著者 : 裕夢
いつまでも色あせない、青に染まれ。 ついに藤志高祭が幕を開けた。 2か月の準備を経て、この3日間にありったけを注ぐ青春の祭典。 校外祭は優空の吹奏楽ステージ、体育祭は陽との二人三脚。応援団では、紅葉や明日姉たちと青色海賊団のパフォーマンスがひかえる。 そして最終日。俺、千歳朔こと優柔不断な王子さまは、白雪姫と暗雲姫のどちらかを選ばなければならないーー。 なにもかもは掴めず、誰もが鏡に向かって問いかけている。 それでも俺たちは、たったひとつの望みにかけて、願う。 どうか今だけは。 いつまでも色あせない、青に染まれますようにと。
ーー鏡よ鏡。あの月にふさわしい女は、誰? 「昔むかし、あるところに、暗雲姫と呼ばれる美しいお姫さまがいましたーー」 穏やかな9月が終わり、10月。 藤志高祭の準備は佳境を迎えている。俺たちのクラスの出し物は、オリジナル演劇『白雪姫と暗雲姫と優柔不断な王子さま』。 白雪姫は夕湖で……あとはわかるな? なずなの意図を感じつつ、俺たちは映し鏡のような物語を演じていく。 はふう、と。真夜中みたいな吐息を漏らして、暗雲姫が口を開いた。 「鏡よ鏡。--この世でいちばん美しいのは、誰?」 朱々しい毒りんごを胸に潜ませて。七瀬悠月の舞台が、幕を開けるーー。
チラムネのキャラは、こうして生まれたーー 祝、「このライトノベルがすごい!」殿堂入り! チラムネ初、待望のイラスト集付き特装版! raemz描き下ろしカバーをつけた8巻に、初期キャラデザイン、未使用カバーラフなどの秘蔵イラストを余すことなく掲載したラフイラスト集を同梱。 さらに、人気イラストレーター陣のゲストイラストも!? 大ボリューム52Pでお届けする、あまりに美麗なラフイラスト集付き特装版! 【編集担当からのおすすめ情報】 raemz先生のラフがあまりに美しいので、これはぜひファンに届けたいと企画しました。ボツになったキャラデザや未使用ラフなど、イフ世界のチラムネを楽しめるのもオススメポイントです!
色のない九月。色めく私たちの望み。 「1年5組の望紅葉です。よろしくお願いします」 夏休みが明けて、九月。 藤志高祭に向けた準備が始まった。校外祭、体育祭、文化祭が連なる、高校生活でもとびきり華やかなイベントだ。 俺たちは青組の応援団に立候補し、グループパフォーマンスを披露する。 縦割りチームで3年代表として明日姉が、そして1年からは陸上部の紅葉が参加することになった。 夏でも秋でもない、あわいの季節。 俺たちは時間と追いかけっこしながら、おだやかな青に染まっていくーー。
ばいばい、恋した一度きりの夏。 「ばいばいみんな、また二学期にな」 それぞれの思いが花火のように夜空を染めた夏。 少女たちは、再び手を伸ばす。 心の奥に沈む、大切な月を掬えるようにと。 熱く駆けぬけた季節を終わらせ、もう一度歩き出せるようにと。 終わりはきっと、なにかの始まりだから。 短夜を彩る珠玉の「長篇」集。 ーーだから、ばいばい、人生で一度きりの夏。
すべては変わってしまった。唐突に、劇的に。どうしようもないほど残酷に。けれど、ひとりで塞ぎ込む時間を、彼女は与えてくれなかった。「あの日のあなたがそうしてくれたように。今度は私が誰よりも朔くんの隣にいるの」-1年前。まだ優空が内田さんで、俺が千歳くんで。お互いの“心”に触れ合ったあの日。俺たちの関係がはじまったあの夜を思い出す。優空は言う。「大丈夫、だいじょうぶ」月の見えない夜に無くした何かを、また手繰りよせられるというように。…俺たちの夏は。まだ、終わらない。
夏休み。藤志高では恒例の、2・3年合同の勉強合宿。と言っても、2年生の俺たちにとっては、仲間たちと夏のイベントを楽しむいい機会だ。どこまでも青い空と海。色とりどりの女子の水着。夜、ふたりきりのナイショ話。男だけの温泉回(?)…。眩しい光景を見つめながら、あるいは目をそらしながら。俺たちは、こぼれ落ちそうな思い出を、ポケットいっぱいに詰め込んでいく。-なにかが変わる夏が、賑やかに密やかに、幕を開けた。
夏休み。藤志高では恒例の、2・3年合同の勉強合宿。と言っても、2年生の俺たちにとっては、仲間たちと夏のイベントを楽しむいい機会だ。どこまでも青い空と海。色とりどりの女子の水着。夜、ふたりきりのナイショ話。男だけの温泉回(?)…。眩しい光景を見つめながら、あるいは目をそらしながら。俺たちは、こぼれ落ちそうな思い出を、ポケットいっぱいに詰め込んでいく。-なにかが変わる夏が、賑やかに密やかに、幕を開けた。“チラムネ”初、130pショートストーリー冊子付き。
インハイ予選を終えた7月。陽はチームの新キャプテンになった。仲間とぶつかり合いながら切磋琢磨し、ともに高みを目指す日々。その姿はやけに眩しく、俺の心を揺さぶった。そんなとき、野球部のエース、江崎が現れる。「朔…頼む、野球部に戻ってくれ。どうしても、お前の力が必要なんだ」-あの暑い夏の日。自分で止めた時計が、もう一度音を立てて動き出した。これは、挫折と葛藤、そしていまだ胸にうずく“熱”の物語。あの夏を終わらせて、もう一度、夏を始めるための物語。
それは、ニセモノの恋の物語。 「千歳しかいないの。どうかお願いします。私と付き合ってください」 面と向かって女の子にこんなことを言われたら、大概悪い気はしないだろう。 それが、七瀬悠月のようなとびっきりの美少女ならなおさらだ。 でも、うまい話には大概裏がある。 美しい月の光が、ときに人を狂わせるように。 これは、そうして始まった、俺と七瀬悠月の偽りの恋の物語だ。 ーー人気沸騰の“リア充側”青春ラブコメ、待望の第2弾登場!
主人公は、超絶リア充。 『五組の千歳朔はヤリチン糞野郎』 学校裏サイトで叩かれながらも、藤志高校のトップカーストに君臨するリア充・千歳朔。 彼のまわりには、外見も中身も優れた友人たちがいつも集まっている。 圧倒的姫オーラの正妻ポジション・柊夕湖。 努力型の後天的リア充・内田優空。 バスケ部エースの元気娘・青海陽……。 仲間たちと楽しく新クラスをスタートさせたのも束の間、朔はとある引きこもり生徒の更生を頼まれる。 これは、彼のリア充ハーレム物語か、それともーー? 第13回ライトノベル大賞、優秀賞受賞。 新時代を告げる“リア充側”青春ラブコメ、ここに堂々開幕!! 【編集担当からのおすすめ情報】 ガガガ文庫で受け継がれる「青春ラブコメ」血統、そのニューフェイスです。 ぜひご期待ください!