音楽むすび | 制作・出演 : パール兄弟

コミカルでシニカルな詞世界と、80年代黄金期のテクノ・ポップ・サウンドで根強いファンを持つサエキけんぞう率いるパール兄弟のベスト盤。名曲「バカヤロウは愛の言葉」ほか代表曲を収録。

TVのテーマ曲を担当するなど、この時期好調だった彼ら。ユーモラスな修辞を効かせたラヴ・ソングをすんなりと耳に入りこませる、遊びをふんだんに盛り込んだポップな音作りはさすが。YMOを思わせるところも感じたのは個人的な発見。

2月にリリースされたアルバム『大ピース』の中から3曲をピック・アップ、各種リミックスを施し、インスト・ヴァージョンまでもありのアルバム。新録のカヴァー、ソンビーズの「シーズ・ノット・ゼア」も聴き物。パール兄弟マニア必聴ってとこかな。

アルバムタイトルからして、彼らの自信の程が窺える新生パール兄弟の新譜。戸田誠司(5)、近田春夫(4)、奥居香(6)と作曲陣も賑やか。しかもどの曲もしっかりパール色に染まっていてファンは一安心。でも欲を言えば『Toy vox』辺りで濃厚だった毒気要素が欲しい。