制作・出演 : ダニエル・ホープ
G線上のアリア。-バロックの旅G線上のアリア。-バロックの旅
お気楽な“小品集”にあらず、心して聴かれよ! このアルバムの本質は、ヴァイオリンのそれでもある“歌う”にあるとするホープ。歌の原点を求めてバロック時代の広いフィールドに立ち入り収集してきた小品たちであれば、ひとつとして疎かには聴けない。★
ヴィヴァルディ:協奏曲集ヴィヴァルディ:協奏曲集
現代楽器を使用して古楽器のスタイルを取り入れるのは最近の流行で、ホープもそれに準じている。しかし、彼の良いところはいかにも物まねといった雰囲気がなく、その昔からそのスタイルのように表現が板についている。オッターのアリアはいかにも豪華。
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番&2番 2つのヴァイオリンのための協奏曲/ブランデルク協奏曲第5番J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番&2番 2つのヴァイオリンのための協奏曲/ブランデルク協奏曲第5番
ホープは英国の気鋭のヴァイオリニストで、バロックから現代まで広範な守備範囲を持つ。今回はバッハ。しっとりとした叙情性を漲らせた濃厚な演奏である。古楽器による昨今のスリムな演奏とは対極にある豊艶な表現。現代に渇望される演奏ではなかろうか。