2015年11月11日発売
武蔵野連続バラバラ殺人の顛末を描いた『魍魎の匣』が発表された。顔を出さず、本名も明かさない著者・久保竣皇の正体を探る探偵・榎木津は、久保の住まう蜘蛛の巣城に赴く。だがそこにいたのは房総の蜘蛛の巣館で死んだ織作碧と、連続殺人の犯人、故・久保竣公と同じ記憶を持つ男だった。武蔵野連続バラバラ殺人から5年。久保竣皇とは、そして魔女を名乗り久保に寄り添う織作碧とは何者か。混乱を極めた榎木津は刑事・木場、そして京極堂を担ぎ出す。久保竣公の死で幕を閉じた凄惨な事件の蓋が、再び開くー。
新米記者の悠馬が勤める出雲新聞編集局は、八百万の神様のための地方紙“かみさま新聞”を発行する新聞社。天然な先輩の恭平と、猫神様たる“にゃんこ局長”の無茶振りにも慣れてきたある日のこと。編集部に意外な珍客ー小学生の少女が訪れた。その少女あかりは、神様の力で父と母を仲直りさせたいと口にする。困惑する悠馬だったが、局長の鶴の一声で“尋ね人欄”の担当と取材をすることになり…!?神様に、猫に、そして少女にまで振り回される、てんてこ舞いのかみさま新聞記者ライフ第2弾!
名月の和菓子作りの頑張りで、高野山に無事春が訪れてから数ヶ月ー春寿堂の大繁忙期、お盆を意識する時節が訪れていた。あやかしの来客が増える予感に、うんざりしつつも律儀に菓子を作る名月。だがやって来たのは『根の国水先案内協会』を名乗るいかにもな黒スーツ連中で、春寿堂の上に霊道を通すというお達しを突きつけてきたのだ。突然の立ち退き命令に、店主の狐神・玉藻が下した決断は…なんと京都行きで!?京都の地へと導かれていく、ご縁の不思議と和菓子の味わい。春寿堂の営みが辿りつく先はー?
高円寺純情商店街の突き当たりを折れ何本目かの小道を入った先に、昭和レトロな喫茶店が一軒。その名も「かふぇ純情」。マスターの亮二と居候の翔太が営む小さな小さな喫茶店だが、客足は途絶えない。常連客はちょっとした気がかりなこと、抱えていたことをポロッと打ち明け、美味しいメニューと一緒に心を温めて帰って行くのだ。特製オムライス、憧れのパフェ、思い出のプリンアラモード、心をほぐすマシュマロコーヒー…。あなたのお悩みを解決する、美味しいメニューを召し上がれ。
夜石に出逢ったやつは七日後に死ぬ。夜石は生きた人間じゃない。夜石が参加したオフ会は恐ろしい結末を迎えるー。知る人ぞ知るオカルトサイト、『異界ヶ淵』であたかも都市伝説のごとく語られる美少女“美鶴木夜石”に出逢ってしまった「俺」こと“ナギ”。それこそが、“知るべきではない物語”のはじまりだった!極上の青春怪談小説、ここに開幕!
マスコミ、公安、機動隊から監視されるなか、代々木競技場で開催された日本大志会・第一回党大会。憲法改正、国防戦略、社会政策…高らかに演説する日毬は党大会の最中、一人の男の才覚を見出だし、大志会隊員として抜擢する。芸能活動では日毬がプロデュースするブランドビジネスを、由佳里が主導する蒼通がメディアの力でブームを造り出す。全てが順調に進むと思われたなか、日毬の身に異変が…。目的は政治の頂点、手段はアイドルー。至道流星の“政治・経済・芸能”エンタテインメント!!