制作・出演 : ハリー・アレン
ブラック・コーヒーブラック・コーヒー
オーストラリア出身のウッド・ベース弾き語りシンガーがNYでレコーディングした2010年作。艶やかさの中に達観がのぞくヴォーカルの個性が活きる「ダーク・アイズ」、気怠さと力強さを行き来する表現に妹リサのバスクラが効果的に絡む「ブラック・コーヒー」、腰の据わったスウィング感が心地よく、ハリー・アレンのソロも聴きどころの「フィーバー」などがいい。
ムーン・リバームーン・リバー
NYを拠点に活動し、シンガーとしても頭角を現してきた女性ベース奏者のヴォーカルを全編にフィーチャーした作品。シンガーとしての意識が過剰でない分、大上段に構えず、サラリと歌い、逆に、だからこそ生まれる彼女ならではの佇まい、味わいが好ましい。
ラヴリー・デイラヴリー・デイ
白人の中堅ジャズ・テナーの中でいつも趣味の良い歌心を聴かせてくれるアレンが、ピアノで歌うことにかけては右に出る者のいないリヴィング・レジェンドと組んだ。トリックもフェイントもかけないのにひたすら美しく溶け合うジャズの心。ひとつの理想郷だ。