制作・出演 : あんべ光俊
79年のシングル「若葉が萌える頃」や80年のアルバム『オリンポスの果実』収録曲「発熱」から2007年のアルバム『イーハトーヴタイム』に収められた「夢の途上」など既発表11曲の再録音＋新曲「遠野物語 第二章〜手紙〜」の全12曲を収録したベスト。どの曲も古さを感じさせず、今も時代の渦の中で揺れる青春の心の内を描き出している。
AMBE MITSUTOSHI（あんべ光俊）のCD BOX第2弾。NEWS在籍時2枚目のアルバムから、ポリドール、ソニー、オリジナル・レーベルひょうたんまでの5作品を集めている。デビューから30年目、歴史を繋ぐ作品だ。
イノセントなフォーク・フィーリングから洗練されたポップ・サウンドまで、幅広い作品群を優しく素直なメロディと言葉で表現してきたシンガー・ソングライター、あんべ光俊の初期のアルバムを集めた5枚組セット。飛行船時代の『風の時刻表（飛行船）』（77年）を収録しているのが古くからのファンにはうれしいだろうし、東芝／エキスプレスだけでなく、松山千春が設立したnews時代の『HEARTS』（83年）も含む、レーベルを超えた企画に価値がある。ソロ・デビュー作『碧空と海のすき間から』（78年）に代表されるように、小田和正や鈴木康博を筆頭にオフコースの面々が積極的にサポートしているのが今も昔も大きな話題。また、『オリンポスの果実』（80年）のタイトル曲では彼の音楽的な原点が見えるような大作を作り上げ、『Born to be Wild』（81年）では音楽的な飛躍を見せる。
グループ時代から数えるとデビュー30周年を迎えるあんべ光俊のアルバム。現在は地元岩手〜東北を中心に地域密着型の活動を続けているあんべの歌声は穏やかで優しい。そして、その奥には深い感情の機微がのぞく。中年ミュージシャンの理想形かも。
オフコースや坂本九への作品提供など、ソングライターとしても活躍したあんべ光俊。「遠野物語」や「星の旅」など、心に響くフォーク・ロックの良作をセレクトしたライトなベスト盤。
