音楽むすび | 制作・出演 : ベネディクション

制作・出演 : ベネディクション

スクリプチャーズスクリプチャーズ

ナパーム・デスのヴォーカリスト、マーク”バーニー”グリーンウェイを輩出したイギリスのデス・メタル・バンド、ベネディクション。 12年ぶりのニュー・アルバムとなる本作では、2代目ヴォーカリスト、デイヴ・イングラムが20 年ぶりに復帰。イギリスらしいクラスト風味あふれるデス・メタルを聞かせる。 【日本語解説書封入】 イギリスのデス・メタル・バンド、ベネディクション。 その結成は89年にまでさかのぼる。当時まだ新進気鋭のレ -ベルであったニュークリア・ブラスト・レコードと契約し、90年に『Subconscious Terror』でアルバム・デビュ -。 ベネディクションがこうもスムーズにアルバム・デビューを果たした理由の1つに、マーク”バーニー”グリーンウ ェイの存在がある。 89年、当時世界最高速のバンドとしてエクストリーム・メタル界の話題をさらっていたナパーム・ デスからリー・ドリアンが脱退。 その後任に、ベネディクションのヴォーカリスト、バーニーが抜擢されたのだ。 バーニー脱退後、デイヴ・イングラムが後任として加入。 『The Grand Leveller』( 91年)、『 Transcend the Rubicon』( 93年)、『 The Dreams You Dread』( 95年)、『 Grind Bastard』( 98年)の4枚のアルバムをリリースした。 98年にデイヴが脱退し、後釜としてアナール・ナスラックのデイヴ・ハントを迎えたベネディクションであるが、 21世紀に入ると活動ペースがダウン。 ツアーは続けていたものの、リリースしたアルバムは、『Organised Chaos』( 01 年)、『 Killing Music』( 08年)の2枚のみ。もう12年間も新作を発表していない状態が続いていたのである。 だが、 彼らもついに重い腰を上げた。 昨年、博士号取得のため、そしてアナール・ナスラックに専念するため、20年間連れ添ったデイヴ・ハントが脱退。 すると、ギタリストのダレン・ブルックスはすぐに前任のデイヴ・ハントに電話をかけた。 まったく予期しないバンド 復帰の誘いであったが、デイヴはその場で快諾。20年ぶりにベネディクションへの復帰が決まったのだ。そして、つ いにヴェールを脱ぐニュー・アルバム『スクリプチャーズ』。 12年ぶりのニュー・アルバム、そして20年ぶりの2代 目ヴォーカリストの復帰であるが、ベネディクションはやはりベネディクション。 イギリスのデス・メタル特有の、ク ラストやアナーコ・パンクからの影響を感じさせるデス・メタルをプレイし続けてきた彼ら。 その信念は、30年間一 度もブレたことがない。ブルータル・デス・メタル、メロディック・デス・メタルなど、さまざまな方向へと枝分かれしてきたデス・メタル。 だが、ベネディションがプレイしているようなスタイルこそ、本来デス・メタルが目指してい たものだ。オールドスクール・デスのファンならば、これを聴いてアガらぬはずはない。 クレイドル・オブ・フィルスやヴェイダーなどを手がけたスコット・アトキンスによるミックスも見事。 元デス、マ サカーのカム・リーがゲスト参加しているのもオールドスクール・デス・メタル・ファンには嬉しいところ。

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