制作・出演 : ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
制作・出演
アグネス・バルツァ / ウィーン楽友協会合唱団 / ジャネット・ペリー / ジョゼ・ヴァン・ダム / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ベートーヴェン / ヴィンソン・コール最高の音で楽しむために!
最高の音で楽しむために!
宗教的荘厳さと深い抒情性を湛えたブルックナーの第7番は、卓越した作曲技法によって彼の名声を一挙に高めた交響曲で、敬愛するワーグナーへの追悼の意を第2楽章の金管の響きで表した作品としても知られています。細部を揺るがせにしない堅固な構築感に支えられたカラヤンの指揮と、ベルリン・フィルハーモニーの卓越した能力が相俟ったこの演奏は、濃厚なロマン主義的性格を備えた作品の規範的な姿を示すものといえるでしょう。
第2楽章のフォルテッシモの一撃が有名な《驚愕》。第2楽章で多数の打楽器が用いられ、コーダでは信号ラッパが鳴り渡る《軍隊》。第2楽章で時計の振り子を思わせるリズムが刻まれる《時計》。ハイドン円熟期の《ロンドン・セット》のなかから特に広く親しまれている標題付きの3曲を収録したアルバムです。カラヤンの流麗で精妙な表現と、ベルリン・フィルハーモニーの明快な響きによる格調の高い演奏をお楽しみください。
この第4番はマーラーにしては比較的小編成のオーケストラを用いた、珍しく明るい雰囲気を湛えた親しみやすい交響曲で、人間の平穏な心情やメルヒェンティックな世界を清らかで牧歌的に描いています。カラヤンは自ら磨き上げたベルリン・フィルハーモニーの緻密なアンサンブルを駆使して、作品に内在するロマン的情感をあますところなく再現しており、終楽章ではマティスが天国での生活の楽しさを清澄な声で歌い上げています。
中国の詩をテキストにした管弦楽伴奏の6曲の歌曲からなる交響曲《大地の歌》。死を予感し始めたマーラーの晩年の心境を示す東洋的な美と厭世観が漂う作品で、作曲家が最後に到達した簡潔で透明な筆致の冴えは「素晴らしい」の一言に尽きます。作曲家の豊饒さや完全なる調和の世界をカラヤンとベルリン・フィルハーモニーが圧倒的な説得力をもって描き出しており、ルートヴィヒとコロの名唱も特筆に値するものといえるでしょう。
南国イタリアで受けた印象をもとにした、眩いまでに?剌とした晴朗で快活な《イタリア》。ルターのコラールや宗教的な素材が数多く採り入れられた、宗教改革300年祭で演奏するために21歳のときに作曲された《宗教改革》。メンデルスゾーンの2曲の交響曲をカップリングした一枚です。デビュー当初から鬼才として旺盛な指揮活動を展開したマゼールがベルリン・フィルハーモニーを指揮した、明快で輝かしい響きに満ちた演奏でお聴きください。
標題が示すとおり古典的で簡潔明快な様式美を示す、新古典主義の先駆的な作品である第1番。第二次大戦中に作曲されたものの自由と気高さを表出し、民族的感覚に根ざす豊かな楽想に彩られた第5番。プロコフィエフの交響曲2曲を収録したアルバムです。カラヤンはベルリン・フィルハーモニーの精緻なアンサンブルを駆使して鮮烈な響きや豊かなニュアンスを鮮やかに再現し、20世紀の最も重要な交響曲の真価を明らかにしています。
スターリンの死の翌年に作曲され、芸術の自由化を象徴することになったショスタコーヴィチの第10番。新古典主義時代の作品のなかでも、最も古典的な書法による作品として知られるストラヴィンスキーの交響曲ハ調。20世紀中葉にロシアで生まれた2曲の傑作交響曲を、カラヤンがベルリン・フィルハーモニーを指揮した演奏で聴くアルバムです。彫琢された輝かしい音色と洗練の極致ともいうべき響きによる演奏が魅力のディスクといえるでしょう。
チャイコフスキーが不幸な結婚に悩んでいた時期に作曲された第4番は、彼の交響曲のなかでは最も変化に富んだ情熱的な作品として知られています。壮年期のカラヤンと手兵ベルリン・フィルハーモニーによる起伏の烈しいダイナミックなこの演奏は、現在でも眩いまでの輝かしさをまったく失っていません。バレエ音楽の第1作で最も有名な作品として多くの人々に親しまれている《白鳥の湖》の組曲をカップリングしたアルバムです。?
冒頭に現れる「運命の主題」が全楽章にわたって様々な形で再現し、この主題が全曲を統一する役目を担うチャイコフスキーの第5交響曲。50歳代の後半を迎えた壮年期のカラヤンと彼の手兵ベルリン・フィルハーモニーの覇気溢れる瑞々しい演奏で収録したアルバムです。魔女の呪いによって100年間の眠りに就いた王女オーロラが王子の接吻によって目覚める、ロシア・バレエの《眠りの森の美女》組曲をカップリングしています。
死の直前に完成したチャイコフスキーの辞世の句ともいうべき《悲愴》は、標題が示すとおり人間の抱く内面の苦悩、絶望や悲嘆といった感情を強烈なまでに表出した傑作交響曲です。50歳代の後半を迎えた壮年期のカラヤンと彼の手兵であったベルリン・フィルハーモニーの覇気溢れる瑞々しい演奏で収録した一枚で、ロマンティックな幻想や華やかさを見事に描いた作曲家最後のバレエ《くるみ割り人形》の組曲をカップリングしています。