓子屋『春寿堂』。そこで名月が働き始めてから、季節が一つ巡ろうとしていた。和菓子作りの腕も上げ、春らしい上生菓子作りを託されるのだがーーなんと“春が訪れない”怪奇に遭遇してしまい!?
高野山にある春寿堂は、妖怪が営む一風変わった和菓子屋さん。今日も今日とて賑やかに、様々なお客がやってくる。弟子入り希望の子狐に、霊に憑かれた娘さんまで。玉藻が迎え、名月が紡ぐ、次なる縁の物語はいかに。
高野山の片隅にある和菓子屋『春寿堂』。飄々とした店主の玉藻の正体は狐の妖怪で、訪れる客も注文も妖怪がらみのものばかり。此度はどんな騒ぎが起きるのか? 和菓子とあやかしが結ぶ、暖かな縁のストーリー。
少年は幸運の女神に、少女は文才の神に見離されているー。少しだけ頭が冴える高校生・樋口湊は、通りがかった女子校の前で、不幸な勘違いにより名探偵に間違われてしまう。依頼主は学園の聖女と崇められている美少女・西沢茜。依頼内容は「他人の心を透視する力」で、生徒たちからお金を巻き上げている自称超能力者シスター・マリアのトリックを見破ってほしいというものだった。執事に扮して茜とともにマリアに挑んだ湊だったがー。はたしてマリアの超能力は本物か偽物か?そして茜が持つ“もう一つの顔”とは!?凸凹コンビのコミカル謎解き物語。