1991年発売
あたし、リリアン。今は失きバドリジア王国の第二王女。そして、この世を救う“創世の力”を持った“運命の娘”。エルンスター王との婚礼を翌日に控えた夜、あたしは何者かにつれ去られたの。“高原の民”。エルンスター王国の歴史の中で、常に影に生き、影に潜む伝説の一族。あたしは彼らに、“創世の力”のなんたるかを伝授された。そしてまた、恐るべき真実も…。壮大なヒロイック・ファンタジー第4巻。
“時の宝珠”を正し、世界を滅亡から救う、翼を持つ乙女ファラ・ハン-。魔道士たちの力により、聖地クラシュケスに伝説の乙女が具現する。しかし彼女の記憶は、邪悪な黒魔道によって消し去られていた…。時を同じくして聖地に赴く、蛮族ディーノ、竜使いシルヴィン、見習い魔道士レイム。彼らと乙女の関係は?果たして伝説は、真実となり得るのか?聖戦士たちの世界救済冒険ロマン開幕。
高校生の花梨と夏生はひょんなことから大地という超能力を持つ赤ん坊を育てるはめになった。しかも大地は、キリストの再来である救世主、はたまた悪魔崇拝者が待ち望むアンチ・キリストのどちらかである可能性が高いという。同時に、千年王国教団や蝿の下僕といった怪しげな宗教集団と花梨たちの戦いが始まった。そんな或る日、大地の前に、悪魔主義者の大物と噂される渋沢幻児が現れた。人気ホラー・コメディ。
由美は空想好きな女の子だったが、クラスの真理子にいじめられていた。そんなある日、山瀬ルリという超能力をもったコが転校してきて由美を助けてくれた。帰り道、またも真理子と取り巻きの待ち伏せにあい、力ずくで由美を屈伏させようとしたとき、今度は謙二という素敵な男のコが現れて助けてくれた。ルリと謙二の二人が何者かも、なぜ由美を助けたのかも、由美にはまだ分からなかった。
遠い夏の日の思い出。当時、お化け屋敷と噂されていた洋館に、一人の男のコが忍びこみ、女のコにこうささやいた。「君をここから助けてあげる」小さな手を差し出したのは、佑介。その掌に、思わず黄色のクレヨンを渡してしまったのは、なつみ。二人は高校生になって、偶然同級生になった。満員電車が苦手で学校を休みがちななつみを、佑介が迎えにいくことになった。毎朝、遠回りをして…。
アル王子は15歳、強情でわがまま、そのうえ国一番の力持ち。とにかく王子の奔放ぶりに家臣一同は頭を抱えていたが、その王子が恋をした。相手は海の王の娘・人魚姫リューヌ。王子は彼女と結婚したいとお城に連れてきたが、王も王妃も重臣の爺も、みんなが反対。そこへ海の王の加護を受けている魔王の子・ダークがやってきて、彼女を海へ返さなければ災いが起こる、と不吉な予告をした。
大阪「海遊館」で葉子の父、名取興業社長の事故死についての疑惑をほのめかした元社員・今泉が、東京ベイエリア「葛西臨海公園」で殺された。彼は、葉子の夫で現社長の輝夫を疑い、水族館に手がかりを捜していたのだ。連続殺人の容疑がかかる輝夫は、今泉の足跡をたどり鳥羽水族館に赴いた。だが輝夫も、風船の揺れる自宅の一室で変死体に。輝夫の残したジュゴンの観察メモに秘められた真相とは…。八木沢警部補の推理が冴える。
瀬戸内、村上水軍の棟梁の嫡男でありながら、勇魚は故郷を追われた。だが、この不屈の狼は、孤島で洋式構造の大型帆船を造り上げ、西へ、大海原へと乗り出したのである。その勇魚が、天竺人のハンと悲運の子、夢丸をともなって、意外な姿で京の都に上ってきた。目的は、仇敵・高野三郎師光の首。しかし、時は動乱の南北朝時代。勇魚はさらに大きな勢力と戦うことになる。大河歴史冒険、ついに堂々の完結。
赤銅色の肉体に毛皮の腰巻きをまとい、槍を手にして文明社会に登場した《野生の狼》ディンゴ。視力を失った黄金色の瞳でアストラル・オーラを感知し、比類なき超能力を発揮するアーサー。ディンゴは海賊ブランと合流し、アーサーは姉のフェイとソルジャー・クイーンの許へと向かう。アスガルドの十二神との戦いの直前、遂に七つの星が揃った。人気シリーズ外伝・完結編。
ロックバンド“サイオン”のギター・高瀬俊一は、街の雑踏の中で、思いがけない再会をする。斎木久志-淡い金色の髪にブルーの瞳をもった彼は、かつて夢のためにあきらめて、けれど忘れることができない人だった-。短い、一瞬の幻のような北海道の夏-なつかしい高校時代が、俊一の胸によみがえる-。結城惺のおくる、センシティヴ・ラブ・ストーリー。
「恋人のいない人は死刑!」なんて、ムチャクチャな法律が、まかり通っちゃう、ここ占いの国。全てのことが占いで決められてしまう奇怪な国に、またまたアリスが誘拐されちゃった。その居場所は、隠者がコーヒー占いで示した謎の言葉の意味を解かなきゃ、わからない。救出に向かう“胸キュンペアー”の前に、難問奇問で立ちふさがるのは、黒イカ団に、毒サソリ、そして女王様の西村くん。アリスの命は、どうなっちゃうの?
クラスメイトの本田君に誘われて、天文同好会に入ったリリコ。ロマンチックな気分にひたれると思ったら、なんと、空から降ってきたのはお金と人。美少年ロウとも大接近して、事件も恋も大混乱!大人気シリーズ最新作。
天高く昇ったスバルがその輝きを増す季節。青葉が丘の昴たちは、新たな目標・憧れの春高バレーをめざして練習を続けていた。ところがそんなバレー部を、クラス委員・高岡真樹子は冷ややかに見ていた。授業中は寝てばかりの昴。掃除をサボるお調子者の中山。まじめな彼女には許せない連中なのだ。春高のかかった大事な試合の前日、中山はケガをする。知っているのは真樹子だけ。絶不調でも必死で闘う中山たちに、真樹子は。
ナルが、ついにやられた。日本海を臨む断崖の上に建つ吉見家は、代替わりのときに必ず怪異が起こり、多くの人が死ぬ。そして今、当主が亡くなり、新たな悲劇が始まった。-呪われた屋敷を訪れた「渋谷サイキック・リサーチ」の一行を待ちうけていたのは、これまでに出会ったこともない強力な「何か」。ナルを失った霊能者たちは、いったい、どう闘うのか?ナル、もう一度、麻衣を助けてください。
最初は彼のこと、嫌なヤツだと思った…。彼、小泉譲二に出会ったのは夏休みのこと。ストリートダンスがうまくって、取り巻きの女の子がいっぱいいて、その子たちを無視してた-。乙女心をわからないヤツなんて、ひどいと思わない?気にくわないッ!それなのに、彼の意外な一面を知ってから、あたしのハートがおかしいの…。こんなに彼のことが気になって、せつない気持ちになるのはどうして?まさか“恋”してる…。
ケイタのこと好き、大、大、大-好き。こんなに大好きなのに、片思い。決定的な片思いなの。だって、ケイタは、今をときめくスーパーアイドルなんだもん…。あたし、池沢緑。田舎の県立高校に通ってる、ごくごく平凡な高校2年生。はぁ…、どんなに好きでも、ケイタが、あたしの存在すら知らないんじゃね…。だけど、これは本気の恋。あたし、信じてる。いつかきっと、ケイタに会えるって…。
岡村五月-これが、わたしの名前。26年間、ずっとこの名前だ。そろそろ、本格的にタイムスリップ。16歳の自分に戻ったつもりで、お話の続きを始めようかと思う。岡村五月、高校1年の冬-そのクリスマスイブから。いつのまにか、その年頃の少女たちに向けた小説を書くことが生業となってしまった、26歳の現在までの、長い長い物語。