出版社 : 星海社
第17回メフィスト賞『火蛾』で鮮烈なデビューを飾った幻の作家・古泉迦十による24年ぶりの本格ミステリ超大作が、ここに降臨! 大唐帝国の帝都・長安で生ずる、奇怪な連続殺人。 屍体は腹を十文字に切り裂かれ、臓腑が抜き去られていた。 犯人は屍体の心肝を啖(く)っているのではーー。 崑崙奴ーー奴隷でありながら神仙譚の仙者を連想させる異相の童子により、捜査線は何時しか道教思想の深奥へと導かれ、目眩めく夢幻の如き真実が顕現するーー!
将来を嘱望された新鋭詩人・ミズキは詩を書く傍ら、 無職ばかりが暮らす風変わりなシェアハウスに入り浸っていた。 ある日、そこで年上のイラストレーター・風花と出会う。 はじめは風花の気儘(きまま)な言動に振り回されていたミズキだが、 少しずつ、彼女の持つ危うい才能に惹き込まれていくーー。 創作は人を救うのか。 人は、創作の果てに何を見るのか。 SNS時代に表現者であることの意味を問う、 詩人=小説家、岩倉文也による異色の恋愛小説!
非正規雇用で発掘を請け負いその日暮らしをしていた考古学者・向井幸介は、友人の死をきっかけに謎の事件に巻き込まれてしまう。 友人が遺したもの。それは三国志の時代、傾国の厄石と呼ばれた古代中国の遼河隕石だった。 その隕石のため命を狙われることになってしまった幸介は、小さな妖精「小妖」からの警告に助けられながら、怪しげな男女と共に旅立つ。 隕石の持つ力とは? 幸介たちを狙う謎の組織とは一体? 逃避行の果て、隕石の眠る山奥で巨大な敵を迎え撃つーー! 歴史のトリビアに通暁する超鬼才・東郷隆が書き下ろすオカルト伝奇小説!
名探偵は、イエス・キリスト! 神の死の謎を筆頭に、2000年間秘められていた聖書の謎を大胆に解き明かす空前絶後の本格聖書ミステリ。 「すべてを見抜くのは、だれか? 神探偵のわたしである。はっきり言っておく。どれだけふしぎに見える事件も、神探偵にとっては謎ではない。神探偵の目に映るのは真実のみ」
虚淵玄が原案・脚本・総監修を務めた武侠ファンタジー人形劇『ThunderboltFantasy 東離劍遊紀』が、ニトロプラスの麒麟児・分解刑の手により堂々のノベライズ! 宿敵・蔑天骸の待つ七罪塔を目指し、3つの関門が待ち構える天険・魔脊山へと足を踏み入れた一行。 止めどなく湧き出る傀儡との死闘のさなか、殤不患を試す鬼鳥に疑念を抱く丹翡。 互いに募る不信感を抱えながらも、ついに辿りついた牙城で彼らを待ち受けていたのは、東離と人類の未来を揺るがす衝撃の真実だったーー?
「俺は名探偵ではない。哲学の学徒だ」 新人の警察官僚が命じられたのは、捜査顧問の肩書きを持ち、本を愛する変人哲学者のサポート! あの本もこの本も読みたくなる哲学ミステリ! 【登場人物】 鷺島叡太郎(さぎしま えいたろう) 新人の警察官僚。捜査顧問のサポート役を任命され、悪戦苦闘する。本が好きで大学時代に書店でのバイト経験もあるが、哲学にはさほど詳しくない。 備前京輔(びぜん きょうすけ) 西多摩の廃校に住まい、体育館を本で埋め尽くして暮らす哲学者。捜査顧問として警察に協力するが、全ては哲学のため。 【第一章 柊木玲】 人間の欲望は、その意味を、他者の欲望のうちに見出す。 ジャック・ラカン『エクリ』 【第二章 落合詩朗】 真理を探究するには、生涯に一度はすべてのことについて、できるかぎり疑うべきである。 ルネ・デカルト『哲学原理』 【第三章 秋山瑠理】 悲劇は音楽の精髄から誕生したのだ。 フリードリヒ・ニーチェ『悲劇の誕生』 【第四章 東京都民】 「よろしい、アテナイ人諸君。では私はこれから弁明を行なわねばならぬ、そうして諸君が旧くから私に対して抱いているところの疑惑を諸君から除き去ることを試みなければならぬーーしかもきわめて短時間に!」 プラトン『ソクラテスの弁明』 【終章 哲学入門】 哲学に入る門は到る処にある。 三木清『哲学入門』
乙一史上初となる「館もの」本格ミステリ、堂々の落成! ーー決して解かれえぬ謎と共に炎に包まれ、この世から消え去った「大樹館」。 この館に住み込みの使用人として働く穂村時鳥は、「これから起こる大樹館の破滅の未来」を訴えるおなかの胎児の声を頼りに、その未来を塗り変える推理を繰り返すがーー!?
わたし、野村響子。虹北商店街に暮らす、高校一年生!中三の冬からもう半年以上帰ってこない幼馴染みの名探偵・虹北恭助を連れ帰るため、フランスまで来ています!恭助と再会し辿り着いた陽炎村で待ち受けていたのは、古城に住まうミリリットル家の人々と、村を古くから支配し続ける亡霊の謎!でも今回の謎解きに、恭助は苦戦しているようでー「ぼくは、まだ自分の場所がわからない」「まだぼくは、響子ちゃんに一緒にいてほしいって言えないんだ」
コミックス累計70万部突破! 『薬屋のひとりごと』が話題沸騰の日向夏が綴る、和風×学園×異能ファンタジー! 現代日本、ごくごく普通の平凡な世界。 でも、少しだけ変わっているのはーー。 この世界には神さまがいる。 江道大社の大騒動が余韻を残すなか、ナギの神通力はまた一歩解明へと前進する。 落ち着きを取り戻す日常の背後で、ナギの双子の兄ーーたけるが頂点に君臨するスサノオ会は、新たな暗躍を企てていた。 「神在月の集会」を舞台に、ナギとたける、引き裂かれたふたりの運命がついに交差するーー! 超能力×学園×友情×恋愛×陰謀!? スピリチュアルスクールドラマ、第4巻!
みなさまがここで一堂に会したのは、 ある方のファイナル・ウイッシュ(最後の願い)を叶えるため、です。 生と死の狭間という異次元世界に忽然と存在する〈ミューステリオンの館〉。 そこに10人の老若男女が集められた。彼らに共通していたのは〈広富学園〉の関係者であったこと。 誰が、なぜ、彼らを、〈館〉に招集したのか。 その謎を解く鍵は「ファイナル・ウイッシュ」。 ファイナル・ウイッシュとは、いまわの際の望みがなんでも希望通りに叶えられる、万人に保障される権利。 10人のうちの「誰か」が、ファイナル・ウイッシュを使って彼らを館に集めたのである。 ファイナル・ウイッシュの「主宰者」を突き止めるべく、動き出した10人が直面するのは、疑心暗鬼と策略と暴力。そして明らかになる〈広富学園〉の恐るべき過去とは……。 館×多視点×バトルロイヤル! 特殊設定ミステリの極北の悪夢が、いまここに幕を上げる!
ニトロプラスの麒麟児たる新人・分解刑による堂々のノベライズ! あの虚淵玄が原案・脚本・総監修を務めた武侠ファンタジー人形劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』が今ここに新生する!! かつて魔界の軍勢が人間界へと押し寄せた戦いーー窮暮之戰から二百年。魔神さえも退け、人類を滅亡の瀬戸際から救った超常の兵器・神誨魔械の中でもひときわ強い力を備えた天刑劍が、今まさに蔑天骸(ベツテンガイ)率いる玄鬼宗らの手に落ちようとしていた。 天刑劍を守護してきた護印師の一族の末裔である丹翡(タンヒ)は、玄鬼宗の追っ手から逃れるさなか、謎の風来坊・殤不患(ショウフカン)、貴公子然とした神秘的な男・鬼鳥(キチョウ)らと出会い、蔑天骸が待ち受ける七罪塔を目指して大いなる旅に出発する!
『ジョーカー 旧約探偵神話』梗概 すべてのミステリの総決算……。究極の連続不可能犯罪を企む天才犯罪者が、陸の孤島で「幻影城殺人事件」を演出する。 作家・江戸川乱歩と同じ本名を持つ富豪が、生涯を賭して築いた幻影城。美しい湖の小島に浮かぶ紅の城は、様々な趣向が凝らされた「異形の館」である。 推理作家たちが秘境を訪れる。--老いた探偵が惨劇に引き寄せられた時、舞台は整い、物語が始まる。 作家の一人が執筆する推理小説が、現実世界を侵蝕し、虚構が世界を包む。虚無の深淵に在る闇の水脈から惨劇が生じ、空前の事件が幕を上げる。 装飾的な不可能犯罪が繰り返される。屍は日を追うごとに増えていく。推理小説のありとあらゆる構成要素をすべて制覇すべく犯行を続ける「犯人」--その正体は、限られた「登場人物の中の一人! 事件を支配する犯人の武器は、その天才と「言(ことば)」の魔力。ひたすら「言」が「迷」い続ける「謎(ミステリ)」の山に挑むのは、言と謎を極めた推理作家の集団、百洗錬磨の警察精鋭捜査陣、犯罪捜査のプロフェッショナルたるJDC(日本探偵倶楽部)の名探偵チーム……そして「読者」--「君」自身。 神出鬼没、史上最凶の天才「真犯人」、その名は「芸術家(ルビ:アーティスト)」! 物語の覇者たる「神」は誰か? 「真犯人」の究極の正体は!? 旧(ふる)き約(ちぎり)に操られた世紀末の探偵神話を語る「僕」とは!? JDCの切り札・九十九十九(つくも じゅう く)が、決して解けない世界の秘密ーー「神の理(ことわり)」--を悟る時、匣(はこ)の中の物語は幻魔作用(ドグラ・マグラ)」を失い、世界は暗黒の死の館から、めくるめく虚無の彼方へと飛翔する。 時の輪が完成する最後の一行。終焉を迎えた世界に「読者」=「君」は何を読む?
後宮の梨壺に引き籠もり、『源氏物語』と『紫式部日記』の執筆に悩む紫式部のもとに、『枕草子』執筆以後、行方が定かでなかった清少納言が現れる。皇后定子は崩御し、時の権勢は藤原道長が握っていたが、帝の寵愛を巡る政争は未だ絶えてはいなかった。火定入滅の焼身体入れ替え、罠の張られた明法勘文、御匣殿の怪死事件…。後世に遺されなかった二人の密会と謎解きは、男たちの政の陰に隠された真実を解き明かしてゆくー!
犯罪計画書と化した〈解答編のない推理小説〉が解き放つーー虚構の密室x現実の密室! 〈マリア&漣〉シリーズの市川憂人が新たに繰り出すのは、本格ミステリの不可能犯罪が再現される世界! 虚実絡まる密室殺人の謎に挑む、学園本格ミステリ! 私立北神薙高校に通うミステリ好きの少年・本仮屋詠太は、校内で謎の本ーーーー『牢獄学舎の殺人』を見つける。 ある高校の音楽室/美術室/プールで発生する三連続密室殺人を描くその本格ミステリは、〈読者への挑戦状〉で締めくくられ解答編が存在していなかった……。 読み終えた彼の前に、謎の少女が現れて告げる。 「私は杠来流伽。溝呂木案件調査機構ーー『未完図書委員会』の司書よ」 彼が手にした本は、〈読者への挑戦状〉を解いた者が完全犯罪の手引書として使用できる「未完図書」の一冊だった! 詠太と来流伽は『牢獄学舎の殺人』が現実に再現されることを未然に防ごうとするが、やがて校内で本物の密室殺人が発生。 ふたりは虚実絡まる事件の謎を、解くことができるのか!?
『今年、一二〇〇個の密室で、一二〇〇人が殺される。誰にも止めることはできない』-一九九四年が始まった。まさにその瞬間前代未聞の犯罪予告状が、「密室卿」を名のる正体不明の人物によって送りつけられる。一年間ー三六五日で一二〇〇人を殺そうと思えば、一日に最低三人は殺さねばならない。だが、一二〇〇年もの間、誰にも解かれることのなかった密室の秘密を知ると豪語する「密室卿」は、それをいともたやすく敢行し、全国で不可解な密室殺人が続発する。現場はきまって密室。被害者はそこで首を斬られて殺され、その背中には、被害者自身の血で『密室』の文字が記されている…。狙っているのは誰か?そして、狙われている者は?日本国民一億二千万人余の全員が、被害者にも容疑者にもなりうるという未曾有のスケールを備えた密室連続殺人には、警察、そして名探偵集団・JDC(日本探偵倶楽部)の必死の捜査も通用しない。日本全土は、恐怖のどん底に叩き落とされた。…同じ頃。海を隔てたイギリスでは、前世紀の悪夢が蘇っていた。かの切り裂きジャックの後継者を自称する者によって引き起こされた連続切り裂き殺人ーそれは、その猟奇性と不可解性において、日本の密室連続殺人に勝るとも劣らぬものだった。JDCきっての天才・九十九十九は、日英両国の怪事件を詳細に検討した結果、一二〇〇年間解かれることのなかった密室の秘密と、一〇六年間謎のままだった切り裂き殺人の秘密は、同一の根を有すると看破する。同一の根ーそれは、世界の秘密。自らの人生観をも根底から覆しかねない大いなる神秘に、名探偵をも超越したメタ探偵・九十九十九が挑む!
小説家志望の京都大学二回生・真中英勝は、南禅寺裏手の山道を散歩していたところ気を失ったエルフと遭遇ー!?神官のアスライナと名乗ったエルフは、なぜ異世界転移したのか心当たりがない…。真中くんは路頭に迷う彼女ーアスラさんを見捨てられず、異世界に帰還する方法を見つけるまでの仮宿として聖護院のワンルームでの同棲生活がスタートすることに!京大生&異世界エルフの、ほのぼの京都ライフが開幕!
美術にまつわる犯罪を解決するために警視庁に新設された「美術犯罪課」。その課長代理を命じられた森越歩未と唯一の部下・馬原茜に初めて課された任務は、日本きっての名家・鷲ノ宮家による名画コレクションの巨額脱税疑惑。時価数百億円とも謳われるそのコレクションに出された鑑定結果は、なんと“すべてが贋作”だったー!?捜査を進める中、新たに浮かび上がった「絵の中で歳を重ねる美女」の謎に、美術犯罪課は芸術探偵こと神泉寺瞬一郎の力を借りて立ち向かうがー?今と昔、真と贋とが絡み合う傑作美術ミステリ!
聖花女学院の中等部に編入した神里万莉愛は、みなの憧れの高等部生・白丘雪乃と仮初めの姉妹ー花姉妹になる。学院の寄宿舎セント・アグネスには、若葉と呼ばれる中等部生と成花と呼ばれる高等部生がルームメイトとなる、花姉妹制度が設けられていた。深夜歩き出す聖像、入れ替わった手紙、解体されたテディベア…。万莉愛が遭遇する不思議な謎を雪乃は推理し、孤独に閉ざされた彼女の心さえ解いてゆくー少女たちの煌めく感情と絆を見つける物語が、ここに開花する。