制作・出演 : キセル
magic hourmagic hour
兄弟ユニットという親密さと自由さを活かし、アコースティックから打ち込みまで、フォーキーからストレンジ・ポップまで何でもあり。京都が生んだ奇才兄弟の5枚目のアルバムは、ノスタルジックなメロディとあたたかい歌が胸に沁みる秀作。まさにマジカルなひととき。
夏が来る夏が来る
古いレコードを聴いているようなギターの歪み、独特のテンポ感、いつの間にか耳になじむヴォーカル。もともと村上龍“Little Boy”展のために制作されたという(2)(3)も含め、まったりしているようで、実は心地よくはまってしまう音のワナがいっぱいだ。★
旅旅
全体的に、まったりした世界。シンプルなサウンドに朴訥なヴォーカル、キラキラとはじけた世界でもなければ、さわやかに澄みわたったような世界でもなく、まどろみの中にいるような空気感。それこそがトリップ感覚なのかもしれない。
タワータワー
[1]は新曲の「タワー」を収録、[2]は村上隆やしりあがり寿ら10人のキセル・フリークの選曲によるベスト盤という構成の2枚組。YUKIに提供した「砂漠に咲いた花」のセルフ・カヴァーなど、いつもの強烈なキセル・ワールドが少し外に開かれているさまが面白い。
窓に地球窓に地球
3枚目。歌詞は時間軸がねじれたような奇妙な風景を描き、サウンド面ではハープやホーン・セクションを導入してアプローチの幅が広がった。ファンタスティックなトリップ・ミュージックというべき独自の音世界を確立し、以前よりも飛躍的に進歩した最高傑作。★