制作・出演 : ブルーノ・ワルター
ワルター/コロンビア交響楽団によるブラームスの交響曲全集のなかでも、この第4交響曲における枯淡の境地、寂寥感あふれる表現は誰にもまねできないものでしょう。巨匠の到達した深遠な世界を、聴き手はこのCDから垣間見ることができるかもしれません。カップリングの「ハイドン変奏曲」も、老巨匠の巧みなスコアリーディングによる各変奏の性格描写が素晴らしいものとなっています。
ブルーノ・ワルターはマーラーの愛弟子であり、その解釈はまさしく作曲家直伝といえるものです。このアルバムは、この曲の永遠のスタンダードとしてこれまでも愛聴されてきたものです。このアルバムの後も、バーンスタインをはじめ多くの指揮者がマーラーのスペシャリストを名乗り、この曲を録音してきました。その中には斬新な解釈で人々をうならせたもの、豊穣な響きと歌で酔わせたものなど、さまざまなものがありますが、それにしてもこのワルターの「巨人」は、永遠に色あせないエヴァーグリーンな1枚となっていることは万人の認めるところでしょう。「巨人」はワルターにはじまり、ワルターに還る…誰もが一度は耳にすべき銘盤の筆頭です。
20世紀を代表する大指揮者ブルーノ・ワルターが、アメリカ時代の最晩年に録音した不滅のモーツァルト・アルバム。このアルバムで聴くワルターの演奏は、限りなく美しい魂の歌と言えます。彼のロマンティックな音楽性は、すこぶる人間的なモーツァルト表現に徹しており、“偉大なト短調交響曲”では憧憬に溢れた究極の美を湛えた音楽を聴かせ、“「ジュピター」交響曲”では堂々とした巨匠の至芸を聴かせてくれます。カップリングには、たおやかな調べが流れる「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を収録、ワルターの慈愛に満ちた表現が、これらの名曲に新しい表現を与えています。
『のだめカンタービレ』“ラ・フォル・ジュルネ”など、さまざまな効果によってまたもクラシック・ブームが到来中の2007年春、すかさず登場した新旧取り混ぜお買い得の全6枚組100曲ベスト。“クロスオーヴァー”がまるまる1枚を作っているのがソニー流。
CD7枚にベートーヴェンの全ジャンルから満遍なく選曲して、その全貌が把握できるというBOX。すべてを収録しているわけではないが、フェイド・イン、フェイド・アウトはなし。演奏家にも満足のいく仕上がりだ。
イージーリスニングのコンピレーション・シリーズ「イマージュ」のクラシック編で、モーツァルトの第2弾。モーツァルトのオペラの名旋律で綴った、ランナーのワルツ「モーツァルト党」をボーナス・トラックとして収録している。
秋篠宮紀子さま懐妊祝いとモーツァルト生誕250年とを合わせて編まれた胎教アルバム。モーツァルトはその手の音楽に最適とのことから、胎児および幼児の発育に良い影響を与える楽曲を選曲している。
制作・出演
BBC交響楽団 / アントン・デルモータ / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / エリザベート・シューマン / ケルスティン・トルボルク / ブリティッシュ交響楽団 / ブルーノ・ワルター / ベルリン国立歌劇場管弦楽団 / モーツァルトワルターの情のこもった棒にオーケストラが良く反応している。しかし、1948年にしては音質は良好な部類だとは思うが、やはり曲が曲だけに限界が感じられるのは致し方あるまい。とはいえ、同音源の輸入盤(米Andante)よりもこの国内盤の方が音質が良い。