2024年7月12日発売
髪結いを生業とする華弥は、亡き母による婚前契約から、梅景斎に嫁いだ。梅之宮家は人の身に異能を宿す現人神が住まう家。華弥は神様の専属髪結い師として、腕を振るうことになったのだった。初夏の帝都。華弥の主人の美幸が通う女学校で、色恋を占う『狐狗狸さん』が流行する。だがなぜか『狐狗狸さん』は怪異となって、令嬢たちに悪影響を及ぼしていた。華弥も巻き込まれ、怪異の力で斎の過去を垣間見てしまう。そこで華弥は、契約された夫婦でしかない斎を、大切な人として想い始めている自分に気がついて…?
見知らぬ場所で目覚めたルチェラ。 そこは美しくも尊大、暴風公爵と悪名高いカイの屋敷だった。 カイは現在皇帝殺しを疑われている。 潔白を示すには現場に倒れていたルチェラだけが頼りらしいがーールチェラは記憶を失っていた。 記憶を取り戻すため、ルチェラは事件に関わる場所を連れ回されることに。 解放されたい一心で従うが修道院で虐げられた辛い記憶まで蘇る。 だがカイは過去も肯定し、ルチェラを必要としてくれた。 噂とは裏腹に真に国を思うカイを助けようと真相に迫るが、思いがけずルチェラの秘密も暴かれーー。 ==登場人物== ルチェラ 皇帝が死亡した現場近くに、修道服を着て倒れていた。 感情が高ぶると金色に光る特別な瞳には、皇国の根幹に関わる秘密が隠されていてーー? カイ マルジョッタ皇国の皇帝を支える八公爵の一人。美青年だが傲岸不遜。 領民の生活向上のために改革を進めているが、その強引さゆえになかなか理解されない。 目次 序章 目覚め 一章 一日目 二章 二日目 三章 三日目 四章 四日目 五章 五日目 六章 六日目 七章 当日 終章
彼女が関わるお産は安産になる…「産神の祝福を授ける助産師」と評判の少女・蓮花は、体の内外に蠢く微細な「鬼」が視える特異体質の持ち主だった。その評判から異例の抜擢を受け、蓮花は帝の子を取り上げるため、気性が激しいと噂の女御に侍ることに。鬼は視えるが祓う力は無い彼女は、とあるお産で鬼を退けてくれた安倍晴明と名乗る陰陽師の青年を思い出す。意を決して陰陽寮を訪ねるも、彼は蓮花にある条件を出してきて…。鬼を視る助産師の少女が、命と歴史を紡ぐ平安医療ファンタジー!第6回富士見ノベル大賞入選作品!
用心棒のウィードはいわくつきの宝・紅吉祥【くれないきっしょう】のハントに同行する。 それは数百年に一度、指輪や盃等を依代に顕現する、国をも揺るがす力を秘めた代物らしい。 だが顕現のとき「器」に選ばれたのは人間ーー舞姫ラウラだった。 元奴隷の彼女は権力者に利用されかねないその力を拒絶。 力を捨てるため聖地への旅を決意し、報酬につられたウィードは護衛を引き受ける。 奔放なラウラに手を焼くウィード。 一方ラウラは人生に投げやりな彼が歯がゆい。 即席の主従関係でしかなかった二人が変わっていく中、紅吉祥を狙う者が現れーー。 ==登場人物== ウィード 腕利きの用心棒。面倒を嫌い、高額の報酬が出る依頼しか引き受けない。 女の悲鳴が苦手。 過去は別の仕事をしていたようだが……? ラウラ 旅芸人の一座の舞姫。 卓越した舞の技量と容姿の美しさから、「傾国の舞姫」と呼ばれる。 奔放な性格だが、他人を細やかに気遣う一面も。 目次 1、吉祥と舞姫 2、厄介な依頼主 3、宵の襲撃者 4、忍び寄る不穏 5、ウワバミ 6、獅子 7、吉祥の行く末
悪女として名高い賢妃・琳麗。美貌と強さをもつ彼女、実は化粧を愛する、地味顔な少女だった。皇太后の暗殺事件も琳麗の活躍で事なきを得、日常を取り戻した後宮に「皇帝の懐刀」とも呼ばれる人物たちが現れる。それは皇帝の従兄弟・麟遊と妹・歌梨だった。花嫁候補を探しに来たという麟遊は、琳麗に急接近してくるが、その様子に皇帝・邵武からは「素顔は地味だ」等と馬鹿にされ、琳麗は落胆するばかり。しかし麟遊が後宮を訪れたのは他にも狙いが有るようで…?痛快後宮恋愛ファンタジー、激動の最終巻!
とある事情を持つ大国の公主・桃英は、『普通』の幸せを求めて小国翠山に降嫁したーはずが、王太子・星狼はなかったはずの後宮を復活。契約違反を問い詰めると「あなたを唯一の妻とし、生涯愛し守り抜きます」と溺愛宣言!!他に妃がいるのに心にもないことを…ならば寵愛など不要、と開き直る桃英だが、この後宮、想像していたのと何か違うようで!?
シライヤの悪役令息(ヤンデレ)化を回避し、婚約した私達は婚前旅行にやってきた。 だけどそこに現れたのは何者かによって猫耳姿にさせられた王子殿下!? 曰く、この姿を見られると王太子の座を失うらしい。 そこで殿下を匿うことにしたのだけど、殿下の政敵(第二王子)が現れたから益々大ピンチに! 一方、二人の時間を邪魔されたシライヤの様子がおかしく?
楽しい新婚旅行から帰ってきた王太子ウィリアムと私、リリアーナ。 とうとう譲位の準備が始まるため、ウィリアムは騎士団を引退することに。 カッコいい姿をもう見られなくなるのは寂しいけれど、私も次期王妃として体制を整えます! ところが新しい団長、副団長を決めるトーナメント戦で、私付きの騎士ケヴィンが大怪我を負う事件が起こり……!?
魔力が少ないせいで、家族に竜の世話係という過酷な仕事を押し付けられた伯爵令嬢のアルジェリータ。 さらに老公爵へと嫁がされることになるが、その孫マーガスから訃報を知らされ、無職の危機! すると「俺と結婚すればよい」彼の妻となることに!? 愛竜の世話係を任されあくまで契約結婚だと思っていたのに、彼は本物の妻として扱ってきて……。
領地で起きた水害復興のため財政難に陥る子爵家の令嬢エディス。そんな状況の中で招待された二人の王子の婚約者を見繕うと噂された王家主催の誕生会は参加必須で、やむを得ず母の形見を手直ししてどうにか出席することに。話の輪に入ることなく庭園で時間を潰して帰るタイミングを計っていると、エディスは隠れている少年を見つける。それが今日の主役の一人である第一王子のカーティスと分かり、思わず説教してしまう。数年後エディスは王宮侍女の職を得るものの、その配属先は説教してしまったカーティス王子のいる第一王妃宮でー!?
裏切った婚約者の母、毒親であった両親との禍根を断つため生まれ故郷である町に帰ることを決意するディア。ジローと共に帰郷しようと彼に相談をするディアだったが、話をする中でだんだん不穏な方向に会話が進んでいき…。「町の人にジローさんと駆け落ちしたと思われたって困らないですよ。用事が済めば出て行くんですから、何を言われたってかまいません」そう伝えるディアだったが、ジローから返ってきた言葉は望んだものではなくて…。ディアが平和な日々と幸せな日常を手に入れるまでの物語、待望の第二弾!