制作・出演 : フランク
日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! 邦人演奏家・オーケストラを主体とした“ベスト100”シリーズ。本作は、前橋汀子(ヴァイオリン)、江口玲(ピアノ)の演奏による、 フランク&ブラームスのヴァイオリン・ソナタを収録したアルバム(2008年7月録音)。 <収録内容> 1. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第1楽章:Allegretto ben moderato 2. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第2楽章:Allegro 3. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第3楽章:Recitativo-Fantasia 4. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第4楽章:Allegretto poco mosso 5. ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品108 第1楽章:Allegro 6. ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品108 第2楽章:Adagio 7. ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品108 第3楽章:Un poco presto e con sentimento 8. ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品108 第4楽章:Presto agitato
前橋汀子らしい個性的な表現が堪能できる。フランクでは自在なフレージングやポルタメント気味の音程の取り方に妖しささえ感じる。ブラームスでも彼女の激しい感情表現やロマンティシズムを聴くことができる。年を重ねたからこそできる演奏に違いない。
最高の音で楽しむために!
同郷の名ヴァイオリニスト、ダンチョフスカとツィマーマンの共演で、シマノフスキの3曲が特に重要だろう。シマノフスキ復活の兆しが始まったころの録音で、シマノフスキの音楽とピタリとはまった名演だ。
フランクの交響曲はカラヤンとパリ管の初録音で、カラヤン唯一の録音でありかつパリ管との代表的な録音でもある。Disc2のフランス管弦楽曲集は、カラヤンのうまさが光る名演集となっている。
若くなければ弾けないピアノ。サティの音楽からも屈折した諧謔性は聴こえてこない。技巧やあざとい表現に走ることなく、簡素な和音をていねいに紡いでいくことで生まれる清涼感。そこが魅力だ。フランス近代の名高い作品をしなやかな感性で描いた佳演。
発売元
キングレコード株式会社フランク最晩年の曲で、かなりの大曲。CDの種類も少ないので、この名盤が復活されたのはありがたい。刺激的ではないが、アンサンブルは密で洗練されており、フランクのドイツ的側面も活かされた見事な演奏だ。
デュメイの個性的で濃密な表現のヴァイオリンと、変幻自在に寄り添い、あるいは緊張感を高め、濃やかな表情をみせながら絡みつくピリスのピアノ。両者の絶妙なアンサンブルが驚きをもって迎えられたアルバムだ。