制作・出演 : ヘルベルト・フォン・カラヤン
ムソルグスキーのピアノ曲をラヴェルが卓越した管弦楽技法を駆使して色彩豊かに編曲した《展覧会の絵》は、現在では原曲以上にポピュラーになっています。また従来の音楽語法を覆して原始的なサウンドにより異教徒の祭祀を描いたストラヴィンスキーの《春の祭典》は、20世紀のオーケストラ曲として幅広い支持を受けています。カラヤンが1960年代中葉にベルリン・フィルハーモニーを率いて録音した、緊張感に満ちた演奏を収録しています。?
スペイン舞曲のリズムによる旋律のみを楽器を代えて繰り返し、漸強しつつ圧倒的なクライマックスに至る《ボレロ》。ギリシャ神話の牧歌的な物語による、夢想的に描かれたバレエ《ダフニスとクロエ》。夜明けから刻々と変わる海の一日を描写した《海》。マラルメの象徴詩をもとに作曲された《牧神の午後への前奏曲》。ラヴェルとドビュッシーの名管弦楽曲を、カラヤンとベルリン・フィルハーモニーによる色彩感溢れる演奏でご堪能ください。?
R.シュトラウスにとって最後の交響詩となった《英雄の生涯》は自己の業績を振り返る自伝的色彩の濃い曲で、既作品が次々に引用されて登場します。また《ティル・オイレンシュピーゲル》は14世紀の北ドイツに生きた伝説の人物ティルの様々ないたずらを素材にした作品です。前者はカラヤンがドイツ・グラモフォンにステレオ録音を開始した最初期の演奏で、ドイツ・ロマン派最後の巨匠の豊饒で表現的な音楽を完璧に再現しています。
制作・出演
アントン・デルモータ / ウィーン楽友協会合唱団 / ヒルデ・レッセル=マイダン / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / モーツァルト / ヴァルター・ベリー / ヴィルマ・リップ / ヴォルフガング・マイヤーモーツァルトの作品のなかでも最も崇高な美しさに満ち溢れた傑作として知られる、神秘的な雰囲気を漂わせる《レクイエム》。この作品をカラヤンは3回録音していますが、ここに収録した演奏はそのなかで最初のものです。祈りの心を込めて真摯に歌い上げる壮麗な合唱と哀愁を秘めた清澄な独唱、そして重厚な響きのベルリン・フィルハーモニーをカラヤンが見事に統率し、彼の意思が隅々まで透徹した情感豊かな演奏を聴かせています。
制作・出演
グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ゲルハルト・シュトルツェ / ジェス・トーマス / ジョン・ヴィッカーズ / ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ / ヘルガ・デルネッシュ / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ワーグナーカラヤンが指揮したワーグナー畢生の大作《ニーベルングの指環》は、録音当時のワーグナー歌手を総動員して入念に制作されたアルバムで、その室内楽的な精緻さや磨き込まれた表現によって巨大な作品に新鮮な光を当てたものとして、「ワーグナー演奏史に新たな1ページを記した」との高い評価を得ました。現在でもこの楽劇の一、二を争う名録音である全曲盤からよく知られた場面を抜粋して《指環》のエッセンスを凝縮したハイライト盤です。