制作・出演 : クリスティーネ・シェーファー
75歳をむかえたアーノンクールの見事な円熟ぶりを刻印した2004年のライヴ録音。 1982年録音のテルデック盤に比して、音楽自体が格段と豊かになり、全体の流れが実に自然な呼吸で運ばれており、 指揮と一心同体となった手兵コンツェントゥス・ムジクスおよびA.シェーンベルク合唱団の見事な表現力、 シェーファー、ラーソンなどの旬の名歌手の新鮮な歌唱ともども、21世紀の「メサイア」と呼ぶにふさわしい決定的名盤です。 Blu-specCD2仕様 / 音匠仕様レーベルコート採用 / 2枚組
ふくよかな滋味あふれるバッハ。言うはやすいが演奏では至難な究極の響きの具現化。全集完成から20年を経た後のカンタータ“初”再録音では声楽陣の構成を変更(Sop.&Alt.を少年合唱から女声に)したことにより、密度の高い広がりのあるサウンドが構築された。祝80歳の記念リリースとなった。
カンタータや受難曲から素材を集めた、ちょっと変わったバッハ・オムニバス。編成するのにずいぶんと時間がかかったのだろうと予想されるが、豪華メンバーによる演奏内容はまったく文句の付けようがない。特にハーンの独奏はあきれるほどうまい。
ライマン編曲によるメンデルスゾーンとシューマンの歌曲、 シューマン弦楽四重奏曲第3番 シェーファー、ペーターゼン四重奏団 オペラ『リア王』の作曲家としても知られるドイツの作曲家、アリベルト・ライマンが、メンデルスゾーンとシューマンの歌曲に大胆なアレンジを施した注目作。特にメンデルスゾーンでの身の毛もよだつような音は印象的です。シンプルで愛らしい歌曲に、ライマンは弦楽四重奏の伴奏を与え、奇怪とも思える装飾を施しています。歌声と絡む弦のすすり泣きや叫び。そして、曲間に挟みこまれるライマンのオリジナルの短い間奏曲。アルバム中央にはシューマンの弦楽四重奏曲第3番が置かれ、前後を歌曲が挟むという構成になっています。 現代音楽から古典派まで何でもこなすペーターゼン四重奏団は、アルバン・ベルク四重奏団の後継とも目される存在。このアルバムでは、ライマンのユニークな音楽を熱演し、シェーファーの美しいソプラノとともに歌曲の可能性を切り開いています。 【収録情報】 ライマン(1936-):メンデルスゾーンの8つの歌曲と1つの断章 1.あいさつ 2.インテルメッツォ 3.旅の歌 4.インテルメッツォ2 5.朝のあいさつ 6.インテルメッツォ3 7.歌の翼に 8.インテルメッツォ4 9.孤独な涙 10.新しい恋 11.孤独な涙 12.インテルメッツォ5 13.夜毎の夢に 14.私の愛する人よ 15.インテルメッツォ6 16.なぜバラの花のように シューマン(1810-1856):弦楽四重奏曲第3番 イ長調 Op.41 No.3 17.第1楽章 18.第2楽章 19.第3楽章 20.第4楽章 ライマン:シューマンの6つの歌曲 Op.107 21.心の痛み 22.窓ガラス 23.庭師 24.紡ぎ女 25.森で 26.夕べの歌 クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ) ペーターゼン四重奏団 Disc1 1 : Petersen Quartett - Leise Zieht Durch Mein Gemuet 2 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 1 3 : Petersen Quartett - Der Herbstwind Ruettelt Die Ba 4 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 2 5 : Petersen Quartett - Ueber Die Berge Scheint Schon 6 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 3 7 : Petersen Quartett - Auf Fluegeln Des Gesanges (hei 8 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 4 9 : Petersen Quartett - Was Will Die Einsame Traene (h 10 : Petersen Quartett - In Dem Mondenschein Im Walde ( 11 : Petersen Quartett - Was Will Die Einsame Traene (h 12 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 5 13 : Petersen Quartett - Allnaechtlich Im Traume (heinr 14 : Petersen Quartett - Mein Liebchen, Wir Sassen Zusa 15 : Petersen Quartett - Intermezzo Nr. 6 16 : Petersen Quartett - Warum Sind Denn Die Rosen So B 17 : Petersen Quartet - Streichquartett Nr. 3 A-dur Op. 18 : 1. Andante Espressivo - Allegro Molto Moderato 19 : 2. Assai Agitato - Un Poco Adagio - Tempo Risoluto 20 : 3. Adagio Molto 21 : 4. Finale: Allegro Molto Vivace 22 : Petersen Quartett - Lieder Op. 107 Nr. 1-6 (auszug 23 : Herzeleid 24 : Die Fensterscheibe 25 : Der Gaertner 26 : Die Spinnerin 27 : Im Wald 28 : Abendlied Powered by HMV
クリスマスの典雅なイメージを払拭するかのように、謹厳にして生命力に満ちた表現で、バッハの意図をストレートに蘇らせる。映像を含め3度目の録音(ライヴ)はテルデック盤への解説を再掲させたほどに共通項を堅持しつつ、さらなる鮮度と深みの音。★
めったに再録音を行なわなかったアーノンクールが、22年ぶりに再録音した「メサイア」として、大きな話題を呼んだ。ライヴ収録ながらニュアンスに富む演奏により、アーノンクールならではのヘンデル像が提示されている。
英雄の死と復活をテーマに、聖と俗が渾然一体となった大曲を、ブーレーズが精緻なスコア・リーディングと、絶妙なオーケストラ・コントロールで余すところなく描き切っている。マーラー演奏史に残る一枚だ。
京都賞を受けて日本との絆を強めたアーノンクール。活動の充実ぶりが反映されて、再録音への禁を解く傾向が強まっている。82年録音に次いで2度目の「メサイア」はDSDライヴ収録(ハイブリッド盤)。微細なニュアンスの磨き上げが極上の自然な響きに結実している。★
レクイエムには命の炎が尽きる前のモーツァルトが抱いた慄きが影を落としている。アーノンクールは大胆なリズムで音楽を明快に紐解きながらも死への怖れを振幅の大きな表現で抉り出す。古典的明晰さとロマンティックな表情を併せ持つ傑出した演奏である。★