制作・出演 : ピンカス・ズーカーマン
4大ヴァイオリン協奏曲集4大ヴァイオリン協奏曲集
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / オイゲン・ヨッフム / クラウディオ・アバド / シカゴ交響楽団 / ダニエル・バレンボイム / ナタン・ミルシテイン / ピンカス・ズーカーマン / ブラームス発売元
ユニバーサルミュージックいずれ劣らぬ美音奏者2名の名演。ミルシテインは例のごとく速めのテンポで颯爽と進む。メンデルスゾーンもいいが、チャイコフスキーが最上の出来か。ズーカーマンも美しい演奏で、第3楽章のおっとりさがミルシテインとの違い。ハズレなし。
ブルッフ&ラロ:ヴァイオリン協奏曲集ブルッフ&ラロ:ヴァイオリン協奏曲集
ズーカーマンの若き日の演奏が集められている。一番大胆なのはラロで、ここで彼は思い切りタメを作り、自在に歌いまくっている。ブルッフはもう少しなだらかさに重点が置かれているが、最も切れ味の鋭さをうかがわせるのは最後のヴュータンである。
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジークモーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
3曲とも演奏団体が異なるが、総じて明るく、弦楽器の光沢のある豊かな響きが典雅な雰囲気を醸し出している。モーツァルト2曲はやや旧タイプの正統的な演奏だが、「四季」には時々「ンッ!?」と思う瞬間があり、結構侮れない(特にチェンバロ)。
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
甘めの艶やかな美音と豊かなスケール感を武器とするズーカーマンにとって、この2つの超有名な協奏曲はぴったりと資質に適った作品だ。ダイナミックな箇所に耳を奪われがちだが、音色やフレーズなどの細部での神経の使い方が凡庸な奏者とまるで違う。
シェーンベルク:月に憑かれたピエロシェーンベルク:月に憑かれたピエロ
制作・出演
BBC交響楽団 / アルノルト・シェーンベルク / アントニー・ペイ / イヴォンヌ・ミントン / ジャニス・マーティン / ダニエル・バレンボイム / ピエール・ブーレーズ / ピンカス・ズーカーマン / ミシェル・デボスト調性的枠組の崩壊過程を耳で実感できる、音楽史の一断面を捉えた極めて象徴的なCD。核となる『ピエロ』はブーレーズ2度目の録音。1度目の神経質なまでに尖鋭な演奏が忘れられないが、この演奏は豪華な顔ぶれと響きの豊饒でより「楽しみ」近い。