制作・出演 : アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
ドビュッシーのピアノ音楽の集大成ともいえる《前奏曲集》第1巻は、〈亜麻色の髪の乙女〉や〈沈める寺〉などの名曲を含む12曲からなる曲集です。また作曲家の愛娘に献呈された《子供の領分》は、印象主義の書法によって簡潔に書かれた傑作として知られています。孤高のピアニストと称されたベネデッティ・ミケランジェリの、透徹した響きと磨き抜かれた表現による格調高いこの演奏は、彼が残した録音のなかでも最高位にランクされています。
20世紀後半を代表するピアニスト、ミケランジェリの代表作をHQCD化。シューマンの豊かな幻想と詩情漂う名作を、洗練された感覚と磨きぬかれた音で個性豊かに演奏している。
細部まで玲瓏克明にピアノを響かせることに終生こだわりぬいたミケランジェリ。老齢に至り、肉体が及ばぬ際には時に音楽のノリをそぐことも厭わず透徹する。その孤高の音の姿を捉えた80年代未発表録音。シューマンはまさにぎりぎり、ドビュッシーは無二の絶品だ。
ミケランジェリと、ジュリーニが振るVSOとのベートーヴェン。テレビ放送のために行なった演奏会のライヴ録音で、第1、3番ともにミケランジェリ唯一の録音となっている。繊細鋭利なピアニズムによって、他の追随を許さない独創的な演奏だ。
子供も飽きずに楽しめるクラシック・コンピ。チャイコフスキー「くるみ割り人形」やショパン「子犬のワルツ」など、適度な長さと変化のある曲をセレクト。脳に刺激を与え、感受性を高め、子供の精神にいい影響を与える一枚。
ミケランジェリにしては珍しいラフマニノフの協奏曲と、文句なしのラヴェル。繊細で強靭なラフマニノフにミケランジェリの真骨頂が見て取れるが、ラヴェルの輝きは録音の古さを超えて迫ってくる。
ミケランジェリ特有の、チクチクするような研ぎ澄まされた輝きを持つ辛口のドビュッシー。「亜麻色の髪の乙女」も、ムード音楽とは対極の位置にある。繊細この上ない音の編み物とでもいった一枚だ。
ミケランジェリの貴重な記録。ミケランジェリの研ぎ澄まされたピアニズムを堪能できる。特に微妙なタッチの差によって生み出される音色の多彩さは、驚嘆に値する。